大同マルタ会

大同マルタ会の方々が自由にこのブログに集い、会員の思いや写真などを思い存分に披露できる開かれた広場にしたい。

和歌山染工 訪問

2016年05月27日 | 訪問

   和歌山染工訪問

 「大同マルタコレクション展」でお世話になった、京工繊大の青木・上田両先生のお伴で先日、和歌山染工を訪問した。先生方は、明治40年創業した染工場の3代目社長で 高垣博明 現会長(81)から、更紗捺染(歴史)の聞き取り調査と見本資料採取(寫眞撮影)するのが目的だったが、会長の案内で操業中の工場を見学することが出来た。

 和歌山染工は昔から寝装が得意だったが、現在「羽毛布団用生地」の加工は国内シェアーの約70%を占め、その広幅羽毛布団のソフト加工技術は評価が高い。リバティプリントも加工している。現在、大同マルタ染工無きあと、国内捺染業界のトップにランクされている。 

 精錬-捺染-仕上 の一貫加工で、各棟に分かれた工場にいろいろな機械が整然と、いや雑然と並んでいるのは、往時の大同マルタそっくりで懐かしい。 

 現在殆ど稼働してないが、先生方が興味深々だった「両面 ローラー捺染機」がまだ稼働することのあるローラー捺染機と並んで設置されている。銅ロールもびっしり相当数保有している。運転中の1600mm広幅スクリーン捺染機のスピードはまた速くなつたように思える。 

 4年前に新しく設置した、傾斜型ロータリースクリーン捺染機 と 8色の量産型インクジェット捺染機 がフル稼働しているのには感動した。 

 長時間お付き合い頂いた会長に感謝し、工繊大の先生方も非常に喜ばれ、うらやましくもあり,なつかしい有意義な一日だった。

  東山十条86

 

 


京都新聞「読者の声」欄より

2016年05月03日 | 文化

 

430日の京都新聞 『読者の声』 欄(P5)より 

大同マルタ会の長老 彫刻の久世さんが、新聞に投稿された「声」を紹介します。430日の京都朝刊 『読者の声』 欄に掲載されています。我々の年代には忘れることのできない、心打たれる文章です。 

<以下、新聞記事をそのままコピーします>

『桜の季節 思い出す特攻』  宇治市・久世 光八 (無職 87

今年もまた桜が咲き誇りました。しかし美しい姿とは別に、私の心に刻み込まれているのは、70年以上前の敗色濃厚だったころの悪夢です。 空には米軍のB29の飛行機雲が白く尾を引き、地上では紅顔の神風特攻隊員が、基地に咲く満開の桜の花枝を切って胸に差していました。  「散る桜、残る桜も散る桜」「若鷲は南の空で果てるとも、、帰るねぐらは靖国のもり」などの辞世を残し、別れの杯を交わしてフィリピンのマバラカット、九州の知覧や鹿屋から出撃されました。多くの人に見送られ、日の丸の鉢巻きに敬礼する姿をニュース映画で見ましたが、今も忘れられず心に強烈に残っています。 今の平和な時代、こんな悲惨な時代があったことを、戦争を知らない方々に知ってほしいと願っています。そして特攻には至りませんでしたが、苦難を体験した私も含め、戦争はもうこりごりです。いつまでも平和な時代を祈念します。

東山十条85