2021年の記録
東京聖十字教会は、かまぼこ型の特徴ある木造建築である。
3回目の緊急事態宣言発令までのつかの間の平安、あまり行くことのなかった世田谷方面を散策したときの記録。
東急世田谷線(軌道線=いわゆる路面電車)松陰神社前駅近くにある東京聖十字教会は、1961年(昭和36年)竣工の特色的な外観の木造平屋建ての教会である。設計は、チェコ系アメリカ人建築家・アントニン・レーモンド。前々回紹介した聖オルバン教会も・レーモンドの設計である。レーモンドの木造建築は、贅沢な素材をふんだんに使ったものが多いが、集成材(柱状合板)が多く使われ、必要以上の装飾を排した清貧を良しとする、この教会の慎ましさ・誠実さが伝わってくる建築である。
東京聖十字教会から30分ほど歩いたところに富士見丘教会がある。1936年(昭和11年)竣工の木造2階建て鋼板葺。外壁はモルタルにクリーム色の吹き付け塗装を施し、屋根はカラー鋼板(緑青色)で葺いている。2003年(平成15年)国登録有形文化財登録。
富士見丘教会から東京ジャーミイへは、徒歩15分(約1.9キロ)ほどである。弊ブログで何度も紹介している“トルコ共和国東京飛地”だ。建物の美しさとイスラームの開かれた包容力に心癒される。
旅は続く