海外協力隊への応援歌

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2010年1月帰国、イエメン、青少年活動隊員より

定命

2016-07-18 | Weblog
親しい友人が亡くなって四十九日が過ぎた。
そんなに頻繁に会っていたわけではないので、今もまだ、いつでも連絡できるような気がすることがある。

5月27日金曜日の朝だった。
午後だったか、会社で友人からのメールで訃報を受けた。

闘病はいつからだっただろうと手がかりを探したら、最初は2010年だったようだ。
5年たっていないと思っていたが、6年目、あるいは7年目だった。もうそんなにたっていた。
会社の健康診断で、大腸がんの疑いがあるということだった。
すぐにすすむものでもないからそんなにあわてなくてもよい、という話だったが手術することになり、手術をしてみたら微妙なところでステージ3と診断された。ステージ2であることを願っていた。

何回か手術をしたり、抗がん剤治療をしたり、先進医療をしたり、痛みにも耐えかなりがんばったが、天に召されていった。

思い起こすといくらでも天命尽きそうな兆候に気づけそうなものだったのにと思う。
それならもっと、尽きないように、いっしょにがんばろうと声をかけられたのではなかったか。
能天気に、治ると信じて疑ったことがなかった。
亡くなる1週間前に会ったときでさえ、またくるね、と、本気で思っていた。
これでよかったのだとも思うが、これでよかったのかとも思う。

何人かに連絡をした返信に、「定命」という言葉があった。
人間には、「定命」があると。

まとまらない思考の中で、日常生活は物理的に送られていく。

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