会議のあと、後輩二人が質問をしてきた。一人は、「なぜ、最初から赤字の予算を組んでいる地域があるのですか?」「うちの部の売上を全部あわせても○○県より少ないのはなぜですか?」もう一人は損益分岐点がわからなかったらしく「このファイルがどこにあるか教えてください。計算式を見てみたいので。」
最初の後輩の質問には答えてしまったが、「どうしてだと思う?」と聞き返すべきだったなあと反省。もう一人の後輩は、自分で計算式を見て計算自体は理解したと思うが、損益分岐点がわかったかどうかは怪しい。きかれたとき思わず「一冊会社の財務の本読んだら?貸してあげようか?」と言ったら「そうですね」と笑っていた。事務職と思って入ったからといって会社生活6年以上損益分岐点を知らずにすごせるとは、日本の女性に対する会社の期待度の低さをよくあらわしている。彼女がいつまで勤めるかわからないし、損益分岐点を知ったからといって何がかわるというのだろう、いやかわるよ、かわる。
このくらいの初歩は、知っているのが当たり前で教えようと思うこともなかった。自分はどうやってこれを知ったのかというといつの間にか勉強していただけで教えられた記憶はない。ふと、女性が事務職と思って会社に入ったら自分で勉強する内容に入ってこないのかもしれないことに思い至り、ショックを受けた。
彼女に貸してあげる、と言った本を家に帰って探したが、さすがにそこまで初歩の本は引越しを繰り返すうち実家にでも置いてきたか古本屋に売ってしまったようでちょうどいいものがない。まずはちょっと損益分岐点からははずれるが、漫画の「会社法」という本でとっかかりにしてもらってあとは週末に本屋で見てこよう。
しかし、彼女までビジネスマンにする必要があるのだろうか。が、この機会を逸したら、当分彼女が財務の勉強をすることはないだろう。そして、彼女が仕事を続けるという選択肢を選ぶことになったとき、事務職からはじめるしかなくなってしまう。事務職がわるいというのではない。数字にも弱くはないし、彼女は自分の中にある可能性を知ってもいいと思う。その上で事務職を選ぶならそれでよい。
最初の後輩は、自分で米国公認会計士の資格をとろうと勉強している。損益分岐点はおそらく勉強をはじめた最初の2~3日で学んだことだろう。彼女の場合、まだ勉強している内容と実務がつながってきていないが、そのうち1つつながりはじめたらあとは相乗効果でどちらの理解も一気に深まることだろう。そうしたらもう、私の教えられることはなくなるかもしれない。
能力的にはそんなにかわらない二人が、仕事をはじめたときのスタンスでこんなに違うのかと興味深いが、男性だったら片方のスタンスはあり得ないと思うとおそろしくなる。
最初の後輩の質問には答えてしまったが、「どうしてだと思う?」と聞き返すべきだったなあと反省。もう一人の後輩は、自分で計算式を見て計算自体は理解したと思うが、損益分岐点がわかったかどうかは怪しい。きかれたとき思わず「一冊会社の財務の本読んだら?貸してあげようか?」と言ったら「そうですね」と笑っていた。事務職と思って入ったからといって会社生活6年以上損益分岐点を知らずにすごせるとは、日本の女性に対する会社の期待度の低さをよくあらわしている。彼女がいつまで勤めるかわからないし、損益分岐点を知ったからといって何がかわるというのだろう、いやかわるよ、かわる。
このくらいの初歩は、知っているのが当たり前で教えようと思うこともなかった。自分はどうやってこれを知ったのかというといつの間にか勉強していただけで教えられた記憶はない。ふと、女性が事務職と思って会社に入ったら自分で勉強する内容に入ってこないのかもしれないことに思い至り、ショックを受けた。
彼女に貸してあげる、と言った本を家に帰って探したが、さすがにそこまで初歩の本は引越しを繰り返すうち実家にでも置いてきたか古本屋に売ってしまったようでちょうどいいものがない。まずはちょっと損益分岐点からははずれるが、漫画の「会社法」という本でとっかかりにしてもらってあとは週末に本屋で見てこよう。
しかし、彼女までビジネスマンにする必要があるのだろうか。が、この機会を逸したら、当分彼女が財務の勉強をすることはないだろう。そして、彼女が仕事を続けるという選択肢を選ぶことになったとき、事務職からはじめるしかなくなってしまう。事務職がわるいというのではない。数字にも弱くはないし、彼女は自分の中にある可能性を知ってもいいと思う。その上で事務職を選ぶならそれでよい。
最初の後輩は、自分で米国公認会計士の資格をとろうと勉強している。損益分岐点はおそらく勉強をはじめた最初の2~3日で学んだことだろう。彼女の場合、まだ勉強している内容と実務がつながってきていないが、そのうち1つつながりはじめたらあとは相乗効果でどちらの理解も一気に深まることだろう。そうしたらもう、私の教えられることはなくなるかもしれない。
能力的にはそんなにかわらない二人が、仕事をはじめたときのスタンスでこんなに違うのかと興味深いが、男性だったら片方のスタンスはあり得ないと思うとおそろしくなる。