海外協力隊への応援歌

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2010年1月帰国、イエメン、青少年活動隊員より

後輩へ

2007-03-21 | business
 昨晩は、難しくはないがちょっと時間のかかる仕事を片付けたので事務所を出たのは11時頃だった。同じ部署の女性の後輩がもう一人残っていた。引継書をつくっているようで、これもまた時間のかかることだから残業も仕方がないと見ていた。その後輩の性格からして時間がかかってもきちんとしておきたいのだろう。

 彼女が帰るまでつきあい残業をする気はなかった。仕事は自分で計画して遂行していくものだ。彼女は彼女のペースでやればいい。「お先に失礼します」と事務所をあとにしながら、気持ちでは彼女をぎゅうっと抱きしめていた。(男性上司なら思っただけでセクハラだな。)がんばるなあ、気のすむようにやりなさい、こわれないように自分でコントロールするんだよ。

 仕事は、やったらやっただけ戻ってくるものではない。報われないこともある。そういうことのほうが多いかもしれない。当人の考え方や感じ方次第ではあるが、がんばっている女性たちを見るとときどき痛々しくなる。持論としては気のすむまでやったらいいと思っているが、こわれないようにするのもビジネスマンだ。もしこわれてしまっても修復すればよいだけの話ではあるが、維持より修復のほうが数倍、数十倍たいへんなのでできればこわれないほうがいい。

 性分に由来するんだろうが、こわれてしまわないと気のすまない人もいる。そういう人は一回こわれるしかないのだが、必ず修復できる細胞を1つ残したこわれかたをしてほしいと思う。アキレス腱を切ったとき何十本という筋のうち1本でも残っていれば腱は再生するが、すべて切れてしまうと再生は不可能だときいたことがある。こわれるときには再生できる1本を残さないといけない。

 今日は祝日のため会社は休みだ。彼女は予定が入っていると言っていたので休日出勤はしていないだろう。出ようが出まいが自分の判断なのでまわりが心配する必要はない。彼女は後輩だが賢くしなやかなビジネスマンの資質はあるから、こわれないようにコントロールできるだろう。彼女のことを考えるのは私の単なる自己満足で自分の中で先輩風をふかせているだけのことだ。自分もしっかりしておくことが本当の先輩社員としてするべきことだと思う。