木陰の椅子

「シニア夫婦二人暮らしのつれづれ」から「一人ぼっちのつれづれ」に。明日も良い日にするために頑張りたいなと思います。

東京バンドワゴン「キャント・バイ・ミー・ラブ」

2024-04-28 | 本は友だち

予約しておいた「東京バンドワゴン」(小路幸也著)の第19弾「キャント・バイ・ミー・ラブ」が届いた。
毎年1回4月に新刊、2年前発行の文庫本が発売される。

 


東京バンドワゴンを初めて目にしたのは2017年発行の第12弾。ちょっとふざけてない、と思いながらも面白くて、それ以前の物を文庫本で購入したから、本箱には第1弾からズラリと並んでいる。
巻末に「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれたテレビドラマへ。」と小路幸也さんの言葉がある。うんうん、そうなんだ、ホームドラマなんだね。

 

 

物語は、76歳で亡くなったものの空には行かず、生存中と同じく一家のすぐそばにいる「サチさん」が語る、堀田家1年間の話。春・夏・秋・冬と4つの物語が展開され、翌号は前号の最終季節から始まる。つまり冬・春・夏・秋の4つの物語が…。
登場人物は善男善女で美男美女で、思わず吹き出してしまうほどスケールが大きかったり、反対にチマチマしていたりする。そして、さまざま起きる事件は、嘘でしょう?と呆れるほど都合よく解決する。時に堀田家脈々と続く歴史の登場人物たちまで借りだされて。
ハラハラドキドキもなく、イライラも、腹立つわぁ!もない。
ならば何故に飽きもせず(いや、飽きている部分もあるし、らくらくと想像できちゃう時もある)予約してまで単行本で買っているんだろう?
良く分かりません。
東京バンドワゴン中毒でしょうか?
それとも惰性?

 

 

これだけ長く付き合ってくると、なんだろう、私も堀田家のご近所さんとして、古本屋やカフェに入り浸っては騒動に巻き込まれたりしている感覚になるんだな、これが。
ようするに、半分あきれながらも堀田家の皆さんと一緒に、騒動を楽しんでいるのだと思われる。

そうそう、忘れるところだった。
毎号毎号感じるのだが、サチさんの季節の描写が素晴らしい。そこを読みたくて……というのも購入したくなる大きな点だ。

コメント (2)
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「私の本棚」新刊

2024-04-02 | 本は友だち

「私の本棚」に加わった新刊。
あらすじは表紙カバー裏面より。
本を購入するとき、この大雑把に書かれたあらすじを読んで選ぶことが多い。

 

「80歳。いよいよこれから私の人生」 すばる舎 多良久美子 

やるべきことはもうやった。あとは1日1日を大いに楽しむのみ!

息子は最重度知的障がい、娘は早逝…

頼れる子や孫のいる「安泰な老後」ではないけれど、「明日の用事」を考えて前向きな気分で眠りにつく

料理、手仕事、インテリア…「家時間」を充実させて、社協という心強い存在。福祉の知識で老後不安は消える (帯より)

読み終わって★★★★

 

ブログ村の人気ブロガーであるショコラさん、茶々さんの著書は購入、読ませていただいたが、こういう類の本を購入することは、いままでほとんどなかった。

ではなぜ?

アマゾンから紹介メールが届いて、ちょこちょこと見て、どうしたことか買ってしまった。

表紙の多良久美子さんの笑顔?

年齢から受ける安心感?

分からないけれど、ポチッとしてしまいした。

 

むかえびと」 実業之日本社文庫 藤岡陽子

小さく、か弱い命を守るため奔走する助産師(むかえびと)たちを描く。
有田美歩はキャリア6年目の助産師。勤務先の産婦人科病院は経営方針にやや問題を抱えているが、この仕事に誇りを持つ先輩や同僚、腕利き医師の存在に支えられ、命に寄り添う仕事に臨んでいる。飛び込み出産、新生児連れ去り、産婦の緊急搬送……一分一秒を争う命の現場で働く「むかえびと」の姿をリアルに描く渾身の医療小説。闇から届く命 改題。(表紙カバーより)

読み終わって★★★★

 

 

この本を読み終わった日2024.2.17の新聞33面には、鬼畜同然、いやそれ以下の幼い子に対する虐待記事が。入力しているだけで吐き気がして、息が苦しくなった。

※青森5歳死亡  冷水「しつけの一環」同居男逮供述  日常的に虐待か

※大阪2歳放置死 祖母に実刑判決 内縁男(逮捕済)と共謀。板囲いの中に閉じ込め水、食事与えず日常的に虐待。

※東京台東区 4歳娘殺害  体調異変後床に放置か  母親説明 「そのままにした」 4歳の娘に向精神薬、不凍液などにつかうエチレングリコールを摂取させて殺害したとして両親逮捕。

 

波風」 光文社 藤岡陽子

友人の美樹から「一生に一度きり」と頼まれ、朋子はある旅に付き添うことに。お互い看護師、三十代半ば。美樹が旅先で打ち明けた、この先後悔しないための決断とは?(表題作) 母親の再婚によって居場所を失った姉弟。二人を引き取ったのは動物園の飼育員のマア子おばさんだった。(「月夜のディナー」) 波乱含みの風が問う家族、夫婦、友情の形。爽やかに心揺さぶる7編。(カバーより)

読み終わって★★★★★

 

 

 

「食っちゃ 寝て 書いて」 KADOKAWA 小野寺文宜

「食う」「寝る」と、もうひとつ大切なこと。
年齢的にも仕事的にも後がない作家の横尾成吾。書くことを何よりも優先して生きてきたが、友人・弓子の思わぬ告白もあり、今後の自分の身の振り方を考えはじめる。一方、横尾の担当編集・井草菜種は、これまでヒット作を出したことがなく、焦燥感が募るばかり。やがて菜種は、自身同様に停滞中の横尾と本気で向き合い始める――。先の見えない時代に自分を信じて歩む、売れない作家と編集者。二人の人生が優しく迫る、再生の物語。(カバーより)

読み終わって★★★

 

主人公の売れない作家・横尾誠吾に対して既視感が。

で、分かった。大好きな小野寺さんのシリーズ昨「みつばの郵便屋さん」の登場人物で、主人公の恋人と同じアパートに住む作家さんだ。

 

時々、絵本が欲しくなる。
そんな時は「年金だけ暮らしだから」などという言い訳もどこかに吹き飛んで、買うまで気が済まなくて…。

あなたがいてくれたから コビ・ヤマダ 高橋久美子 パイインターナショナル

一緒に笑い、泣き、励ましてくれたあなたがいなければ、きっと今の私はいなかったでしょう。

私を私にしてくれたあなたに、この本を贈ります。

あなたが開いてくれた世界と、それぞれの未来に愛と感謝を込めて。(カバーより)

 

 

わすれられないおくりもの スーザン・バーレイ 小川仁央訳

スーザン・バーレイの手になるこの感動的な絵本は、友人どうしのあり方や、たがいに、心や技を伝えあっていくことの大切さ、ひいては、人間の生き方をも、静かに語りかけています。(カバーより)

 

 

二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ」 創元文芸文庫 古内一絵

新元号が発表された2019年4月。老舗映画会社・銀都活劇のDVD宣伝チームで働く砂原江見は岐路に立っていた。長く務めた勤務先が、映像配信会社に買収されることが決まったのだ。江見の部署も部下たちも、この先どうなるかわからない。社名が消えるまでに、私たちはどんな仕事がしたいだろうか…自分の働き方を決めるのは自分だけ。すべての大人にエールをおくる傑作小説。(カバーより)

 

大好きな作家・古内一絵の本。

実は、買ったは良いけれど字が小さくて、老眼にはあまりにも酷で、僅か数ページで挫折。ただいま積ん読状態中。

 

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三浦暁子著「太郎の嫁の物語」…ビジネス社

2023-12-05 | 本は友だち

今まで読んだ本の中で5本の指に入る「好きな本」「印象深い本」の1冊、曽野綾子著「太郎物語 高校編・大学編」。
とにかく古い。
35
年前?
40
年前?
定かではないけれど、30代だったと思う私には、主人公の太郎君がとにかく面白くて魅力的だった。
その後、年齢を積み重ねる中でもその気持ちは変わらず、何度読み返したかわからない。

 

 

著者の曽野綾子の小説と言えば「砂糖菓子が壊れるとき」「天井の青」しか知らない。かつて1度は読んだはずだが、今だったら、おそらく手にすることはない類の本だろう。
太郎物語以降かなり年月を経てから、「魂の自由人」「老いの才覚」「靖国で会うということ」「百歳までにしたいこと」等を購入したが、諸々に対する曽野さんの考え方が好きで、ほとんど手にすることが無かったジャンルなのに、曽野綾子著に限っては、いつの間にか数冊にもなっている。

 

「太郎の嫁の物語」は、その太郎物語のモデルと言われている曽野綾子の一人息子・三浦太郎氏の妻である暁子さんのエッセイ集だ。
1,760
円という値段に躊躇しながらも購入したのは、新聞の書評はもちろんのことだが、あくまでもモデルであり実際の人物ではないと分かっていても、あの魅力的な太郎君のその後を知りたい「のぞき見」的な興味に尽きる。

 

 

 

今日その本が届いた。
1章 まずは、夫・太郎
2章 次に、祖父・逸雄と祖母・小イシ
3章 そして、義父・三浦朱門
4章 それから、義母・曽野綾子
5章 最後に、私たち家族

 

結婚してからずっと、私は夫とその家族に驚き続けてきた。実家とはあまりにも違うタイプの家族を前に、何度も息をのみ、「いったいこの人達はどうなっているのだろう」と仰天した。
帯にはこう書かれている。

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秋と、「銀座四宝堂」と、古内一絵さんと

2023-09-09 | 本は友だち

「銀座「四宝堂」文房具店Ⅱ」(上田健次著) が届いた。その「Ⅰ」をアマゾンからのお知らせで購入し、シリーズ化もしくは続編が出ないものかと待っていたところ、aiaipeeさん情報でⅡの出版を知り、即購入したのだ。
「涙が止まらないという帯の言葉、いつもは馬鹿にしていましたが今回は本当でした」と帯がついている。実は私も、涙ポロポロとの帯言葉を、あまり信用していない一人だ。

 

 

なのにどうしたことか、1話の後半から涙が止まらなくなった。
あれあれ? はつゆき、どうしたの? ここって泣く場面? と苦笑いしながら涙ポロポロ。悲しい訳ではなく、結婚式の両親への手紙で、会場の誰もがもらい泣きする、多分あの類の涙です。まんまと帯言葉に乗せられてしまったけれど、続く4つの話はどうだろう?

とりあえずは今日はここまでと決め、ページのどこかにあるはずの栞を見つけた時、流した感動の涙はそのままに、思わず見入ってしまった。
挟まれていたのは、「百年の子」(古内一絵著)の栞広告。

 

人類の歴史は百万年。だが、子供と女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。
舞台は戦中~令和の出版界。100年の歴史をもつ学年誌を軸に子供が、女性が、母親が、人生を掴み取る姿を描く感涙大河小説。


との文字。既に発売されているのか、これからされるのか。

古内一絵さんとの出会いは「マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」全4冊シリーズ。女性騎手の物語「風の向こうへ駆け抜けろ」「蒼のファンファーレ」と続き、他に「鐘を鳴らす子供たち」などそれほど多くはないが、好きな作家さんだ。特にマカン・マランは、何度も読み返すほど気に入っている。

 

 

1冊気に入ると、その作家の本を買い続ける癖のある私。
それゆえにこのごろは、え? うん? ちょっと違う? と失敗することも多くなってきている。

百年の子…読書メーターの読みたい本1位らしいが、今の暮らしでは、1,980円はちょっと辛いなぁ!
とりあえずは読みたい本リストにいれ、後は「読みたい気持ち」に任せるとして、まずは「銀座「四宝堂」文房具店Ⅱ」を、ゆっくりと読んでからにしよう。

台風のもたらした雨のせいか、炎暑酷暑の3日前から急転直下、秋の気配いっぱいの今日、本のこと、銀座四宝堂文房具店のこと、古内さんのことなど考えながら、コーヒーでも飲もうか。

え? なんと4杯目? 飲みすぎ。これを最後にしなくちゃ!

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