木陰の椅子

「シニア夫婦二人暮らしのつれづれ」から「一人ぼっちのつれづれ」に。明日も良い日にするために頑張りたいなと思います。

手紙

2023-07-18 | ボランティア活動

長きにわたり、本当に本当に、会長という重責を担って頂き、ありがとうございます。そしてお疲れさまです。
私の後から入会されて、東京まで通勤していたと言うお話しに、当時ものすごく驚いた記憶があります。
その後少ししてから、会長職に就かれました。
ご主人様の看病見送りと本当にお辛い思いを抱えながら、会の40周年記念誌を作りました。まさか、できる?の不安も、立派なステキな唯一の物が見事に出来上がって、実現可能にしました。
もの静かなお見受けとは違って、すごいパワーの持ち主と、見直しました。

――――― 中略 ーーーーーー

全速力で駆け抜けて来た時を振り返り、今、静かに立ち止まって、これから先を考えたいです。
幸い、公民館のお教室は仲間に無事バトンタッチができました。素晴らしい仲間に支えられてきたこと、本当にありがたいです。
会に再び戻れることを目標に、静かに日々送れること、今一番の贅沢です。

 

私へのねぎらいの言葉とご自身の心境が書かれたラインを下さって、音訳ボランティア仲間のYさんが休会に入ったのはこの3月のことだった。
従業員7~8人を抱える個人事業で、出社はするものの外には出ないご主人に代わって、内で外で陣頭指揮をとり、ご自身の趣味から始めたことのインストラクターとして幾つかのお教室を持ち、そのインストラクター組織の重鎮であり、ボランティアとしてはかなり多忙な我がグループでも、きっちり役割をこなしていたYさん。
全速力で駆け抜けてきたとおっしゃるが、読書、音楽や舞台鑑賞、インストラクターとしての修練も怠ることなく、人柄も申し分ない。


何もかもが満点で、まさにスーパーウーマンと言える方が稀にいらっしゃるが、彼女もその稀なる人の一人だと私は思っている。

 

 

「こういう事情で」という理由はおっしゃらないが、そんな彼女が休会を決断するにはそれなりの訳があるのは確かであり、ずっと気になっていた矢先、嬉しいニュースが舞い込んで、それを伝えたくて3連休前に手紙を書いた。


今日、ポストに彼女からの返信が入っていた。
「嬉しくて何度も読み返した」とある。
愚痴のオンパレードみたいな私の手紙を喜んでくれて、すぐに返事を書いてくれて、こちらこそ嬉しくて、何度も読み返している。
ナデシコの花がいっぱい散らされた白い封筒。便箋にもたくさんのナデシコが咲いている。

手紙…書いて良かった。
そして、手紙を受け取るって、なんと嬉しいのだろう。

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不毛なだけの草取り作業

2023-07-14 | 一人になって

草取りは嫌いではない。

しかし、近頃はさすがにそれも疲れてきた。

4月初旬から副鼻腔炎になり、それも治りきらないうちに左足首を捻挫、2ヵ月半というものほとんど畑仕事が出来なかった。

4月~6月は、野菜作りには一番重要で且つ忙しい。その時期に作業出来なかったのは大きな痛手。そのうえ夫がいなくなって、体力のない私一人だけになり、5月下旬からたびたび豪雨・強風・雹・猛暑などに襲われている。

でも、なんとか菜園を維持したい。

もともとは私の畑だが、5~6年前からはほぼ夫に乗っ取られてしまっていた。雨の日は家で出来ることを、晴れの日は日がな病気をおして土遊びを楽しんでいた夫。

病人とは思えないその姿に、「治って良かったね」と言葉をかけてくる近所の人たちもいたし、この私とて、時には夫が病人であることを忘れてしまいそうでもあった。とはいえ必ず一緒に畑に出て、夫の様子を見守ることは欠かさなかった。そういう日々は、入院の前日まで続いた。

夫が大切にしていた畑。踏ん張る気力があるうちはなんとか維持したい。

20本ほどのヒマワリや、キューリ、ナス、トマト、オクラ、ピーマン等の定番夏野菜が1~2本ずつ育っており、オシロイバナやマリーゴールド等の花で場所塞ぎもしているが、スペースの半分近くが空いている。

そして、毎日2時間ほどの時間を草取りに追われている。

ひたすら草と格闘しても、2~3日もすると元の木阿弥。「なんでこんなに元気なのよ、ちょっとは遠慮しなさいよっ!」と一人ゴチているうちは、まだ余力があったような。

でもこの頃は、そんな思いも出てこなくなった。

後は自分との闘い?

この不毛なだけの草取り作業………いったいいつまで続くんだろう。

というか、続けられるだろうか。

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ニイニイゼミの声が聴こえない

2023-07-06 | つれづれに

この2月、2年ぶりに俳句の会の吟行・句会に参加したが、その後いろいろあって4ヵ月休んでしまい、5か月ぶりに参加した。
場所は市内のいつもの場所にいつもの時間。
今月から新入会者が1名増えて(ちなみに私はスタート時からの会員)総勢12名が参集した。

これだけ長期にわたって休むと、毎月送られてくる句会報には、格段に進歩が明らかな仲間たちの句が並んでいるし、いかに自分を鼓舞しようと気後れしてしまう。
ならば、時間はたっぷりあるのだから句作に励めばいいものを、この私、ダメなんだな。講師のK先生の後ろをくっついて歩くとき以外は、どうしても俳句モードに慣れないときている。

https://blog.goo.ne.jp/deckydecky/e/d3e8547ae2d7ec0d8a5a9a71ab76e453

歩き始めはK先生の「今鳴いているのはニイニイゼミ」との説明から始まった。
「賑やかですね」の言葉に仲間たちは共感し、それぞれに森の雰囲気を味わっている。

えっ、えっ? ちょっと待って、聞こえないんですけど!
私は慌てた。
数種類の鳥の鳴き声、特に成熟した風の鶯の声などは四方八方から耳に入ってくる。
でも記憶のあるニイニイゼミのひっきりなしの声は、全然聞こえない。
思い切って「そんなに鳴いてるんですか? 私にはぜんぜん聞こえないんですけど…」とK先生に告げた。
その後は私の他にも思い当たる人がいるようで、加齢に伴う聞こえにくい周波数の話やら「うちの夫はご飯が炊きあがったピピピって音が聞こえないのよ」などと話題は脱線、「皆には聞こえるのに自分には聞こえない蝉の鳴き声で1句作ってみたら」との先生のアドバイスで、次なる蓮の花咲く池に向かって歩き始めた。

そういえば、10日ほど前に義息子と孫が来た時にも、同じようなことがあった。
「このジーーージーーーって何の音?」と聞かれた時だ。
「え? ジーーージーーーって鳴ってる? 何も聞こえないけど」
「ほらほら、鳴ってるじゃない? ね?」 
と彼が孫に問うと、彼女も「うん、ジーーージーーって鳴ってるよ」と。

そうか、そうだったのか。
また一つ、加齢を認めるしかない事象が始まったのか。機能が一つ劣化しちゃったのか。


帰宅後、ニイニイゼミの鳴き声を確認しようとスマホで検索したら、さらに追い打ちをかけられてしまった。▶マークをクリックしても何も聞こえないのだ。
スマホのボリュームを上げ、耳を近づけたら、ようやく聴こえてきた。幼い頃から聞いてきた懐かしいニイニイゼミの鳴き声が…。

コメント (2)
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