持病のある身、どんなに気持ちが盛り上がろうとも心のままに畑仕事に精出すのはやめている。後が怖いから、休み休みと決めている。
そんな事情の先日、外は強風で冷え込みも厳しかったので1日中家籠りになったのだけれど、どうしたことか、読書は飽きたし、テレビも面白くないし、ソファーでゴロゴロも気が乗らないし(ゴロゴロほど至福なのに)と、やることが見つからない。
仕方なくボー――ッとしていたら、「着せ替え人形“フィル”と“パティ”の洋服を新調してやらなくちゃ」と、急に思いついた。虫食いカシミヤセーターを利用してで数年前に何着か作ったが、まだ袖部分がのこっていたはず、と。
で、始めた。
裁縫箱や古布箱を出し、メモ用紙に一応はデザイン画を描いたりして。
それにしてもセンスないな私って!
いや、センスはあるけど裁縫の力がないのよ…と、哀しい言い訳しいしい、なんとか出来上がったワンピース。
あらぁ、可愛いじゃん!
似合っているわ!
ローウエストの切り替えが上品かも!
と、めちゃくちゃ自画自賛。
※左側・パティは、数年前に作ったスーツを着ている。
「お母さんが死んだら、フィルとパティを形見にあげるね」と娘に言ったら、即「いらない!」と断られた。
数少ない着物は、すでに娘の手によってパッチワークになっている。
大したものではないけれど貴金属も「いらない」と言う。
まったく可愛げのない娘であるから、この子たちの行く末も心配だが、その日までは、せいぜい仲良くしていかなくちゃ。