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暴かれた闇の支配者の正体⑤清和会vs経世会 ロッキード事件

2025年01月07日 09時12分56秒 | 社会

暴かれた闇の支配者の正体⑤清和会vs経世会 ロッキード事件

 

暴かれた[闇の支配者]の正体  ベンジャミン・フルフォード 2007年4月刊

 

アメリカ支配に抗った政治家たちの末路

岸信介、福田赳夫、小泉純一郎、安倍晋三たちがアメリカに有利な政策を行う一方、彼らと対立し、アメリカべったりからの脱却を目指した首相たちは悲劇的な最期を遂げている。田中派=竹下派の首相である。田中角栄、竹下登、橋本龍太郎、小渕恵三らだ。田中はロッキード事件で失脚し、脳梗塞で倒れた。竹下は皇民党事件で右翼から褒め殺しにあい、リクルート事件で追及され、変形性脊椎症に苦しんで最期を迎えた。橋本は小泉政権下で日本歯科連盟からのヤミ献金スキャンダルで政界引退、敗血症性ショックによる多臓器不全で亡くなった。小渕は任期半ばにして脳梗塞で死んだ。

 

清和会vs経世会

福田・小泉・安倍ライン(清和会系)と田中・竹下・橋本・小渕ライン(経世会系)を比べると、違う政治思想、異なる政策を実行してきたことが分かる。前者はアメリカにとって利益になる政権であり、後者は必ずしもそうではない政権だ。

経世会ラインに対するアメリカの対応は冷ややかだった。小渕恵三を「冷めたピザ」のように魅力のない総理だとニューヨーク・タイムズは書いた。

経済・財政政策では清和会系は緊縮財政で共和党流の小さな政府をめざし、社会福祉や公共事業に熱心ではない弱肉強食的な市場原理を肯定する。

経世会系は積極財政で、公共事業などで景気を良くする、社会福祉に力を入れる、なるべく公平に分配しようという考え方だ。

外交政策では、田中角栄は日中国交回復。アメリカ一辺倒ではなく、ヨーロッパやアジアとも外交を強化するという考え方だった。

今の自民党は清和会的な人しか生き残れなくなっている。経世会ラインの政治家たちが汚職、スキャンダルまみれだったことは事実だ。彼らが権力を握るにはカネが必要だった。一方、清和会系は昔からアメリカなどから潤沢な資金を貰っていて、カネに困っていない連中だった。

 

仕組まれたロッキード事件

1976年に発覚したロッキード事件も、アメリカが田中角栄潰しのために仕組んだ陰謀の可能性が高い。ここにも、岸信介の盟友である右翼の大物・児玉誉士夫が介在する。ロッキードからの30億円のカネは日本における代理人であった児玉を通して分配された。児玉はコンサルタント料として21億円を受け取った。しかし、CIAの工作により、捜査やマスコミの関心は田中に流れた3億円に集中し、児玉には向かなかった。

実は、ロッキードの狙いは旅客機ではなく、児玉は戦闘機F-104で岸や自民党の大物に工作をしていた。また、ロッキードのP3C対潜哨戒機導入では中曾根康弘防衛庁長官、後藤田正晴官房副長官など有力な自民党議員に賄賂が渡ったという。

事件の本丸は軍用機で旅客機に比べ動くカネは比較にならないほど大きい。

アメリカと親しい政治家はスキャンダルがあっても逮捕されない、イトマン事件の亀井静香、泉井疑惑の山崎拓、小泉純一郎、森喜朗など警察・検察に捕まることだけは避けられている。

 

「小渕暗殺説」の中の真実

アメリカやそれに連なる勢力が直接手を下したのではないかという説がささやかれている。橋本龍太郎は親しかった慶応病院ではなく、全く別の病院で腸の半分を切り取られて死んだことから謀殺といわれる。

小渕恵三も何者かによって一服盛られたという人もいる。小渕の死によってアメリカは得をした。森喜朗、小泉純一郎政権が発足し、竹中平蔵のようなアメリカの利益代理人が重用されたのだ。

 

誰が石井紘基を殺したのか

確実に闇の勢力が絡んでいると思われるのは、2002年10月に民主党議員石井紘基が自宅駐車場で刺殺された事件だ。犯人は右翼団体「守皇塾」代表を自称する伊藤白水という男。伊藤は石井議員と金銭トラブルがあり、石井議員が「資金提供の仲介をした恩を仇で返すような言動をした」ことが動機と供述をした。しかし、事件直後から個人的怨恨でなく、弁護士の紀藤正樹氏などは国会議員に対するテロ事件としていた。

石井議員は車で尾行を受けていたが、単独犯とされた伊藤は車を持っていなかった。伊藤も「まわりに仕向けられたのかもしれない」と家族への手紙に書いている。運転手が携帯電話で誰かと話している姿が目撃されている。救急車に妻・ナターシャさんの同乗がなぜか拒否された。石井議員が所持していた手帳と資料が押収品目録から消されていた。事件直前、石井議員はナターシャさんに「日本がひっくり返るほど重大なことを発表する」と語っていた。

重大なこととは何か。りそな銀行の経営問題。警察のパチンコ裏金。整理回収機構の不良債権処理問題。1億円の抵当物件を100万円で特定の人間に投げ売りしていた事実を石井議員は掴んでいた。

 

消されかけた政治家たち

小泉政権下では3人の大衆政治家が失脚させられた。田中真紀子、鈴木宗男、辻元清美だ。

 

田中真紀子と鈴木宗男の共通点

両者とも対米追随路線ではなく、自主的な外交を行おうとした点だ。

佐藤優によれば、当時の外務省は3派に分かれていた。第一は、対米追随の親米主義。第二は、アジア主義。第三はロシアと関係を強化し、アメリカ・日本・中国・ロシアの四大国との外交バランスを図る立場。第二の立場の田中と第三の立場の鈴木が外務省の主導権争いをして潰しあい、結果的に親米主義が生き残った。というより、親米主義者たちが作った構図の中で二人が潰しあいをさせられたというほうが正確だ。

佐藤は親米主義を「沖縄の米軍基地移転問題をうまく解決し、日本が集団的自衛権を行使することを明言し、アメリカの軍事行動に直接参加できる道筋を組み立てれば、日本の安全と繁栄は今後長期に保障されるという考え方」とする。(国家の罠)

アメリカは日本が独自にアメリカ以外の国との関係を強化することを許さない田中角栄が中東とのパイプを強め、独自のエネルギー政策を行おうとしたことに危機感をもったという。

 

3人を襲った「国策捜査」

辻元清美の場合も、田中真紀子と同じく、秘書給与をめぐる些細な経理処理の不正を問われた。

鈴木宗男の場合は、明白な国策捜査だった。佐藤氏によれば、宗男追い落としはアメリカが直接手を下したのではなく、親米主義者たちがアメリカの希望を推し量って勝手に行ったものだという。

日本はアメリカの指示を受けなくてもその意向を喜んで実現する犬以下の国に成り下がってしまった。

 

アメリカを批判するとすぐに「疑惑」が発覚

旧経世会出身の久間章生防衛大臣は2007年1月「大量破壊兵器の証拠もないのにイラク戦争を仕掛けたブッシュ大統領は間違っていた」と批判した。

すると、3月に突然スキャンダルが発覚した。10年前の秘書給与疑惑であった。

 

日本人を奴隷化する戦後教育

なぜ日本人はアメリカから離れて独自の道を歩むことができないのか。その原因は教育だ。

教育基本法などの教育プログラムは「洗脳プログラム」で、その意図は日本をアメリカの「奴隷」にし続けておくことである。

教育改革を担当したGHQの役人は「日本の教育を変えて、今後は天才が出ないようにする」と豪語したそうだ。

その要点は、「白人に対する徹底的な劣等感を植え付けること」「アメリカは素晴らしい国だと信じ込ませること」「自分独自の意見を作らせないこと」「討論や議論を学ばせないこと」「受け身のパーソナリティを作ること」「一生懸命勤勉に仕事させること」「目立つ人の足を引っ張ること」

これらは、イギリスの植民地であったインドで実践された教育方針そのままだ。上からの命令に疑問を持たず、与えられた課題だけ勤勉にこなす「しもべ」を作る教育である。

 

日本人は明治以来優れた教育システムを自前で作り上げてきた。実は、世界に通用する日本人は戦前のほうがずっと多い。北里柴三郎、志賀潔、野口英世など。