もう一度荷物を確認して、
展望地まで登ってゆくことにしました。
今にして思えば、少し登って帰って来るから、
荷物を少し整理していけばよかったですね。
いらないものは、
小屋に置かせてもらうみたいなね。
荷物フル装備で、展望台に向かいます。
15分くらいでつくそうです。
小屋をでて進んでいきますが
すぐに後ろを振り返ると、
驚くほどの石碑が小屋の周りに並んでいます。
この辺りは木もほとんどはえていない
森林限界ですので、くっきり見える石々には
いろんな願いとか希望が
託されているんでしょうね。
もうまるで人々の熱い思いが、
山の斜面に張り付いているようです。
生えている植物も、
この辺りは一気に変わります。
ではここからdoironの植物観察コーナーです。
これはイワギキョウですね。
小さな株でもくっきり花を咲かせます。
同じようなキキョウでも花の中に
毛が生えているのが
チシマギキョウと覚えておきましょう。
このイワギキョウは小屋の周りにも
かなりはえていました。
そしてこれはコケモモ。
この果実を果実酒にすると
とてもおいしいお酒になるんですが、
まあこの辺の植物は採集禁止ですね。
和泉山脈にあれば採集するのになあ。
むかし北アルプスの、
めったに人のこない山小屋で
いただいたことがあるのは忘れられません。
そしてこれはアオノツガザクラ。
あまり派手ではないのですが、
ほかの植物が生えない様な
岩場に咲いていたりもしますので
目立ちます。
まだまだありますよ。
これはコバイケイソウ。
株的には大きいし、
各地で見られる高山植物です。
そしてこれがミヤマオトギリ。
戦国時代に弟を切るような戦が
あったことにちなみ、
葉っぱに赤い血の跡があるような植物です。
そしてこれは可憐なコイワカガミ。
登山道のすぐ横に可憐に咲いていましたが、
荒らされることもなく
しっかりと咲いています。
山登りで景色を楽しむのもいいけど、
こんな花々に出会うのはなんか
とっても嬉しいことです。
しばらく上ると、大きな展望台に出ます。
たぶんこの辺りに、
女人禁制の起点となる金剛童子の
石があるはずなんですが、
ここに行ったときはそんなことも知らずに、
遠くの景色をたのしんでいました。
向うの御嶽の遠くの尾根の途中に
でっかいビルが建っているのが見えていますよ。
どうもあれが王滝口の
登山開始場所でしょうねえ。
たぶんdoironも昔はあちらから
登っているはずですが、
あんな建物はなかったような気がするなあ。
もう50年近い前の話です。
ということは宿も見えるのかなあ
とも思い探したのですが、
これは見つかりませんでした。
この展望台から、もう少し上に
上がってみましたが、
この辺りも石碑だらけです。
御嶽は本当に宗教の盛んな山です。
今も女人禁制をしている
大峰山の規模の大きい感じですね。
うえに向かっている二人に
エールを送りつつ、われらは
小屋へと戻ってゆきます。
あれだけ小屋の中で休憩させて
いただいたので、
ここはひとつ小屋の珈琲でも
いただいていくことにしましょう。
コーヒー二つ、甘酒一つを頼んで、
もうしばらくここで
休憩していくことにしましょう。
続く
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