Hello from the BoreBore Isrand.

ひびのあれこれ

30年の物語

2006-01-20 14:39:04 | 本の虫
岸恵子のエッセイが読みたいって以前書いてその後の事。
文庫で比較的新しい物はないかなと探したら丁度いい作品が見つかったので読んでみた。

女優、フランスと日本での二重生活、といった言葉から非日常的な優雅な生活を思い描き勝ちだけれど、彼女の場合それらも含んでいるのだけれど、もっと日常的で身近な感じがした。
体験そのものは非日常というか本当に稀な事ばかりで、書き手によっては恐らく嘘臭さを感じただろうと思うのだけど、彼女の文章は本当にあった事だと読み手に実感させてくれる説得力がある。
語り口もまた秀逸、風景だとか情景の描写に使う言葉の選び方が知的で素晴らしいと思った。
陳腐な表現でスミマセンがご本人のTVでの立ち振る舞いの如くなのです。

益々彼女が好きになりました。
テレビ朝日は大嫌いだがこの人の作品に触れるキッカケを作ってくれたことには感謝したい。

岸恵子って誰?と思った人は「私のパリ、私のフランス」なるフォトエッセイが本屋に並んでいると思うので手にとって見て下され。
収録されていた写真が番組で使われていたのと同じで、観てしまった身としてはちょっと物足りなかったけど、エッセイの舞台となった場所を抑えてくれていてちょっとした旅行ガイドブックの様な作りなので買ってもいいなあ。

そうそう、ずっと気になっていた彼女のお年なんですけれどこの本の後書きで本人が「もうすぐ70の坂を登ろうとしている」と語っていた事で60歳代である事が判明。

( A) ゜ ゜

スゲエ!20歳は若く見える!!
心の持ち様なんですかね。


30年の物語
私のパリ、私のフランス


最新の画像もっと見る

コメントを投稿