どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『田中一村展 ―千葉市美術館収蔵全作品@千葉市美術館』なのだ

2021年01月24日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

ぼくらわ 千葉市美術館で 2月28日まで開催している<田中一村展 ―千葉市美術館収蔵全作品>を見に行ったのだ



ぼくらわ 2010年に千葉市美術館で開催した 田中一村の展覧会を見ているけど また 彼の作品がみたいから 足を運んだのだ


素晴らしい作品が展示しているけど 今回の感想わ えこうに任せるのだ

千葉市美術館 <田中一村展 ―千葉市美術館収蔵全作品> 2月28日(日)まで

https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/isson-tanaka/

作品リスト
https://www.ccma-net.jp/wp-content/uploads/2021/01/isson_list.pdf




展示構成

第1章 若き南画家の活躍

第2章 昭和初期の新展開

第3章 千葉へ

第4章 「一村」誕生 心機一転の戦後

第5章 奄美へ アダンへの道

今回展示している作品は、寄託作品も含め、千葉市美術館所蔵で約130点を展示しており、他にも13点ほど特別出品という形で個人所蔵の作品もありました。


気になった作品

19.椿図屏風

二曲一双の屏風で、左隻は金地のみ何も描かず、右隻には画面いっぱいに赤や、白と赤紫?のまだらな柄の2種類の極彩色の椿が咲き乱れ圧巻だった。花の色が目立つように葉は黒が濃い緑で美しい。あと、画面端の方に椿に寄り添うように描かれている白梅もいい。


23.牡丹図

彩色が薄めで儚さそう。


45.「清宵」

朽ちたような松の枝に止まるミミズクが描かれ、その枝の下には、三日月よりも細い月が外隈で描かれ構図が気に入った。


54.十六羅漢図(第三尊者 迦諾迦跋釐堕闍 カナカバリダジャ)
55.十六羅漢図(第五尊者 諾距羅 ナクラ)
56.十六羅漢図(第六尊者 跋陀羅 バダラ)
58.十六羅漢図(第八尊者 伐闍羅弗多羅 ハジャラフタラ)
60.十六羅漢図(第十一尊者 囉怙羅 ラゴラ)
61.十六羅漢図(第十二尊者 那伽犀那 ナガセナ)
62.十六羅漢図(第十五尊者 阿氏多 アジタ)

紙に描かれた十六羅漢の作品で、上手というより、ちょっと個性的な羅漢様。こちらに挙げた7人の羅漢さんには頭上に紙のしわが出来ていて、ちょうどそのしわが、私には羅漢さんの頭から光を放っているように見えた・・・。


84.秋元光氏像(写真共)

写真肖像画も描いていて、写真ともに展示しており、すごくそっくり上手かった。


92.軍鶏図

軍鶏の作品が5点ほど並んでいて、他の作品と違い、少し角度を変えて描かれ体を少しずんぐりに見せていて、これが1番良かった。


98.流水に楓図

もとは洋服箪笥にはめ込まれてもの、鏡代わりにはめ込みに貼ったもの。群青(青)と銀の光琳波、輪郭線を用いない光輪模様の楓が美しい。


116.クロトンとカヤツリグサ

平面的な作品なので、一瞬版画家と思った・・・。

解説の一部には、こう書かれています。
『平面的に植物を文様のように構成し、全面を塗りつぶす賦彩が新傾向を示しています。枝葉の重なり部分を背景の色で描いて残す方法や影のようなとらえ方にも注目。』


122.「アダンの海岸」 ※著作権があるので、会場の出口にあったアダンの海岸の画像を載せます。


解説には、こう書かれています。
『アダンは来島当初から構想を重ね準備されてきた象徴的モチーフでした、多種の顔料を用い濃淡の階調広く描き分けられ、姿を整えられて此岸に大きく立ちます。足元の石礫、さざ波、光の筋と全てが筆を重ね丹念に描き出されています。遠景には、沸き立つ雲を超越しはるか遠くの金色の輝きが彼岸の尊い存在も暗示、そこから届く光に満ち神々しい自然を描きだした畢生つ大作です。』

アダンの葉がいい。照明の関係かもしれないが、岩絵具の粒子がキラキラと光って見えた。


特別出品 桜之図

2章に展示していた掛軸で、2010年の展覧会で初めて紹介されたそうです。

22歳に描いたもので、今までは南画を描きていたが、これまでにない試みをした作品。画面右下から伸びる桜の枝には、満開の白い桜と蕾のピンクの桜が描かれ美しく、葉の表現も素晴らしい。


会場の出口には、彼の作品の垂れ幕みたいなのがあったので撮ってみました。



作品の画像を載せてないので、展覧会のチラシの画像も載せます。
 


田中一村が千葉市に20年間住んでいたのもあり、一村の最大の支援者であった川村家からの作品・資料の寄贈等を受けそれらを一堂に展示した展覧会で、見応えがあって面白かったですし、入場料金が600円とお安くてオススメの展覧会だと思います。


この後わ 5階常設展示室に移動して<千葉市美術館コレクション名品選2020>などを見たんだけど そのことわ 今度書くのだ