警察小説。
おもしろかったです。
誉田さんの小説は、『ジウ』シリーズ以来ですが、ジウほど暴力的じゃなくて、私はこっちの方が読みやすい。
ネットでこの本の写真を見たときに、叔母に『秒で犯人がわかる』ってあったのが気になって読んだんだけど、読み始めても犯人がさっぱり分からなくてね。あの帯の意味はなんだったんだろう、と思っていたんだけど。
おそらく、この小説の中の主題となっている、警察の捜査様式(スパイダー)を使えば、秒で犯人がわかる。って事なんじゃないだろうか。
ネット上の情報を入手する、という方法。(小説の中では国民に無許可で行われている。違法捜査だね。)
とはいっても、たとえばメールの内容がわかるとかではなくて、誰が誰といつ連絡を取っていたかとか、どのサイトを見ていたかもわかるのかなー、なんかそんな感じ。
こういう個人情報を、国が入手する事は、危険なんだろうか。よく分からない。
戦時中に、治安維持法とか?が発効されて、反政府の思想を持っている人たちが取り締られたのは知ってる。
そうなるんだろうか?
それを怖れれば、この国が、思想を取り締まるようになれば、そんな法を捜査方法を許すわけにはいかない。
いま、この思想の取り締まりのない現代でも、いつかそういう時がくるかも知れない事を恐れて、そういう法は無い方がいいんだろうか?
だって、あれば捜査にとっても便利だよ。の、ようだよ。
私がどのサイトをみてるのか、なんかすでにバレバレのような気もするしさー。
犯罪に使われるのはイヤだけど、警察が使う分にはね?いや、だから、その警察を、信用していいのかい?って話かな?
犯罪を犯してるわけじゃないから、あまり困らないような気がするんだけど、どうなんだろうね。
まー、にしても、捜査にあたる人たちは大変そうだ。
そんな小説でした。