祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 枯葉剤耐性大豆

2015-02-18 15:58:38 | 健康


世界中の一般市民の健康を無視し、企業の利益だけを追及しているGMO販売。日本もTPPへの参加が決まれば、即刻表示規制が解除され、「遺伝子組み換え大豆を使用していません。」の表示は無くなるでしょう。日本政府も、いい加減デタラメですね。国民の生命や生活の安全を考えるつもりは毛頭ないようです・・・・自己で対応するしかないですね。岡本よりたかさんの投稿を転載します。




「枯葉剤耐性大豆」(長文)

除草剤散布


モンサント社の遺伝子組み換え大豆は、除草剤への耐性を持っている。

その理由だが、バイオテクノロジー企業であるモンサント社及びそのバックにいる財団や政府は、穀物支配を行うためには、特許を取得した遺伝子組み換え大豆を蔓延させることが必要だと感じた。


その特許を取得した大豆を、多くの農家に購入させるために行ったのが、除草剤を撒いても枯れないという機能を大豆に持たせることである。それにより、数百~数千haの大規模農家は、大豆の生育期間中に、空から除草剤を撒くことだけで、除草が可能になった。

従来は、種まき前に除草剤を使用したり、広大な畑を耕耘して雑草を抑える、あるいは、場所によっては農業機械を使って除草を行っていたが、そのような膨大な人員が必要な作業を行わなくて済み、人件費節約と効率化という二つのメリットを享受した。

しかし、問題は大きかった。今までは大豆に除草剤がかかることは無かったのだが、除草剤がかかっても枯れないとなれば、上からどんどん振りかけてしまう。おかげで高い濃度で、大豆の中に除草剤成分が残留するようになってしまった。

世界中で善意ある科学者が警戒の声を上げたが、残念ながら残留基準値は高く設定され、除草剤が残留する穀物が世界中に輸出されることになり、バイオテクノロジー企業は、特許料と除草剤の売上という二つの莫大な収益を手にすることになった。

さて、その除草剤というのが「グリホサート」という成分と界面活性剤を主原料にしたモンサント社の「ラウンドアップ」という除草剤であったが、大量に除草剤を撒き始めたがために、農地に生える雑草の生態系が変わり始めた。グリホサートの成分に耐性を獲得した雑草が、勢力を増し始めたのである。

このモンサント社が抱えた問題に対し、ビジネスチャンスとばかりに新しい遺伝子組み換え大豆を考え出したのが、ダウ・ケミカルである。ダウ社は、グリホサートに耐性を持つ雑草処理のために、グリホサート以外の新たな除草剤に対して耐性を持つ大豆を実験室で生み出したのである。

その新たな除草剤とは、アリルオキシアルカノエート系であり、この主成分は、あの悍しきベトナム戦争で散布され、四世代目の子供にも奇形という影響を与え続けている「枯葉剤」の主成分でもあった「2,4-D」なのである。

米国は、あおのおぞましい記憶が蘇り、国民は50万もの反対の声をパブリックコメントにあげ、この大豆の承認に待ったをかけた。だが、なんと2012年、日本はその枯葉剤耐性の大豆の輸入と栽培の許可を与えてしまったというから、空いた口が塞がらない。

それから、2年ほど経ったとき、米国も企業ロビーに屈する形でこの枯葉剤耐性大豆を承認することになったが、現在は栽培などは大きく行われているという話は聞かない。世界的に遺伝子組み換え大豆への抵抗感は高まり、世界最大の消費国の中国やロシアが慎重な動きを見せているからだ。

しかし、ここにきてモンサント社の動きが活発になってきた。モンサント社は、さらに別の除草剤耐性の大豆を開発し、市場に送り出そうとしている。それが「ジカンバ」という除草剤である。モンサント社の企業ロビー力は世界屈指である。モンサント社が動けば、グリホサートと共に、このシカンバが世界中にばら蒔かれることになる可能性は非常に高い。

なんと、このジカンバも、あのベトナム戦争時に枯葉剤として散布されたことがあるという。結局のところ、アメリカもそのおぞましい記憶を忘れ去ってしまっているということである。

ジカンバであろうが、なんであろうが、除草剤というものは環境の生物の健康に多大な影響を与える。環境中の微生物や小動物を殺戮し、土壌を砂漠化してしまうだけでなく、動物のDNAに損傷を与え、突然変異を起こさせてしまう

世界は飢えてしまうと脅かされ、遺伝子組み換え作物の必要性を訴えているが、世界を飢えさせているのは、バイオテクノロジー企業による食支配が原因ではないだろうか。安い食肉を生み出すために、我々人間が食する食べ物をつくる農地を、次々と家畜のための穀物栽培畑にし、廃棄食料を増やし、あるいはバイオ燃料のために畑を専有し、貧富の差を生み出してきたのは、世界的な穀物過剰の農業生産である。

この先の未来の農業は、生物多様性取り戻すことが最重要課題であると、僕は思う。

※日本アグロエコロジー会議は2月11日。まもなく。
<第1回 勉強会> ~食と農・地域と暮らしが分母となる社会を目指して~
https://www.facebook.com/events/735165609913006/

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