試験当日。
実は、その翌日に生涯初の大腸内視鏡検査を控えており、むしろ意識としてはそちらのほうに対する不安と緊張に襲われていた。
一種の試験会場に入る。
人間観察好きがここでも押さえられず、席の周り見ると、中にはびっしり書き込んだ自作ノートを直前までチェックしている女性もいる。
必死だなあ。
自分は敢えて、会場では一切の参考書・問題集類を手にしなかった。
まあ、いつもの見栄っ張り。余裕のある人間を演じていた訳だ。なんと醜い心持ちか。
自分としては、やるだけのことをやった。自分の地力地頭(じあたま)を考えれば、まさか落ちる訳はない。
試験が開始された。制限時間は3時間。退出は1時間経過後から可能。
…んー、、
ん? お? あれ?
思ったより、すんなり解けない問題があるぞ?
もちろんほとんどは過去問ベースなので大丈夫なのだが、正答がすぐ見つからず後回しにする問題が意外と多い。
選択肢を2つまで絞ることは出来ても、そこからの決め手が自信がない。
たとえば、ネズミの検査は2週間に1回でよかったか? 300人の旅館業は総括衛生管理者が必要だったか?休暇日数がフルなのは週の勤務時間が30時間以上だったか、30時間を超えるんだっけか??
全て、これまでの勉強で何度も目を通してきたはずなのに、イザとなると確信が持てない。
やはり公表問題に頼った勉強法だと、仮に自信がない選択肢があっても、明らかに正答となる選択肢があれば問題自体は解けるので、その自信なき選択肢を吟味することを疎かにしがち。なのだなあ、、
そんなことを試験中に嘆じても仕方がない。
最後は、極限まで選択肢を絞ったうえで、「ままよ!」の気持ちで投了。いや、投了ってのは意味が違うのかこの場合。
手痛いことには、自信がない問題が「関係法令(有害以外)」の分野に見事に固まっているのだ。
同分野の出題数は7問で、基準から行くと3問正答すれば良いのだが、この時の自分はなぜか勘違いしていて4問正答じゃなければダメだと思い込んでいた。
そして、自信がない問題が7問中4問。つまり、自分の認識では、自信がない4問をすべて外すと合格できないという結論になる。
やばい、、、
少しでも自信や手ごたえがあれば動じないのだが、今回の場合はその4問が自信なさ過ぎた。
ポーズでも演技でも謙遜でもなく、そこから合格発表までの1週間、激しく暗鬱な気持ちを抱き続けることになる。
試験全体としての出来は悪くないと思うので、分野別ではなく全体での判定ならここまで自信喪失に陥ることはなかったと思う。これも、この衛生管理者試験の特性と言えるのだろうか。
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結果。
合格者の番号は試験日の1週間後にHPで発表される。
合格発表をこんなにドキドキして見たのは初めてだ。
高校や大学の入試よりもずっと自信が無かったので。
とりあえず、受かったからといって自分の人生にほぼなんの影響も無いであろう資格を取得した。
最後はもう業務上の必要を飛び越えて趣味と意地の境地。得られた満足感は少なくない。
楽しかった、と言ってもいいだろう。
なんとなく、何か目標がある勉強って楽しいなと改めて思った。
目標が無いままだと絶対集中力が続かないし持続しないもんね。
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