2005年11月に、携帯電話/PHSの法人利用の実態と今後3年間の導入計画などを明らかにすることを目的として、国内の全上場企業3757社(調査時点)と非上場の優良企業を合わせた5000社の情報システム担当者に対して郵送調査を実施。968社から回答を得た結果をまとめたもの。
この調査の中で、ネットワーク・インテグレーターおよびシステム・インテグレーターに関し、「法人向けのモバイル・ソリューションを提供する代表的な企業」を、思い浮かべた順に3つまで自由記述してもらったところ、総合ポイントで1位がNTTコミュニケーションズ、2位がNEC、3位が富士通、4位がNTTデータ、5位がソフトバンクという結果になった。一番目に目に想起された「第一位想起率」でも、NTTコミュニケーションズがトップとなり、NEC、富士通が続いた。
同調査では、NTTドコモ、KDDI、ボーダフォン、ウィルコムは、ネットワーク・インテグレーター、システム・インテグレーターとは分け、通信事業者と位置付けて、そのイメージについて調査している。提案力、技術力、人材、信頼性、将来性の5つの指標について、総合力ではNTTドコモ、KDDI、ウィルコム、ボーダフォンの順となった。またNTTドコモは、信頼性、人材、技術力の3つの指標でトップ。提案力と将来性ではKDDIがNTTドコモを上回った。
「携帯電話“法人利用”実態調査2006」ではそのほか、電話システムと携帯電話の利用状況、モバイル・セントレックスの実態と導入計画、モバイル・データ通信の利用実態と導入計画、携帯電話の多様な機能と利用意向、モバイル分野に対する投資の注力度、番号ポータビリティの利用意向などについても調査が行われた。番号ポータビリティに関しては、回答企業の2割弱が、現在契約している主な通信事業者を別の事業者に乗り換えたいと回答したという。
特に、ソフトバンク、イー・アクセス、アイピー・モバイルなど、新規参入事業者へのNTTドコモからの乗り換え意向が2番目に多く、新規参入事業者への関心の高さが見て取れると結論づけられている。
なお、2006年2月15日、同報告書の発行と連動したセミナー「携帯/PHS キャリア4社の"モバイル・ソリューション戦略" ~セキュリティ,モバイル内線電話から業務アプリケーション連携まで~」が東京・明治記念館で開催される。
携帯の“法人利用”で総合力のある通信事業者はドコモ、KDDI、ウィルコム
「総合力ではNTTドコモ、KDDI、ウィルコム、ボーダフォンの順」というのは昨年の純増数の順位と同じで、それがその法人の評価にもつながっているようだ。
ウィルコムは法人分野でも着実にシェアを拡大しつつあるようだ。やはりウィルコム定額のインパクトは大きいようだ。今後はW-ZERO3の法人への導入も進むのかもしれない。