ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

耐震化技術入り口編  vol.109

2011年08月27日 | 住まい

久しぶりの青空に加え、暑さも少しブリ返してきて、数日ぶりに夏模様となりましたね。

でも残念なことに、今夜は再び傘マークが予報され、若干憂鬱気味のヒゲ専務ですが、皆さんの地域はいかがですか?

きのう立ち話をしていた農業従事の若者は、もう稲の刈り取りを計画しているようでした。

確かに色づき始めた稲穂が、こうべを垂れ始めていましたよ。

雨に気を取られているうちに、秋がそこまで忍び寄っているのですね。

近々、夏の終わりと秋の到来を告げる、コンバイン疾走風景が見られることでしょう。

さてさて、前々回以来の課題「耐震化についての技術編」をお送りしますね。

地震大国日本に住んでいる限り、地震による揺れに対する技術的耐力の知識は、必ず必要になってきます。

建築確認申請も以前は、風力に対しての耐力計算さえクリアすれば良かったのですが、最近では地震に対する考慮として、壁のバランスをチェックする様になりました。

全体の耐力もさることながら、バランスよく耐力壁を配置して、地震の際に、偏心によるねじれ現象が起きないようにしなければならないと定められています。

住んでいる人の命を守る為に、様々な法的基準をクリアしなければ、家を建ててはいけないのですよね。

でも、自分が今住んでいるお家が、地震に対しての耐力があるかどうかは、どうすれば解るのでしょうか?

簡単な診断法としては、国交省が出している「誰でも出来るわがやの耐震診断」という小雑誌が参考になります。

いわゆるシロート目による判断基準なので、目安程度にしかなりませんが、一度自己診断もしてみるのも良いかも知れませんね。

さてそこで、地震への耐力が不足と判断されたときに耐力アップの為の方法を、少しだけ書いてみます。

最近であれば、金物補強があります。

と言っても、床下や屋根裏に入って怪しい金物を取り付ける、いかがわしいリフォーム屋さんのそれとはもちろん違います。

筋交いや柱を土台に縛り付ける為に取り付ける為の金物です。

しかし。可能であれば外壁の鉄板をはがし、強度のある筋交いを入れ直したり、柱面に構造用合板を貼り付けたりするのが理想的といえるでしょう。

私達がリフォームをする場合、同時に施行する場合が多いのが、この工法による耐震化工事です。

デモ、ここにも注意が必要です。

それは、筋交いを入れる壁の下には必ず基礎がいなければならないし、上には構造材が通っていなければ意味がありません。

地震に対する耐力は、筋交いで強度は出せても、その力を全体に行き渡らせる軸材による「力の流れ」が、とても重要だからです。

筋交いや金物がいっぱいあるから大丈夫・・・では、決してありませんので、お間違えの無いように!

こんな感じで、今回さわりをサラリと書いてみましたが、いかがでしたか?

この世界はとても奥が深いので、又機会を見つけて紹介したいと思います。

お楽しみに。ではまたっ!!


今年の夏も笑顔がいっぱい! vol.108

2011年08月20日 | 日記・エッセイ・コラム

どんよりと曇った日が数日続き、特に今日あたりは気温も低く、とても過ごしやすく感じています。

でもでも、子供達にとっての夏休みは、強い日差しがお似合いなのにな~ナンテ思っているヒゲ専務ですが、皆さんいかがお過ごしですか?

と言っても、その貴重な夏休みも、あと十日余りで終わりを告げようとしています。

だからこそのこのタイミングで、弊社では恒例の「夏休み親子工作教室」を本日行いました。

そして、ケガ一つもなく無事に終了し、やっと今一息ついているところです。

2000年から始め、毎年欠かさず続けて今回で12回目。

今年も20名の親子が参加してくれました。

今年の作品は「イス」!

ここ数年で一番評判の良かった題材でしたので、再度作らせて頂きました。

完成すればもちろん座れるし、小物を飾っておくのにもちょうど良いお手頃サイズなので、雑貨と一緒に買っていった人も有ったくらいです。

木の種類としては、ノコで切ったり釘を打ち付けたりがしやすい、柔らかい桐の木を使っています。

木造住宅を手がけている弊社としては、やはり木に親しんでもらい、プラスチックや鉄などとは違うこの感触を、肌で感じて頂きたいと考えるからです。

もちろんそれだけでは無く、完成した製品を買ってくるより、少々ゆがみがあり、完ぺきな美しさは無くとも、味のある「手作り作品」の良さを知って欲しい!

さらに

協力し合い、助け合いながら一つの作品を作り上げることで生まれる、家族の絆!

普段手にすることのない、ノコやカナヅチなどの手道具を駆使して作り上げる喜び!

そんなことを感じて欲しいと考えながら、いつも指導させて頂いてます。

実際、完成したあとで、満足そうにそのイスに座る我が子、我が孫を見て、それ以上に嬉しそうに眼を細める保護者の皆さんの笑顔も、とてもステキなのですよ。

今年も、そんな笑顔をたくさん見ることが出来、い~っぱい元気をもらった今日のヒゲ専務と、弊社スタッフ達なのでした。

みんなありがと~ね。

でも先日、飛び込みで教室参加予約を入れたある家族が、うちの子には難しそうなのでキャンセルしますと行ってこられました。

母親と一緒に来た女の子は、サンプルのイスを見て、とてもやりたそうに見えたのに、親の方、特にお父さんが渋ってしまった様子でした。

子育てって、実はとても面倒で手間が掛かり、親が自分の時間を犠牲にしない限りは成り立たない物なんですよね。

デモ実は、育てられているのは親の方だったりするのを、子供が一人歩きし始めて初めて感じたり・・・。

ってことで、前回のお約束「耐震化技術編」は次回に回させて頂きます。

ホントかな~?   ではまたっ!!


「住宅の耐震化」について  vol.107

2011年08月12日 | 住まい

もう2週間近く過ぎているのに、今月に入ってからはずう~っと30度越えの暑い日々が続いていますが、皆さんいかがお過ごしですか?

それにしても連日の猛暑で、全国的に熱中症の為、ホスピタルのお世話になっている方も多いとか。

弊社も明日から4日間の盆休に入りますが、余り羽を伸ばしすぎないよう、今朝もみんなに話をしていたところです。

やっぱり、休日であるなしにかかわらず、体調管理こそが今もっとも重要なのでしょうからね。

さてさて前回の続き、「逃げる前に命をつなぎ止めるための、住宅の耐震化」について記してみたいと思います。

東北の震災により、残念ながら犠牲になられた方達の多くは、津波による場合が多かったようですが、阪神大震災の場合は、圧倒的に建物の倒壊による被害が多かったのです。

崩れてきた建物の下敷きになり無くなった方の殆どは、建築物が耐震化されていれば救えた命であったと言えます。

特に近年の建築ではなく、築後数十年の住宅には強い地震に耐えうる力が残っていなかった様で、あっという間に倒壊してしまい、避難の時間を与えてくれませんでした。

「壊れない家」を作ったり、壊れないようにリフォームすることは出来ないわけでは無いのですが、費用の問題が発生します。

命と引き替えと思えばたやすいことと思うのですが、現実的にはそこまでの危機感を持ち合わせている人は、決して多くないのが現実のようです。

私達の住む島根県は、建築物の耐震化率が全国ワーストワンだそうで、県の方でもやっと普及に力を入れはじめ、耐震診断、耐震改修の意識を広めるための、出前口座を始めるとのことです。

と言いながら実は、県建築士会に対してそれらの講座を委託し、県民の意識を広めることを計画しているようなのです。

私の在籍する出雲支部にも、当然のごとく出前講座の要請が来たようで、斐川町でも開催計画を立てるよう、支部長さんから、私の方に指示が来ました。

とりあえず、建築組合の皆さんにでも知識を持ってもらい、仕事につなげる意味でも普及をはかって頂こうかと思っています。

でも、もしこれを見て「うちでも出前講座やって欲しいな~」と思われた律儀な方がいらっしゃったら、いつでも連絡下さいね。

支部長さんを引き連れて、ヒゲ専務自ら出かけて行く所存ですから、ご安心下さい!

ってことで、あんまり耐震化への技術的説明も出来無かったので、次回にもう少し突っ込んでみようと思いますので、ご期待下さい!

ついでに、さらっと・・・

前々回に書き込みをした、さらっと出かけていった福岡での資格試験は、実は「古民家鑑定士」だったのですが、昨日、さらっと一級の合格通知が届きました。

皆様の応援に感謝しながら、決してヒゲ専務の実力では無く、ご先祖様の同情によるおぼし召しと、静かに両手を合わせましょう。

合唱!!では又っ


危険から遠ざかるすべを vol.106

2011年08月02日 | 住まい

お昼前に突然降り出した雨に「ゲリラ豪雨か?」と身構えてしまったヒゲ専務ですが、皆さんの地域はいかがでしたか?

ここ斐川町は通り雨程度で終わり、ほっとしている間もなく、強い日差しが照りつけて急に気温が上がったりと、不安定な状態が続いています。

気温だけでなく湿度も高く、身体に熱がたまりやすい状態は、熱中症を発症しやすいようですね。

高校で演劇部に所属する娘は、なんと部活中に熱中症になり、医務室行きだったとか。

その時看病してくれた先生が問いかけたのは「ちゃんと朝ご飯食べて来ましたか?」だったそうな。

こんなに蒸し暑い日が続き、特に生活リズムが狂いやすい夏休みは、規則正しい生活が何よりも求められているんでしょうね。

良い教訓になったことでしょう。

それにしても、各地で暴れ回るゲリラ豪雨には、たくさんの犠牲が出てしまいましたね。

自然災害に対して、人間の浅はかな知恵で作り出した防護策は、いともたやすく破壊されてしまいます。

人技的に防ぐのではなく、危険から遠ざかるすべを身につけることが、命を守る最後の手段なのかも知れないと最近思うヒゲ専務ですが、皆さんはどう思われますか?

そういえば、命を守る為に必要と言うことで、火災警報器の設置が義務づけられているのを皆さんご存じですよね。

私達の住む島根県も6月1日より全県一斉に義務化されましたね。

デモ、罰則付きではないために、皆さん結構油断しているみたいで、設置率は決して高くないようですが、ここで設置の仕方が解らないという方のために、ヒゲ専務がご伝授致しましょう。

寝ているときの火災発生によって、逃げ遅れてしまうことがないようにするのが根本的な目的なので、寝室に必ず一台必要になります。

ただし、2階に寝室が有る場合に限り、階段室にも設置が必要になりますが、1階で発生した火災の煙で逃げ遅れることがないよう、早めに知らせるのが目的のようです。

そして、火災の発生率が高い台所にも当然必要なのですが、こちらに設置する警報機は熱感知タイプにしましょう。

サンマを焼く煙で、いちいち警報音は聞きたくないですからね。

と言うことで、寝室や階段室につけるのはもちろん煙感知のタイプとなるのです。

最近ではある一室で火災が発生したときには、各室に無線で連動させ知らせるタイプも有りますので、検討してみてくださいね。

「我が家はオール電化なので、台所に火の気がないから必要無いわね!」な~んて思われた方有りますよね。

でもそれは大きな間違いで、IHクッキングヒーターでも使い方を間違えれば火災が発生することが有ります。

揚げ物をするとき、天ぷら鍋の中の油が少なすぎると、温度上昇が早すぎて熱感知センサーが反応しきれず、発火することが有るそうです。

IHクッキングヒーターには必ず、適量の印が付いた専用の天ぷら鍋が付いてきますので、使い方を間違えないようにしてくださいね。

世の中に、万能はなしと心得られよ!皆の衆!

ってことで、これら火災警報器の設置も結局のところ、いかに早く危険から遠ざかるかと言うことを前提にした取り組みなんですよね。

それで良いと思いますが、次回は逃げる前に命をつなぎ止めるための、住宅の耐震化をお話ししたいと思います。

お楽しみに!では又っ!!