ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

 心より添う空間を   No194

2015年02月19日 | 日記・エッセイ・コラム
春の足音が聞こえてきたかと思ったとたん、冷たい雨が一日中降り続いていたここ斐川町。

やっと3月に入ったと思ったのに、三寒四温を地で行ったような寒々とした天気でしたね。

三日前にはヒバリが飛んで、二日前にはツクシが顔を出して、さあいよいよ・・・と思ったらこの天気。

ちょっと陰湿ないじめにあっているようで、気分のすぐれないヒゲ専務ですが、皆さんのご機嫌はいかがですか?

とは言え、そこかしこに春の気配を感じ、心がなんとなく春めいてきましたね。


そんな中、長期の5か月にわたるBIGな工事が終わり、先週お引き渡しを終えたO様邸。

今年に入ってからスタートし、年度内の完成を目指すT様邸。

そして明日から解体工事をスタートし、梅雨までの完成を目指すN様邸。

年齢も、職業も、構成人数も、まったく違うそれぞれの家族。

でも一つだけ共通点があることを、たった今発見してしまいましたよ。


それは完成した、あるいは作ろうとしている家を中心に人が、家族が集まろうとしていること。

点在していた人の心が、一点にまとまろうとしている事だと。

そして、そこには新しい環境から生まれる夢や希望や、複数いることでの葛藤さえも待っていることにはなる。

そんな家族には、みんなの心が寄り添う空間を提供する必要があるということなんですよね。


先週の土曜日にショールームに来てくれた若い夫婦と子供が二人。

迷いながら、なにかを探しているみたいだった。

なんとなく、形から入っていく「家を作る」という出来事。

しかし、そこには乗り越えないといけない壁が、何枚も何枚もあることに気づいてくれた。

そして、乗り越えた者にだけ、心の寄り添う空間が手に入れられるということ。


終わってみれば当たり前だと思えることも、その時はみんな解らないから、手探りで進んでいくのです。

そうやって家を守りながら家に育てられ、そこに家族という塊が生まれてくるのです。

子育ても同じで育てたつもりが、気づけば子供に育てられていたりするんですよね。

人は、自分の力だけでは成長は難しく、家族や友人や「家創り」の力を借りて大人に、そして本当の家族になって行くのです。


などなど、取りとめもない思いを巡らしながら、今宵は更けていく・・・。

ではまたっ!!

レトロ硝子の声なき声が・・・  No193

2015年02月04日 | レトロ硝子
2月に入ってからは寒さも一段と厳しくなり、今朝も震えていたヒゲ専務ですが、皆さんはいかがお過ごしですか?

それでも今日のお昼頃には、久しぶりに10℃という二けたの気温になったここ斐川町でした。

たとえ晴れても気温が低い日が続いていましたが、さすがに今日は少しだけ温もりを感じながら車を走らせていましたよ。

せっかくのこんな天気なので、私たちの季刊誌「住まいるニュース・冬号」を、気分よくお客様宅に配達している最中に、瓦屋さんから電話がかかってきました。

以前依頼していた屋根の修理の現場に、午後にでも出かけたいとのことでした。

さっそくお客様に確認し、了解を得たので屋根に上がってもらうことにしました。

このお家は、瓦の固定が粗末だったために、破風(はふ:屋根の両サイド)部分の瓦が浮き上がっていたので、その固定をお願いしていたのです。

ただそれだけではなく、この家の問題・・それは(TVのビフォーアフター気分で)・・・

母屋の後ろに増築された離れがあるのですが、そこにある物干し場には古いドアが、なんとなく無造作に、風除けとして打ち付けられていたのです。

問題とはそのドアに入れられていた、小さな古いガラス窓のこと。

それはこんな感じで・・・



写真に写っているこの2階建ての建物は、春になったら外壁の塗り替えをお願いされているのですが、その時の調査段階から気になっていて、いつ皆様にお知らせしようかと・・・。

そこで良い機会ですので、思い切って今回このレトロ硝子を公表してみたいと思います。

もう少しアップしてみるとこんな感じになります。



そして、ここで大写し・・



片面からは縦に、反対の面からは横に、硝子が筋状に膨らみをつけてあります。

それが透明のガラスになっていて、一見格子柄に見えるために、一般的にチェッカーガラスと呼ばれています。

その中でも、格子のサイズが15ミリタイプはよく見かけますが、これは24ミリの大きな格子になっているのです。

それだけに、とても希少価値があるのですよ。

15ミリのチェッカーガラス、これはよく見かけますよね。

それはこんな感じで、古い玄関などに使われています。



この写真に写っているチェッカーガラスもすでにヒゲ専務の手に落ち、倉庫に眠っていますが、引っ張り出してちょっと撮影してみました。



こんな感じですが、室内なので輝きが今一つ感じられないのが残念ですね。

でもこのチェッカーガラス、皆さんもよく見かけているんじゃ無いですか?

中には「あ~っ、家のガラスもまさにこれだよ~!!」という方もきっとあるでしょうね。

破壊され、処分されたら単純に消えるのみのこれら「レトロ硝子」たちの、救いを求める声なき声が聞こえ、苦悩の日々を送るヒゲ専務。

もちろんこちらのご主人には「このドアを捨てる時には、きっと私に声をかけてくださいね」と、懇願しておきましたよ。

ちょっと軽蔑気味ね「はあっ・・・」との返事に、一抹の不安を覚えるヒゲ専務なのでした。

ではまたっ!!