ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

引戸タイプと利便性  No178

2014年03月22日 | 住まい

久しぶりに、快晴の空を見上げています。

ヒバリが高く飛んでさえずり、土筆が一斉に芽をだし、ぐんぐんと背伸びをしています。

3月も終わりになって、やっと春の優しい臭いが感じられ、心がワクワクしていくのが解ります。

寒かった期間が長い分だけ、待ちわび感が溜りにたまった分だけ、喜びも、嬉しさも、倍増するんですね。

そんな、春の陽気に浮かれすぎているヒゲ専務ですが、皆さんの心は浮かれていませんか?

いずれ来るのはわかっていても、寒さに耐えしのぶ日々は、その一日一日が、やはり長く感じてしまうものですね。

それでも、耐えた分だけ喜びも大きくなり、ちょっとした幸せを感じられる、貴重な時間だと思っています。

それと同時に、恒例の春祭りが近づく恐怖も、同時に味わうことのできる、これまた超々貴重な時間であると、感謝しているところです。

ナドナド・・・

さて、前回からの続き、木製建具の引戸に付いて、もう少し皆さんと一緒に考えてみましょうね。

前回までは、引戸を利用する際の利点や、プランニングの注意点をお話ししました。

今回は、引き戸の種類とその使い方をお話ししますね。

引戸と言っても実は多彩で、一枚の扉を動かして出入りする、片引き戸。

二枚や三枚の引き戸が、柱や枠の中を自由に動かせる、引違い戸。

更には、引分け戸と言って、2枚の建具が左右の壁に引き込まれ、中央がオープンになるタイプも有ります。

それから最近、LDKなどの大きな空間に設置するタイプで、可動間仕切りと呼ばれ、天井までいっぱいの高さがある引き戸も、多く使うようになりました。

どれがお勧めということではなく、設置する場所や空間、使用目的や利便性を考慮しながら、最適なタイプを選ぶのです。

もちろん、その場所や建具にマッチした金具やレールを選ばないと、使い勝手が悪かったり、すぐに歩きに不具合を生じたりするのです。

前回に少し書きましたが、一枚の建具に使用する部品も、時には十数個に及ぶこともあります。

ただ引手金物をつけ、コマを取り付け、レールを敷いて歩かせれば良いということでは、決してありません。

予算も含め、その空間にベストの引き戸タイプと部品をセレクトし、さらにベストの技術を駆使して、取り付けをしていく。

そしてもう一つ大切なのは、一枚一枚の建具を、使う人の身になって心を込め、建てることが出来るかどうかではないでしょうか?

さらに、最近私たちが気を付けているのが、デザイン性です。

使い勝手や、利便性は最低限必要なのですが、そこに見た目の楽しさや、カッコよさも忘れてはいけないと思っています。

毎日使い、常に手に触れ、そのたびに目にするその建具が、野暮ったいものではがっかりしてしまいますからね。

そこで次回は、利用目的とデザイン性とのバランスを、皆さんと一緒に考えてみましょう。

ではまたっ!!


引き込む壁の大切さ   No177

2014年03月07日 | 住まい

昨日のうっすらと屋根を白くした雪には驚きましたが、今朝はそれ以上でしたね。

朝起きてふと窓を開けると、何と外は真っ白の雪で覆われていました。

昨日に引き続きの、さらに輪をかけた出来事でしたので、さすがに驚いたヒゲ専務ですが、皆さんの朝は、どんな驚きがありましたか?

低気圧の通過に伴って、北日本はかなり荒れた天気になっているようですが、ここを乗り切れば、春は近し!

すぐそこまで来ているのは、なんとなく感じているからこそ、この風雪にも耐えられるのでしょうね。

と言いつつも、筋肉の低下に伴う、体内熱エネルギー欠如におびえるヒゲ専務に、誰か救いの手を差し伸べて下さいね。

さてさて、前回は、開きのドアと比較した時、引き戸の最大の利点は、安全性だとお話をしましたね。

今回は、安全優先のその引き戸を、プランニングに取り入れる際の、重要なポイントをお話しします。

以前も書いた通り、引き戸はその建具幅以上の引き込む壁が無ければ、引き戸そのものが成立しません。

小さな間取りとなる、洗面所やトイレ、それに勝手口などは、特にその壁を意識しながらプランニングする必要があります。

間口の小さなトイレは、正面から入るのではなく、横入りのプランニングが必要になります。

脱衣や勝手口などの大きさで有れば、動線に配慮しながら、どちらか片方に寄せた入り口位置の設定が重要になります。

それ以外のある程度大きな空間の部屋で有れば、極力廊下の突き当たりが、入り口にはならないようにすることが大切です。

廊下と平行に部屋を配置しておけば、引き込む壁はどこかで確保でき、引き戸を設置するのに悩むこともないでしょう。

以上のことを踏まえたうえで、全体の平面プランを練っていけば、建具から発生する危険を、少しでも回避できるはずですので、皆さんも試してみて下さいね。

それでは次回は、引き戸の部材選びのポイントを、お話しします。

たかが一枚の引き戸でも、使用する箇所によっては、建具金物を含めると10ケ位の部品で構成されています。

それらを把握することも大切なポイントとなります。

お楽しみに!!