一日ごとに日差しがきつくなり、ついつい窓を開けると、カエルの合唱が聞こえる季節になりましたね。
それもそのはず、気づけば弊社の廻りの田んぼには、一面水が張られ早苗が初夏の風に揺れています。
このところの高い気温で、苗も一気に伸びを早めて、水面に映る築地松を隠そうとしているみたいですね。
もう少しこのまま、水都・斐川?を演出してほしいと感じているヒゲ専務ですが、みなさんの心には、何が映っていますか?
一日を終え、会社のカギを閉めて帰るころには、昼間の風もやみ、田の水面が穏やかになっています。
そこには、家々の窓からから漏れ出た柔らかな電燈の光が、お家のシルエットと共に、きれいに映し出されているのです。
その光景が、昼間の喧騒を忘れさせてくれ、そして心の安らぎを演出してくれるのです。
でも、もう暫くすると苗がどんどん大きく育ち、いつの間にか水面を覆い隠してしまうので、幻の水都?となってしまうのです。
残念ですが、それこそが無情なる季節の移ろいの、憎めない魅力といったところなのでしょうね。
さてさて、余談はそれくらいにして、さっそく本題に入ってみましょうね。
階段から始まり、トイレ、お風呂と続いた「手摺シリーズ」でしたが、みなさん覚えていますか?
これらの空間において、手摺の必要性を強く感じるのは間違いないことと思います。
それでは、それ以外と言えばどこになると思いますか?
私たちが次に多く取り付けるのが、生活動線の途中にあらわれる、床面に大きな高低差のある通路の一部となります。
そこできょうは、玄関などの大きな段差のある場所で、手すりを設置するときの注意点などをお話ししたいと思います。
玄関や勝手口など、床の上から土間などの外につながる空間には、どうしても大きな段差ができてしまいます。
新しいお家であっても、最低でも20センチはあり、古い田舎の家なら40センチから50センチの場合も見かけます。
靴を脱いで家に上がる習慣のある日本だから、仕方ないよね~と言って、笑って済ませるわけにもいきません。
日々の生活空間内にある危険を放っておくと、時として重大な事故を招くことがあるからです。
この場合の手摺も、お風呂内部の縦型手摺りのように、片足立ちになった時の身体の安定を保つことが大切になります。
それと同時に、片方の足に全体重を負担させるのではなく、腕の力でお手伝いする意味でも手すりが重要だと考えます。
ここまで言えば、なんとなく手摺の形が見えてくるのではないでしょうか?
そう、この場合であれば、縦と横とが一体となったL型手すりが有効となります。
以上のように、手すりの目的をはっきりさせることで、形状や設置高さ、さらには取り付け強度も決まってくると思ってください。
長く続けたので「手摺シリーズ」は今回で終わりますが、なぜそこに手すり必要なのか、どんな時に手摺をつかむのかを、もう一度問い直すことで、失敗を避けることが出来るでしょう。
それでは、シリーズ最初に言った「転ばぬ先の手摺」を再検討していただき、快適で安全な生活を送って下さいね。
ではまたっ!!