中野笑理子のブログ

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おそろし

2013年08月31日 | 日記
宮部みゆきさんの「おそろし」という本を借りて読みました。
宮部みゆきさんは、不思議な人という印象を持っていた私。前に宮部さん選の松本清張作品集を読んで、わぁ!私の好きな作品ばっかりだ、と手前勝手にシンパシーを抱いていました。
さて「おそろし」の主人公はおちかさんという町娘です。
読みはじめて第一話から、泣きそうになった。
通勤電車の中だったので、ぐっと堪えましたが、まぁ昔の私だったら泣いていたと思います。
若い頃は通勤電車の中で本を読んでいて号泣し、朝から泣きはらした目で出勤するというだだ漏れ娘の私でありました。
「おそろし」は、怖いけれど登場する人みんなそれぞれが愛しくて、思わず泣きそうになるお話で、早く先を読みたいのに最後まで読んでしまうのが惜しい、でもそれから?それから?という気持ちを抑えきれない、そんな感じでとうとう読んでしまいました。
読んでいる間は、まるで南蛮渡来の珍しいとっても美味しいお菓子を、もっと食べたいけれど食べてしまったらもう二度と手に入らないから大切に大切に少しずついただく町娘のような気持ちでありました。
この世にもあの世にも、恐ろしいことが沢山あるんだなぁ。それは目に見えるものだけではないし、これだけ科学が進歩してもどうすることも出来ない底知れないもの。
それでも昔から人はそれらと共存してきて、これからもそうしていくのでしょう。
謎は謎を呼びこんがらがって、う~んと唸ってしまうけれど、追究せずにはいられない魅力があります。
そんな謎に魅せられて、これからお話を聞きに京都へ向かいます。

ゾンビが愛を告白する時のBGM ♪DERRINGER by BLANKEY JET CITY♪