おしっさまの里 森林の楽校２０２４夏

6月29日(土)〜30日(日)に福井県越前市で行われた「おしっさまの里　森林の楽校」の報告です。
15名(内地元3名)の参加がありました。

参加者の声

　福井県越前市の「おしっさまの里　森林の楽校2024夏」に今回初めて参加。
樹恩ネットワークの森林ボランティア参加は前回の岐阜が初参加なのでまだ2回目。

　初日は宿泊予定の「山ふところ工房」に集合後開校式。
乗り合わせでボランティア現場の柳の滝駐車場へ移動。
そこで地元の方々から　この地域は佐々木小次郎にゆかりのある場所であること、登山で上がるにつれて滝が何個もある素晴らしい場所であるが，最近は高齢化と特に今の時期は田んぼ作業等で思うように地元の方々で清掃や草刈りなどの整備が難しくなっていることなどお聞きする。
数日前に大雨が降ったことで川も普段より水が多いそうで勢いよく流れていた。

　世話人の加登氏から作業の注意点、大鎌の使い方などをご指導いただきいよいよ作業開始。
草が伸びている遊歩道の草刈りをする人、その刈った草と道に落ちてきた枝や大雨で流れた石を道の外へどける人、溜まった落ち葉や橋に生えたコケをブロアーという機械で吹き飛ばす人とに別れて遊歩道を川に沿って進んでいく。
私はブロアーで落ち葉や土、橋に生えたコケを吹き飛ばす作業をした。
このブロアーが吹き飛ばす力が強く、気持ちよく綺麗になっていく。
が、勢いがよすぎて自分にもドロがかかる。
初日は2番目のお釜滝の前までで作業終了。

　作業後みんなで連れ立って行った温泉が汗だくになった身体にとても気持ちがよかった。
夜は宿泊場所の山ふところ工房でみなさんと交流会。
実は私はボランティア現場のある越前市から40分ほど離れた隣の福井市在住(他県からの移住者)なのだが楽しみな交流会があると聞いたので宿泊ありで申し込みしたのだ。
ここは初めてきてもホッとくつろげる空間。
お宿スタッフの明るいお姉さま達ともおしゃべりしながら皆でセッティングの準備手伝いをし、そして素敵なおかみさんの美味しくて美しい料理がテーブルに揃って「いただきます！」。
この雰囲気の中、美味しい料理をいただきながらの皆さんとの交流が楽しくないわけがない。
あっという間にお開きがきて、そしてお開きの後　寝る前におかみさんが連れて行ってくださったホタルの静かな光の舞も見ることができ、本当に宿泊してよかったと幸せを感じた晩だった。

　2日目は朝食の恒例らしい餅つきを体験、お腹いっぱいいただいた後、現場へ。
雨の予報があったが、幸い作業に支障がない曇り空。

　昨日の作業したところから、滝へ向けて整備開始！
今日はチェーンソー安全講習習得済みの一部の方々は川をところどころ堰き止めている倒木の処理を世話人の加登氏からいかに安全に撤去作業するかを指導受けながら作業。
私たち遊歩道部隊はひたすら道の草刈りと石や枝、土砂を退けながら3番目の布滝へ到達。
普段はちょろちょろの水量らしいが先日の大雨で「布滝」の名の通り岩盤を流れ落ちる見事な一枚の布のような滝となっていた。

　ここで川部隊と合流後ひと休みし、戻りは始まりの駐車場につながる車道の草刈りとU字溝がつまったことで道路へ溢れ出た土砂を取り除きながら駐車場に到着。
中学生の参加者さんもいらしてなかなかハードな作業だったと思うが、後ろを振り返ると綺麗になった遊歩道と車道、皆笑顔で怪我なく終わったことが嬉しかった。

　そして宿に集まり美味しいお昼をいただき、閉校式。

　あっという間の2日間だったが、共同で作業をしてご飯を一緒にしたせいか、みなさんと仲間という意識ができて、帰る時には先に旅立つ人を、まだ出ないみんなで「また会いましょう！」と手を振りながら見送る暖かい儀式が何度も繰り返された。

　2度の樹恩ネットワークさんの森林ボランティアを体験して思ったのは、短い時間でただ自然の中の作業をするということではなく、地元の方々のお話を聞いた上で、地元の方の大事な場所の整備をお手伝いするという意識は、自分にとっても大切な場所と人との関わりができてくるということ。
自分の故郷のように大切に思える場所と人とのつながりが日本各地にできることで、もっと里山と自分の暮らしを身近に大切に思う人が増えるのではないかと思う。
樹恩ネットワークさんはその意識をさまざまな年代･地域からくる参加者、受け入れる方々と共有していけるとても大事な活動をしてくださっている。
ありがとうございます。