5月6日(土)〜7日(日)に福井県越前市で行われた「おしっさまの里 森林の楽校」の報告です。
18名(内地元4名)の参加がありました。
参加者の声
濁った空気。清潔感に欠ける街並み。整備されていない道路。
中国で生まれ育った僕のそんな偏った田舎像を、日本のアニメで描かれているような、のどかで人情味溢れる田舎パラダイスに塗り替えるべく、思い切って「おしっさまの里」に申し込んだのは3月下旬の話。
あの時、僕はまだ中国にいました。
気が早いにも程があるだろって話ですが、仕方ないのです。
そういう、夢が詰まりに詰まった創作物を見続けていたら、外国人なら誰だって憧れを抱いてしまいます。
ウッキウキワックワクなのです。
とはいえ、さすがにアニメと現実を混同するほど僕は子供ではありません。
「期待はするな。平常心でいろ。」と、3泊4日と少し長めの旅行プランとしてスケジュールを組んでいた時も、新幹線の中で遠足中の小学生みたいにはしゃぎ……はしなかったが富士山を撮りまくった時も、武生駅から徒歩5分の宿に着いた時も、朝起きて敦賀行きの電車に乗った時も、僕は常に心の中で自分にそう言い聞かせていました。
今思い返せばそれは無理もありません。
まさか隣の芝生があんなに青く見えちゃうなんて、あの時の僕には知る由もなかったのです。
まず第一印象として、僕にはとても「田舎」には見えませんでした。
過疎化が進んでいても清潔感が保たれた街並み。
丁寧に手入れされている古民家や神社仏閣。
芝生の青さに目が眩んだのか、初めてが故のワクワク感がなす技なのか、街をぶらぶらするだけのつもりが、結果的に写真の撮りすぎでスマホを3回も充電し直し、1日で計36000歩も歩いたほどの濃密な観光となりました。
個人的な観光が終わり、いよいよ始まった「森林の楽校」。
1日目の午後は森林作業。
生まれてこの方一度も本物の森に踏み入れたことのなかった僕にとっては、ただうまい空気吸って、木々の間を歩いて、目で見て手を動かしているだけで、ちょっとした冒険者気分が味わえる、最高な時間でした。
物理学の原理を用いた滑車やもやい結びに、枝を切る時の小技。
そして間伐材に関する知識や、実は人工林だったという衝撃の事実……僕は森林作業の奥深さと、それにまつわる人々の知恵と努力の尊さに感嘆しながら、大自然の中で汗を流すことの楽しさを噛み締めました。
作業が一段落つき、温泉風呂を堪能したあと、当日の宿である「山ふところ工房」へ。
初めて味わう郷土料理の数々。
古民家でありながらも家電はアレクサで操作可能というハイテクぶり。
みんなが1日目の感想や雑談に花を咲かせているうちに、あっという間に時計は夜12時を回りました。
そして来たる2日目の朝。
僕は人生で初めて「餅つき」を身近で見学し、人生で初めて「餅つき」を体験させていただき、人生で初めて本場の「お餅」を食べました。
おしることピーナッツ餅のあの程よい甘さは、今でも時々アルバムの写真を突き抜けて、時空を超えて、僕の味覚中枢と海馬を直撃するほど、記憶に残っています。
2日目の作業に関しては、残念ながら、雨の影響で森林作業が中止となり、ロープワークの講習会になりました。
最初こそあまり乗り気ではなかったが、講師さんの手品のようなロープ捌きを見ているとだんだん興味が湧き、気付けば楽しくロープを結んでいる自分がいました。
初めて知る日本の「田舎」として、福井は僕のあらゆる憧憬を楽しい思い出に落とし込んでくれました。
そして、ジェットコースター感覚であらゆるピンキリを祖国で経験してきた僕に、この世界の広さと多様性を教えてくれました。
この不思議なご縁と素晴らしい体験に感謝すべく、今後はどんどん周りの人に福井の良さや、「森林の楽校」の楽しさを布教していきたいと、強く思いました。
18名(内地元4名)の参加がありました。
参加者の声
濁った空気。清潔感に欠ける街並み。整備されていない道路。
中国で生まれ育った僕のそんな偏った田舎像を、日本のアニメで描かれているような、のどかで人情味溢れる田舎パラダイスに塗り替えるべく、思い切って「おしっさまの里」に申し込んだのは3月下旬の話。
あの時、僕はまだ中国にいました。
気が早いにも程があるだろって話ですが、仕方ないのです。
そういう、夢が詰まりに詰まった創作物を見続けていたら、外国人なら誰だって憧れを抱いてしまいます。
ウッキウキワックワクなのです。
とはいえ、さすがにアニメと現実を混同するほど僕は子供ではありません。
「期待はするな。平常心でいろ。」と、3泊4日と少し長めの旅行プランとしてスケジュールを組んでいた時も、新幹線の中で遠足中の小学生みたいにはしゃぎ……はしなかったが富士山を撮りまくった時も、武生駅から徒歩5分の宿に着いた時も、朝起きて敦賀行きの電車に乗った時も、僕は常に心の中で自分にそう言い聞かせていました。
今思い返せばそれは無理もありません。
まさか隣の芝生があんなに青く見えちゃうなんて、あの時の僕には知る由もなかったのです。
まず第一印象として、僕にはとても「田舎」には見えませんでした。
過疎化が進んでいても清潔感が保たれた街並み。
丁寧に手入れされている古民家や神社仏閣。
芝生の青さに目が眩んだのか、初めてが故のワクワク感がなす技なのか、街をぶらぶらするだけのつもりが、結果的に写真の撮りすぎでスマホを3回も充電し直し、1日で計36000歩も歩いたほどの濃密な観光となりました。
個人的な観光が終わり、いよいよ始まった「森林の楽校」。
1日目の午後は森林作業。
生まれてこの方一度も本物の森に踏み入れたことのなかった僕にとっては、ただうまい空気吸って、木々の間を歩いて、目で見て手を動かしているだけで、ちょっとした冒険者気分が味わえる、最高な時間でした。
物理学の原理を用いた滑車やもやい結びに、枝を切る時の小技。
そして間伐材に関する知識や、実は人工林だったという衝撃の事実……僕は森林作業の奥深さと、それにまつわる人々の知恵と努力の尊さに感嘆しながら、大自然の中で汗を流すことの楽しさを噛み締めました。
作業が一段落つき、温泉風呂を堪能したあと、当日の宿である「山ふところ工房」へ。
初めて味わう郷土料理の数々。
古民家でありながらも家電はアレクサで操作可能というハイテクぶり。
みんなが1日目の感想や雑談に花を咲かせているうちに、あっという間に時計は夜12時を回りました。
そして来たる2日目の朝。
僕は人生で初めて「餅つき」を身近で見学し、人生で初めて「餅つき」を体験させていただき、人生で初めて本場の「お餅」を食べました。
おしることピーナッツ餅のあの程よい甘さは、今でも時々アルバムの写真を突き抜けて、時空を超えて、僕の味覚中枢と海馬を直撃するほど、記憶に残っています。
2日目の作業に関しては、残念ながら、雨の影響で森林作業が中止となり、ロープワークの講習会になりました。
最初こそあまり乗り気ではなかったが、講師さんの手品のようなロープ捌きを見ているとだんだん興味が湧き、気付けば楽しくロープを結んでいる自分がいました。
初めて知る日本の「田舎」として、福井は僕のあらゆる憧憬を楽しい思い出に落とし込んでくれました。
そして、ジェットコースター感覚であらゆるピンキリを祖国で経験してきた僕に、この世界の広さと多様性を教えてくれました。
この不思議なご縁と素晴らしい体験に感謝すべく、今後はどんどん周りの人に福井の良さや、「森林の楽校」の楽しさを布教していきたいと、強く思いました。