世間では10月1日に来年4月以降、消費税の増税が決まりましたが、
その前に個人的に消費税の申告実務に関して、もっと勉強しないと
いけないなぁ・・・と思っていましたので、全国経理教育協会で
消費税の検定試験をやっていると知り試験申込をしていました。
旬な?話題となった消費税ですが、納付額までの算出過程において、
改めて学習してみますと、とても勉強になりました。
まず、一番に勉強になったことは、
「その取引自体、課税対象なのか課税対象外なのか」
という判断がイマイチ曖昧だった点が、自分の中で整理できました。
課税対象:課税取引・免税取引・非課税取引
課税対象外・・・いわゆる不課税
非課税と不課税の区別をはっきりと判断して会計入力をして
いるかどうかと思い浮かべますと、「コンピューター(会計システム)
が自動で消費税区分を振り分けてくれていたので考えていなかった」
というのが現状でした。
課税資産の譲渡(販売したり、役務の提供をしたりetc)の
うち、非課税となるものは分かっていたのですが、不課税になる
ものはあやふやだったところが、今回の勉強でスッキリと解決
しました。
あと、いわゆる95%ルールの適用に関して、
課税標準額に対する消費税額-控除税額(控除対象仕入税額:共通の
ものの課税割合含-仕入値引戻り+売上値引割戻+貸倒etc)-
過年度貸倒回収:調整額-中間納付=納付税額
のうち、控除対象仕入税額について、私の勤める会社は売上高が
200億円超なので、個別対応方式と一括比例配分方式のうち、
個別対応方式を採用していますが、なぜ個別対応方式のほうが
一括比例配分方式よりも節税となるのか、設問を解いているうちに、
とてもよく分かりました。
ちなみに、私が兼任で担当している子会社の経理は全額控除方式です。
ようは、簡単に言いますと、
課税売上高が100億円あり、預かった消費税額は5億円あった
とします。課税仕入れ額は50億円で、そのときに支払った消費税
は2億5千万円とします。
単純に考えると、預かった消費税5億円-支払った消費税2億5千万円
=2億5千万円納付すればよいと考えてしまいがちですが、
課税売上高が年間5億円超(又は5億円以下でも非課税売上の割合が
95%未満も含む)の会社になりますと、当たり前のように
思う差引(全額控除方式)ができず、個別対応方式か一括比例配分方式
の算式を用いないといけなくなり、
結果、支払った消費税が実際に2億5千万円あったとしましても、
預かった消費税5億円から引ける消費税額が2億円になったりする
という仕組みになっているので、納税額が差引よりも多く払わないと
いけない計算になります。
ポイントは、「課税売上割合」という課税売上高と非課税売上高の
割合で、「課税資産の譲渡(販売したり役務の提供をしたりetcのこと)等
と『その他の資産の譲渡等に共通して要するもの』」に関しては、
この課税売上割合で、支払った消費税が控除対象仕入税額に入れる
ことができる金額を減らす(割合分だけ入れれる)計算になっている
からです。
具体的には、
社内旅行費用で話をすると、社員の旅行費用に100万円かかり
ました。
消費税は5万円払いました。しかし、この5万円の経費に対する
消費税は課税売上割合、いわゆる非課税分の売上に対する%分は、
たとえ消費税を支払っていても、預かった消費税-支払った消費税と
簡単に単純に差引きできないという仕組みになっています。
ですから、「消費税として5万円の現金が出ていったが、
控除額は4万円となってしまう」という感じです。
お金は出ていったが、1万円分は消費税の控除は受けられない。
というものです。
通信費、旅費交通費、そして課税仕入についてもそうです。
要は、仕入れや営業活動費用があって、売上に繋がっているわけ
ですが、それは課税売上にのみ費やされた経費だけではなく、
非課税売上分(輸出免税含む)にも当然絡むので、非課税売上分は
消費税の預かりは無いわけですから、その分の経費の消費税分は
控除額から差し引きましょう
という計算なのだということですね。超簡単に話ししてですけどね。
実務をしていますと、何気なく計算(ほとんど会計システム・ソフト
の自動計算)していますが、学んでみるとなかなか勉強になりますよ。
ということで、
基礎知識の再確認と再度勉強し直しを含めて、消費税法の検定を受け
ました。
試験時間が1時間でして、ちょっと最後の納付税額を出すときは
焦りましたが合格していました。まぁ合格率は80%もありますので。
なお、検定試験では消費税のうち国税の4%(現在)を算出します。
地方消費税は計算過程の中で引くようになっています。
消費税5%の場合、国税4%,地方税1%
消費税8%の場合、国税6.3%,地方税1.7%
消費税10%の場合、国税7.8%,地方税2.2%
課税標準額を算出する際は、1,000円未満切捨て。
控除対象仕入税額を算出する際は、小数点以下切捨て。
納付額を算出する際の差引税額を算出する際には、100円未満切捨て。
があり、割り切れない数字 例)987,654,321.987…
を切り捨てしながら、加算減算して最終的には決算時の納付額は
下2桁は○数(例:1,545,200円)と出すのですが、見た目の数値は綺麗
なのですが、途中の計算が合っているのかどうかが不安になりました。
計算過程では割り切れない数値が必ず出てきます。
控除対象仕入税額は、綺麗に割り切れるような試験問題にしていません。
・・・
しかし、最近はすごいですね。と言うよりも、この全国経理教育協会の合格
確認のシステムは凄いです。
試験申込をしますと、個人IDとパスワードが受験票に記されて
発行されます。
合格発表の日時を試験会場で聞いていましたのでログインすると何点
で合格したかまで記載されており、また合格証書の受け取り前にすでに
上記のようにPDFで合格証明書がダウンロードできるようになって
いました。
超最新システムですね。
受験料はローソンのLoppi等で払い、結果は即座に分かる上、合格証明書
はダウンロードできるとは。。。全国経理教育協会、やりますね。
ちなみに、合格証書は受験した専門学校へ取りに行かないといけない
ので着払いの郵送でお願いしました。
2級で受験料1,600円ですので郵送代までは・・・出せないのでしょう。
・・・
しかし、合格証明書の名誉会長名と会長名を見て凄いなぁと思いました。
森元首相と麻生元首相の名が連なっています。
さすが一般社団法人ではなく「『公益』社団法人」ですね。
まだ合格証書は届いていませんが、このような大物政治家2名の氏名が
入る民間資格の検定試験なんてそうは無いのではないでしょうか。
・・・
最近、日々の業務に追われて学びから遠退いていましたので、良い頭の
体操になりました。
2013.11.13追記
合格証書が届きました。
平成25年度から、合格証明書に記載の通り、
第85代、第86代そして第92代 内閣総理大臣
という表記に変わったようです。
平成24年度までは、森氏は「名誉会長 元内閣総理大臣」
麻生氏は「会長」のみでした。
新合格証書のほうが、元という表記よりも見栄えも良いように
感じます。
その前に個人的に消費税の申告実務に関して、もっと勉強しないと
いけないなぁ・・・と思っていましたので、全国経理教育協会で
消費税の検定試験をやっていると知り試験申込をしていました。
旬な?話題となった消費税ですが、納付額までの算出過程において、
改めて学習してみますと、とても勉強になりました。
まず、一番に勉強になったことは、
「その取引自体、課税対象なのか課税対象外なのか」
という判断がイマイチ曖昧だった点が、自分の中で整理できました。
課税対象:課税取引・免税取引・非課税取引
課税対象外・・・いわゆる不課税
非課税と不課税の区別をはっきりと判断して会計入力をして
いるかどうかと思い浮かべますと、「コンピューター(会計システム)
が自動で消費税区分を振り分けてくれていたので考えていなかった」
というのが現状でした。
課税資産の譲渡(販売したり、役務の提供をしたりetc)の
うち、非課税となるものは分かっていたのですが、不課税になる
ものはあやふやだったところが、今回の勉強でスッキリと解決
しました。
あと、いわゆる95%ルールの適用に関して、
課税標準額に対する消費税額-控除税額(控除対象仕入税額:共通の
ものの課税割合含-仕入値引戻り+売上値引割戻+貸倒etc)-
過年度貸倒回収:調整額-中間納付=納付税額
のうち、控除対象仕入税額について、私の勤める会社は売上高が
200億円超なので、個別対応方式と一括比例配分方式のうち、
個別対応方式を採用していますが、なぜ個別対応方式のほうが
一括比例配分方式よりも節税となるのか、設問を解いているうちに、
とてもよく分かりました。
ちなみに、私が兼任で担当している子会社の経理は全額控除方式です。
ようは、簡単に言いますと、
課税売上高が100億円あり、預かった消費税額は5億円あった
とします。課税仕入れ額は50億円で、そのときに支払った消費税
は2億5千万円とします。
単純に考えると、預かった消費税5億円-支払った消費税2億5千万円
=2億5千万円納付すればよいと考えてしまいがちですが、
課税売上高が年間5億円超(又は5億円以下でも非課税売上の割合が
95%未満も含む)の会社になりますと、当たり前のように
思う差引(全額控除方式)ができず、個別対応方式か一括比例配分方式
の算式を用いないといけなくなり、
結果、支払った消費税が実際に2億5千万円あったとしましても、
預かった消費税5億円から引ける消費税額が2億円になったりする
という仕組みになっているので、納税額が差引よりも多く払わないと
いけない計算になります。
ポイントは、「課税売上割合」という課税売上高と非課税売上高の
割合で、「課税資産の譲渡(販売したり役務の提供をしたりetcのこと)等
と『その他の資産の譲渡等に共通して要するもの』」に関しては、
この課税売上割合で、支払った消費税が控除対象仕入税額に入れる
ことができる金額を減らす(割合分だけ入れれる)計算になっている
からです。
具体的には、
社内旅行費用で話をすると、社員の旅行費用に100万円かかり
ました。
消費税は5万円払いました。しかし、この5万円の経費に対する
消費税は課税売上割合、いわゆる非課税分の売上に対する%分は、
たとえ消費税を支払っていても、預かった消費税-支払った消費税と
簡単に単純に差引きできないという仕組みになっています。
ですから、「消費税として5万円の現金が出ていったが、
控除額は4万円となってしまう」という感じです。
お金は出ていったが、1万円分は消費税の控除は受けられない。
というものです。
通信費、旅費交通費、そして課税仕入についてもそうです。
要は、仕入れや営業活動費用があって、売上に繋がっているわけ
ですが、それは課税売上にのみ費やされた経費だけではなく、
非課税売上分(輸出免税含む)にも当然絡むので、非課税売上分は
消費税の預かりは無いわけですから、その分の経費の消費税分は
控除額から差し引きましょう
という計算なのだということですね。超簡単に話ししてですけどね。
実務をしていますと、何気なく計算(ほとんど会計システム・ソフト
の自動計算)していますが、学んでみるとなかなか勉強になりますよ。
ということで、
基礎知識の再確認と再度勉強し直しを含めて、消費税法の検定を受け
ました。
試験時間が1時間でして、ちょっと最後の納付税額を出すときは
焦りましたが合格していました。まぁ合格率は80%もありますので。
なお、検定試験では消費税のうち国税の4%(現在)を算出します。
地方消費税は計算過程の中で引くようになっています。
消費税5%の場合、国税4%,地方税1%
消費税8%の場合、国税6.3%,地方税1.7%
消費税10%の場合、国税7.8%,地方税2.2%
課税標準額を算出する際は、1,000円未満切捨て。
控除対象仕入税額を算出する際は、小数点以下切捨て。
納付額を算出する際の差引税額を算出する際には、100円未満切捨て。
があり、割り切れない数字 例)987,654,321.987…
を切り捨てしながら、加算減算して最終的には決算時の納付額は
下2桁は○数(例:1,545,200円)と出すのですが、見た目の数値は綺麗
なのですが、途中の計算が合っているのかどうかが不安になりました。
計算過程では割り切れない数値が必ず出てきます。
控除対象仕入税額は、綺麗に割り切れるような試験問題にしていません。
・・・
しかし、最近はすごいですね。と言うよりも、この全国経理教育協会の合格
確認のシステムは凄いです。
試験申込をしますと、個人IDとパスワードが受験票に記されて
発行されます。
合格発表の日時を試験会場で聞いていましたのでログインすると何点
で合格したかまで記載されており、また合格証書の受け取り前にすでに
上記のようにPDFで合格証明書がダウンロードできるようになって
いました。
超最新システムですね。
受験料はローソンのLoppi等で払い、結果は即座に分かる上、合格証明書
はダウンロードできるとは。。。全国経理教育協会、やりますね。
ちなみに、合格証書は受験した専門学校へ取りに行かないといけない
ので着払いの郵送でお願いしました。
2級で受験料1,600円ですので郵送代までは・・・出せないのでしょう。
・・・
しかし、合格証明書の名誉会長名と会長名を見て凄いなぁと思いました。
森元首相と麻生元首相の名が連なっています。
さすが一般社団法人ではなく「『公益』社団法人」ですね。
まだ合格証書は届いていませんが、このような大物政治家2名の氏名が
入る民間資格の検定試験なんてそうは無いのではないでしょうか。
・・・
最近、日々の業務に追われて学びから遠退いていましたので、良い頭の
体操になりました。
2013.11.13追記
合格証書が届きました。
平成25年度から、合格証明書に記載の通り、
第85代、第86代そして第92代 内閣総理大臣
という表記に変わったようです。
平成24年度までは、森氏は「名誉会長 元内閣総理大臣」
麻生氏は「会長」のみでした。
新合格証書のほうが、元という表記よりも見栄えも良いように
感じます。
遅くなりましたが、合格おめでとうございます!\(^o^)/
今はパートも厳しい体力なので、私もコツコツ資格頑張ってみたいと思います。
しかししかし、これだけの仕事のブランクと年齢の壁を越えて、果たして仕事へ結びつくか不安です。
管理人さん、会社に「しばらく仕事していないんです、資格はありますが」なんて人が来て興味持てますでしょうか(泣
私は「…。」です。
でも、しかし、今はせめてなにがなんでも何か取得しかないので、せめて使える知識を意識して、あの世とこの世の悶々を抱えて私も勉強したいと思います。
管理人さん、おめでとうございます。
何だかんだとこまめに頑張られていて、やはり凄いなあと思います。
頑張りを見せて下さってありがとう、管理人さん!