鍼灸は肩こりや腰痛だけに効果があるの?
過去にも色々書いていますが、今も肌をどう変化させるかが大切だと思ってます。子どもの治療を多く手がけるようになり、殊更そう思うようになりました。実際、筋肉を刺激するような治療だとうまくいかないことが甚だ多く、気を動かす、肌を変化させる、それをメインに内臓の関連痛や筋肉の痛みを考えて治療方針を組み立てるようになりました。
実際のところ、鍼灸治療は「痛い」「熱い」といった印象を持たれている方が今だに多いのは事実だと思います。でもこれは間違いで、腰痛や肩こりだけでなく、子どもの治療も痛いとか熱いでは治りません。
精神疾患や内臓疾患もそうで、治療方針は一緒です。
もちろん私も肉体労働やスポーツ関係の方には筋肉へ直接アプローチします。でもそこはメインの治療ではなく、筋への直接のアプローチをやるときも経絡治療は意識しております。まぁ実際、骨格系へのアプローチはそれが得意な鍼灸師にリハビリや整形、接骨の先生に任せています(^◇^;)。
体はよくなるようにできている
体はよくなりたいんです。もともと勝手によくなるようにできているんです。
90.こんな時代に毎日、明るく爽やかに生きていける人は、病気である。「世間病むが故にわれ病む」というのが人間的な人間である。だからこそ、病める時代に病みつつ生きる養生の工夫が必要なのだ。
五木寛之著「養生の実技」
でも実際、完治はないですよね 一度なったら繰り返す事が多いです。とりあえず「治めた」に過ぎないわけです。
「治す」とか「治した」とか、なんておこがましい!!
ココとても大切かと思うのです。
皮膚へのアプローチで神経系を元気にする!
皮膚と神経系は外胚葉由来の臓器、皮膚へのアプローチにより神経系統も元気になりやすい気がします。神経系だけでなく内臓の病変にも効果があるので、鍼灸治療、特に皮膚へのアプローチをメインとする「経絡治療」は良い感じがします。
この「経絡治療」ですが、私はカイロにマッサージ、普通の鍼等、いろいろ勉強してきました。でもこの治療に出会って、刺すことだけが治療ではないということを教わりました。皮膚をどう変化させるか、皮膚表面の虚実をどう平らかにするか。
経絡は十二の系統に分別されています。その内外を気血が巡って生きているってことになります。
経絡には体表を巡る外経と、五臓六腑や筋骨に巡る内経があります。内経は触れることができませんが、病に罹ると皮膚にコリや、圧痛、艶なく凹みができたりします。
このつながりを勉強して治療する。だから体表観察だけでなんとかなるわけです。
皮膚は体を包んでいるだけだと思ったら大間違い!最大の感覚器官でもあるわけですし、ココをどう変化させるかだけでも治癒に結びつきます。
皮膚は重量が体重の16%を占める最大の臓器。
— おおしたさん (@taketakeyosi) July 18, 2019
人体最大の感覚器官。
皮膚による触覚は五感のうち最も原始的な感覚。
生命活動の一番の根っこ。
実はここへのアプローチが鍼灸なのす
表皮細胞はそれ自体が考え行動しているらしい節があると、皮膚科学の先生が言っておられました。
鍼灸治療で皮膚を観察するようになり、また温冷浴や薄着で皮膚の効果を目の当たりにするにつれ、ここへのアプローチは、今の医学を補完するに余りあるものように思えてなりません。
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