前→ 三陰交を考えてみると
失敗談です。
患者さんのなかに三陰交に灸をして口唇ヘルペスが悪化した方がいました。
かなり敏感な方で三陰交を軽く温めただけで吐き気を催す方でした。
私は好転反応と捉え、少し我慢して家での施灸を指示しましたが、体がだるくなるばかりということでした。
とりあえず施灸はやめてもらい、次の来院で腎経をしっかり補うことで足の冷えをとり、脾実をなんとかする作戦に変更しました。
結構、脾の実を感じたので直接脾経の陰陵泉を寫したり、三陰交を使ったりしたのですが、しっかり陰経を補うことなく実の所見を取り去ることに走って患者さんを苦しめてしまい、申し訳ない例でした
(専門的な話で聞きなれない方は聞き流してください)。
数回の治療で腎がうまく補えたので足の冷えも改善しました(…よかったです…)。
私は三陰交の施灸は指示しなかったのですが、家で恐る恐るやってみると、逆に気持ちが良かったとの事(勇気がありますね)。
もっと観察しながら施術するべきだったと反省しております。
三陰交の施灸で調子が悪くなることもあります。
単純に鍼灸治療と口唇ヘルペスとの関連を考えることはできないのですが、専門的に言うと三陰交のある脾(消化器系)の経絡は口につながるので口角のただれ等は脾経の変動と考えます。
ですから三陰交との関連はあながち間違っていないかもしれません。
その他、口角の湿疹がヘルペスウイルスによるものだとすれば、身体が疲れを出し切ろうとしている反応と捉える事もできます。
石原結実先生は、発疹やアトピーを含め皮膚のできるものは体内にある毒素を吐き出そうとする反応だと言っています。
この反応は血液浄化システムと考える事ができ、私はそれで納得しています。
ヘルペスの場合、神経細胞内に潜むウイルスが身体が疲れると悪さをする反応なので、これを出し切ることは、私は良い方向に行っている反応と考えてよいと思っています。
三陰交を使うことで逆に身体が疲れてしまった、と考える事もできますが、不調を訴えていた身体が良い方向に上手く反応しようとしている最中だと考えてもよいと思います。
しかし、あくまでも陰経をしっかり補うことはいうまでもありませんが…。
治療の過程で時に予期せぬ反応が出る場合があります。私たちはこれを瞑眩(めんげん)と言ってますが、できるだけこの症状を出さないように治療するか…。難しいところです。
東洋医学は排泄と内熱を整えて身体を治していく治療法です。
身体から悪いものを出し切れば良い物が入ってくる。
内側を温めれば循環が良くなる。
それをどう取り戻すかを考え治療方針をたてる。
一人一人からだは違うので治療をフィードバックしながら最も適した治療を選択して行きます。
本当に難しい…でも、やりがいがあります。
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