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江戸時代には疳性という言葉がありました。
疳が強く、夜泣きがひどく、食べても消化不良をおこしやすい子のことです。
江戸時代、疳が強い子は栄養が偏っていると考えたようです。
江戸時代、この治療に赤蛙が特効薬として用いられました。
- 「蛙は小児の疳疫によく、熱毒を解して水気を利す」…本朝食鑑 人見必大・元浩, 1697年(元禄10)
- 「赤蛙が五疳の薬として効あり」…和漢三才図会 寺島良安1712年(正徳2年)
江戸時代の川柳にも
- 蟋蟀のような子の食らう赤蛙
- 子のために儒者も不仁の赤蛙
なんてあります
孫太郎虫(今でも売ってるんですね!!)、山椒魚、鰻などが小児の疳治療に用いられました。
この時代、、疳の虫は栄養障害との関係を重視しています。
蛋白源の補給で何とかしようとしたんですね。
ちなみに…疳といえば虫…
この疳の虫の「虫封じ」…東京では「一陽来復御守」で知られている早稲田の穴八幡神社が有名です。
- 明治12年(1879)、大正天皇の生まれた年に、ココで天皇の虫封じ祈願が行われました。
- 夏目漱石夫人も夫のかんの虫を治す虫封じの護符をもらいに穴八幡に通っていたといいます。(大人の「カン」は癇癪の「癇」です。疳の虫の「疳」とは違います。)
江戸時代…おもしろいね
参考 江戸の医療風俗事典 鈴木昶 著 東京堂出版
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