「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

少子化とネットと

2023年02月14日 | 考えていることとか思っていることとか
南部鉄瓶の手毬ちゃん
かわゆす!

それらを踏まえた上で、もっと残酷な現実が突きつけられる。それは「多産時代に生まれた高齢者たちが一気に寿命を迎える時代に突入する」ということだ。仮に少子化にストップがかかったとしても、高齢者も同時に支えなければならないのだ。果たしてこの体力がこの国にあるのかどうか、言わずとも判ると思う。

未婚者の増加に母親の絶対数の減少、そして団塊世代の高齢者たちが一気に寿命を迎えるこの時代、少子高齢化は絶対に避ける事ができない、とブログに書いたのが1月25日のこの記事(少子化と晩婚化、そして高齢者が一気に寿命を迎える時代)なのだが、麻生副総裁の「(少子化の)一番大きな理由は出産するときの女性の年齢が高齢化しているからです(1)」 といった政治家の分析からして、この国の未来はどうなるのかと憂いてしまう。

少しでも子どもの数を増やしたいところだが、母親の絶対数の減少はどうしようもない。ただ、それでも対策は練らなくてはならないが、少子化対策としてお金をばらまいたところで子どもが増えるとは思えない。この先行きの見えない時代に子どもは負担になるという考え世の中に蔓延っている以上、少しの補助では出産が増えることはない。仮に家計的に子育てが大丈夫であったとしても、子どもに何かあったときに頼れる場所の存在、それが皆無に等しい昨今である、出産に抵抗があるのも当然だ。実際問題子育てをしている人を羨ましく思えない世の中だから、そんな渦中に栗を拾うような奇特な人が少なくなるのもよくわかる。だから子育てをしていて羨ましいと思える世の中になれば、少しは子どもの数も増えるかもしれない。

子育てを家族や地域で担っていた時代があった(2)。今や頼れるのは親戚家族だけ、隣近所の互助意識も薄れ、バーチャルな世界がそこに入り込んでいる。全くの見ず知らず、いやそこに存在しているかどうかわからない人の意見に耳を傾け、子育ての参考にする世の中だ。会ったことのない人に不安を吐露し、嘘の情報に気を揉み始める。多数の人がそれを話題にしていると吹聴すれば、嘘も本当のように思ってしまう。ネットリテラシーがありそうな人も、その罠にかかってしまうのがネット社会、結婚もネットの手のひらの上で転がされ、挙げ句の果てに婚期を逸してしまうことも。

人間の字面的な部分のみに反応するネット社会、そこには当然肌の触れ合いなどはなく、動物としての根源的本能的なものは須く削がれたコミュニケーションに終始する。ここに恐ろしさを感じていない人が多いのも怖いところ、でもそういう時代だから仕方がない。だから子どもを産む産まないを政治や経済のせいにできるのか。人と一緒にいたいとか子どもを産んで育てたいとか、その生の根源的な衝動を理性が駆逐する世の中だ、違う人種の人々が巣食う場所なのだとも思ってしまう。

私の周りは親戚含め20代で結婚する子が多い。私もそうだったが、そういう場所に身をおくと、独身は居心地が悪いと感じてしまう。親戚の彼が彼女が早くに結婚して楽しく子育てをしていれば、結婚もいいものだと思えるかもしれない。大変だけども楽しくやっている。そういうのを見て、私もそうありたいと思うのは当然かもしれない。結婚し子育てをしたい。そういう人の多いコミュニティに身を置いていれば、そうなるのも早いかもしれない。



生みの親以外にも、「取り上げ親」とか「乳付け親」「名付け親」「拾い親」とかいったさまざまな「仮親」がコミュニティのそこいらにいた状態、子どもを寄ってたかって育てる習慣、親子が孤立しがちな昨今と比べ、どちらがいいのかわからなくなってしまいます。



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