ではどうしたら「一見して非合理」な事をあえてするという決断に踏み切れるの
でしょうか?キラーパスを繰り出すのに勇気が必要だとしたら、その勇気はどこから
生まれるのでしょうか?
それは自らの戦略ストーリーに対する「論理的な確信」にしかないというのが
私の意見です。
戦略ストーリーを構想する経営者は、自らのストーリーに論理的な確信を持てるまで
「なぜ」を突き詰めていると思うのです。
具体的に言うと、津野が会社を引き受けた当時は3.5寸角の木曽ひのきを使用しておりました。
これは【第28回】でご案内した少しでも数をおった為に出てきた苦肉の策で、木曽ひのきの価値
を自ら落としていました。
それを全て正4寸角の材料で価格を勝野社長にもご協力戴き据え置いて戴きました。
そして、【第28回】でご紹介した5トンでも折れない(ヤング率120平均)
木だけを選定してもらい、年間3万本しか取れない木材だけを仕入れる方法に変えました。
これは9県下で250棟分にしかならない超プレミアの木材です。
”ここです。”この判断が社員満足度を一気に上げたのです。顧客満足度と同じくらい
大切なのが社員満足度だという事を津野は良く言います。
戦略ストーリーは構成要素の因果論理で出来ています。因果論理とは、なぜある打ち手
が他の打ち手を可能にし、なぜその連鎖の先に長期利益が見込めるのか?
つまり、「ストーリーの筋」を意味しております。一つ一つの打ち手がしっかりとした
因果論理でつながった時に、ストーリーは動き出します。
こと戦略に関しては、絶対の保証はありえません。その戦略ストーリーが上手くいくかどうか
、本当のところはやってみなければ分りません。
しかし、論理的な確信を持つことは出来ます。それは「これだけ情熱を持ってやっているのだから
必ず道は開ける」という思い込みでは在りません。
「どうせやってみなければわからないから、一か八かの勝負だ」という冒険でもありません。
このストーリーが太く強く長い論理で繋がっている、だから長期利益に向かって動いていくはず
だという、論理に基づく確信です。
その論理的な確信を得る為には、構成要素の繋がりの背景にある「なぜ」を突き詰めていくしか
ありません。
「数を負わない」「250棟」「直接施工」「勝野材木店」「木曽ヒノキ」「エリア限定」「日本を元気にする」
「快適空間」「性能維持」「社歴平均10年以上の社員」このような打ち手の”なぜ”を考えれば考えるほど、
”もりぞう”という論理に基づく確信に繋がったと強く思います。
続きは次回^^
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