中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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岩練習in広沢寺弁天岩

2008年03月06日 14時23分09秒 | 趣味三昧:登山事始め

             岩練習in広沢寺弁天岩
         (山旅スクール:岩練習<クライミング>)
          2008年3月4日(火)~5日(水)

   この記事をご覧頂きありがとうございます
 
 山旅スクール5期卒業生のフラワーヒルです.
 在校中は西田,西方ガイドをはじめ山爺,ヤマンバさんには大変お世話になりました.
 このところ毎日のように,山旅スクールの後輩と思われる方々から,この記事にアクセスしていただいております.ご愛読頂き厚く御礼申し上げます.

 私が山旅スクールを卒業してから,もう何年経過したのかすぐには分からないほどの年月が経ってしまいました.でも,今でも相変わらず国内外の登山を楽しんでおります.
 年を取っても元気に登山を続けられるのも.山旅スクールで登山の基礎を学んだことの賜だと感謝しております.
 山旅スクール後輩の皆さんのご健勝を祈念しております.
                      2014年12月26日   フラワーヒル
     ****************************


<広沢寺弁天岩の概要>

■周辺地図




■弁天岩の概念

[練習したルート]

 ルートA:
やや短いルートだが途中にオーバーハングがあって,やや登りにくい。
      このルートを使って,クライムアップ,クライムダウンを繰り返す。
 
ルートB:長いルートだが,比較的登りやすい。
      クライムアップとロワーダウン演習
      プルーシックを使ったクライムアップ
 
ルートC:短いルート。
    マッシャーを使ったクライムアップ
      エイト環を使ったクライムダウン


    
                      <弁天岩のイメージ>


第1日目 3月4日(火) 晴

■広沢寺へ

 本日より,2日間,山旅スクール主催の広沢寺弁天岩で岩練習が行われる。flower-hillは数ヶ月前にも1回,広沢寺での岩練習を受講しているので,今回が2回目の広沢寺詣でである。
 三寒四温の巡り会いで,今日はかなり寒い。
 大船発6時04分東海道本線で藤沢へ。藤沢から小田急電鉄に乗って,相模大野で乗り換えて,7時05分に本厚木に到着する。
 集合時間8時までには,大分時間がある。本厚木駅構内の喫茶店に入って,暖かいコーヒーを味わう。ゆっくりとした時間を過ごしながら,興奮気味の気分を沈める。
 8時10分前に集合場所の改札口前に戻る。
 今回の参加者は,11人。その内,9人が本厚木駅に集まる。
 タクシー相乗りで,8時06分,本厚木駅を出発する。

■弁天岩での練習
 8時42分,私達を乗せたタクシーは,広沢寺弁天岩付近の駐車場に到着する。
 弁天岩に入る川縁で,スタッフの1人,「Yんば」さんが私達を出迎える。すでに山岳ガイドの皆さんは,現場で岩練習の準備をしている。
 私達とは別行動で現場に到着した2人の受講生を含めて,今回の参加者は11名(男性3名,女性8名)である。指導して頂くガイドは,S田氏,H田氏,K山氏の3名である。
 初日の今日は,ルートA,ルートBを使って,岩練習を行う。

                     <岩陰で昼休み>

 昼食の休憩時間を挟んで,夕方,15時過ぎまで,岩に馴れることを第一目的にして,ルートAとルートBの上り下りを繰り替えし行う。参加者によって,上り下りした本数は若干異なるが,flower-hillは,ルートA,ルートB合わせて,合計7回,上り下りを経験した。下りはクライムダウンとロワーダウンを組み合わせて実施した。
 参加者の岩登り技術には,習熟度の違いによって,若干の差があるが,繰り返している内に,全員の技術水準が顕著に上がっていくのが,端から見ていても分かる。
 練習中に,山岳ガイドから繰り返し受けた指摘は,以下の通である。
 1.腰を引け。
 2.岩から体を離せ。
 3.丁寧に足を置け。
 4.小さくステップを踏め。
 5.足の間から下を見るな(左右肩越しに見ること)。
 6.(ロワーダウンで)もっと腰を落とせ。
 7.ロープから手を離せ。
 これらの指摘は,いちいちごもっともだが,なかなか身体が言うことを聞かない。
 
          <ガイドの熱血指導>                               <屁っ放り腰で登る>
                           ※"ハクション"でマスクをしている人が多い。

■旅館『福松』の檜風呂
 15時過ぎに岩練習を終わる。
 撤収作業に30分ほど掛かる。15時47分に弁天岩を出発して,今日の宿泊旅館『福松』に向けて歩き出す。上空には厚い雲が垂れ込めている。長い舗装道路をトボトボと下る。途中の旅館の庭先で,梅が満開である。だんだんと寒くなってくる。それにつれて,だんだんと心細くなってくる。
 途中で,自家用車に乗ってきていた受講生に,ピックアップしてもらう。自動車に乗せて貰ってホッとする。
 16時38分,旅館『福松』に到着する。昭和40~50年代に建築されたと思われる古い旅館である。10畳ほどの部屋に男性3人が割り当てられる。
 早速,この旅館ご自慢の露天の檜風呂に入る。無色無臭で,ややぬるい温泉だが,暫くの間,お湯に浸かっている内に,だんだんと身体の芯から暖まってくる。

                      <檜風呂の福松>

■鰻丼を賞味する
 18時丁度に旅館の玄関に集合する。これから,15分ほど離れたところにある『飯一亭』という食堂まで夕食を食べにいく。
 旅館から,ダラダラと坂道を下る。七沢リハビリテーション脳血管センターの大きな建物を右側に見ながら,坂道を下り続けると,やがて信号のある交差点に出る。ここから左折,さらに右折して,クニャクニャと方向を変えると,食堂に到着する(食堂の名前は聞き忘れた)。
 私はたまたま一緒に歩いていたH田ガイドと一緒に,交差点からさらに先へ進み,消防署を通過したところにあるコンビニに立ち寄って,明日の昼食を仕入れてから,食堂に向かう。
 H田ガイドの後について,食堂に到着したが,食堂付近で道が細かく曲がりくねるので,頭の中の地図が混乱してしまい,自分がどこに居るかが全く分からなくなってしまう。
 食堂は数カ所に作られた囲炉裏を囲むようになっている。後から食堂に入った私は,たまたま空いている席に座る。この席には,昨年,塩見岳,蝙蝠岳を一緒に縦走したS須氏, Y沢氏,ストーンマジックでご一緒した男性X氏が座っている。
 下戸の私は,酒類は全く注文しないで,鰻丼だけを注文する。
 私には,料理が,少々,塩辛い感じがするが,久々の鰻丼だったので,美味しく頂戴する。
 20時頃,解散。ユックリと歩いて旅館に戻る。
 21時頃,勝手に布団を敷いて,就寝。敷き布団は,煎餅布団1枚。贅沢は言わないが,少々,寝心地が悪い。

                   <飯一亭の鰻丼>

第2日目 3月5日(水) 曇時々薄日一時雪

■『福松』を出発

 6時頃起床する。部屋で適当に朝食を食べる。
 7時55分に,旅館『福松』を出発。徒歩で弁天岩に向かう。ダラダラと長い登り坂を登り続けて,8時20分,弁天岩に到着する。
 今日の岩練習は,ルートCでエイト環を使って懸垂下降をすることと,高度感のあるルートDを登るのが,主なテーマである。
 参加者は,適宜,各ルートを選んで練習をする。
 今日も,気温が低い。数日前から激しくなっている黄砂や杉の花粉のためか,頻りにクシャミをしている人が何人かいる。ガイド3人全員が,風邪かアレルギーか分からないが,クシャミをしたり,鼻水をかいだりしながらの指導となる。
 ガイドの皆様は,体力がありそうだが,お会いするたびに,誰かが風邪を引いているようである。平素ほとんど風邪など引いたことのないflower-hillから見ると,どうしてそんなに風邪を引くのか不思議に思うほどである。
   
                     <H田ガイドの熱血指導>
                                                     ※ご本人の了承を得て掲載
                      ときどきブテナロックのようなクシャミを連発しながら,熱血指導する

■高度感のあるルートD
 私は,今日の手始めに,まず,ルートBに挑戦する。プルーシックを使って登る。安全確保のためにトップロープも装着している。プルーシックを押し上げながら,岩場を登り詰める。登り詰めたところで,セルフリレーを取る。次いで,プルーシックを解除して,ロワーダウンをする。
 次のメニューは,ルートDを使って,高度感のある長い岩場を登ることである。途中までは,どうということもなく登れるが,支点近くまで登ると,手掛かりが殆どなくなり,勾配も増す。
 その内に,二進も三進もいかなくなる。隣のルートBのトップで面倒の見ているN方ガイドから,もっと腰を引いて,真っ直ぐ立てというアドバイスが飛んでくる。恐怖感があると,どうしても屁っ放り腰になってしまう。注意を受けながら,もう落ちても構わないと腹をくくって立ち上がる。すると,不思議なくらい足元が安定してくる。そんなこんなで,何とか長い岩場を最後まで登り詰める。下りはロワーダウンで快適。
 次いで,ルートCを使って,マッシャーで自分を確保しながら登り,セルフリレーを取ってから,エイト環を装着。セルフリレーを解除し,エイト環を使ってするというメニューの実習を行う。この実習は,来月行われる赤岩尾根縦走に備えての練習を兼ねている
 ※エイト環の使い方については,別途纏めるつもりである。

                  <エイト環の使用法>
                                ※下に見えるロープは無関係

■雪が降り出す
 12時頃,30分余り昼食を兼ねて休憩を取った後,訓練を再開する。ルートCとルートDの訓練を終えた私は,ルートA,ルートBの登攀を繰り返す。
 その内に,雲行きがおかしくなり出す。上空に厚い雲が垂れ込めて,粉雪が降り始める。ほんの少し,雪が舞っただけで,岩肌が微妙に滑りやすくなる。最初の雪雲はほんの30分ほどで通り過ぎた。そのまま岩練習を続行したが,14時40分頃,再び雪が降り始める。
 この雪を合図に,今回の岩練習を終了する。
 ガイドがルートに張ったロープの回収や,撤収作業を行う。撤収作業も結構大変で,たちまちの内に,30分ほどの時間が経過する。

■無事帰宅
 15時過ぎに,弁天岩を出発して帰途につく。
 ダラダラと下り坂を15分ほど下って,広沢寺温泉の集落入口にある駐車場で,タクシーに分乗して,15時58分に本厚木駅前に到着する。ここで解散。
 私は,途中まで,たまたま方向が同じ仲間と一緒に,相模大野,藤沢,大船を経由して,17時20分頃,無事帰宅する。
  連続2日間の岩練習によって,昔から持っていた高所恐怖症は,いくらかでも解消されたように思える。四苦八苦しながらも高度感のあるリートDを頂上まで登れたのは,大きな自信につながった。その意味からも,今回の岩練習は大変良かったと実感している。
 この秋には,山旅スクールで三ッ峠の岩場に挑戦する計画があるという。実現するかどうかは,良く分からないが,今から楽しみにしている。
 あんなに岩嫌いだった私も,山旅スクールのお陰で,随分と変わったなと思っている。
                               (おわり)



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