中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ツールドモンブラン(20);3日目(4);クールマイユール散策 

2011年10月04日 11時46分48秒 | フランス・スイス・イタリア;ツールドモンブラン

                         <クールメイユールの交通広場>

   ツールドモンブラン(20);3日目(4);クールマイユール散策
             (アルパインツアー)
      2011年7月16日(土)~24日(日)

第5日目;2011年7月20日(金)(トレッキング3日目)

<第3日目の地図(3)>


<クールマイユール市街図>


<ホテル ビュー・ポミエの位置>

<まずはホテルにチェックイン>

ビュー・ポミエに到着
 私たちを乗せたケーブルカーは,14時40分に,プランシェクルイを発車,14時47分にクールマイユール駅に到着する.
 私は,以前,モンブラン山に登頂後,観光でクールマイユールに来たことがあるが,今,私たちが下車した場所が,クールマイユールのどの辺りに位置しているのか全く分からない.
 ガイドのクリストファさんの後を追って,広い道幅の登り坂を進む.暫く歩くと,今度は下り坂になる.手許にある25000分の1の地図では,どの辺りを歩いているのか正確には分からないが,14時58分に今日の宿泊ホテル,ビュー・ポミエ(le Vieux Pommier)に到着する.
 ビュー・ポミエはなかなか洒落た建物のホテルである.建物の1階(正確にはグランドフロア)はレストランになっているようである.

<ケーブル駅から中心街へ向かう>

■預けた荷物を受け取って別館へ
 トレッキング初日に,シャモニーで預けた荷物を受け取る.
 チェックインの手続きに少し手間が掛かったようだが,どうやら,今,私たちが居る本館に泊まる方々と,少し離れたところにある別館に泊まる方々に別れるようである.私はF田さんと一緒に別館組になる.
 やがて白人のオバサンが現れる.このホテルのオーナーなのだろうか.このオバサンが案内役になる.
 本館前の道を,真っ直ぐ進む(たぶん東の方向).緩やかな下り坂である.200メートルほど歩くと,自動車道路のガードを潜る.そして,すぐに右折する.すると少し低い所に白壁の平屋が建っている.ここが別館である.
 オバサンが鍵を開けて,私たちを中に案内する.中は真っ暗.電気を点けると目の前に廊下がある.その廊下沿いと突き当たりに客間が数部屋あるようである.

<ビュー・ポミエ本館;1階がレストランになっている>


<ビュー・ポミエの別館;オバサンから鍵を受け取って中に入る>

■素晴らしい客室
 私たち男性二人も,宛がわれた部屋に入る.
 あまりにもユッタリとした作りなので大変ビックリする.部屋の入口を入ると,突き当たりが広々としたユーティリティになっている.バスはないがシャワー,トイレ,ビデがある.
 入口から向かって左側にはダブルベッドが2基置いてある広々とした客室になっている.そして,向かって右側の部屋は,少し狭いが,ダブルベッド1基,置いてある.
 「凄いですね・・・では,別々の部屋を使いましょう・・・」
ということになり,私は自分の好みで,狭い方の部屋を選ばせて貰う.貧乏人の私は,あまりだだっ広い所より,少し狭い所の方が落ち着けるからである.

<2人だけで,両方の部屋を使用する;ユッタリ>

<ダウンタウン観光に出掛ける>

■交通広場に巨大なマンモス

 ツアーリーダーのS村さんが,クールマイユールの観光案内をしてくれるので,希望者は15時30分に本館前に集まれとのこと.当然私たち男性群も参加する.
 余り時間的な余裕がないので,リュックを部屋に放り出した後,シャモニーで預けた荷物を確かめただけで,再び本館前に戻る.
 私は,数年前にクールマイユールを訪れたときの資料を片手に持っている,
 結局,ほぼ全員が時間までに集まる.
 15時35分,本館前から歩き出す.
 ほんの数分歩くと,広場の一角に到着する.何だか見覚えのある所である.この場所の正式な名称は分からないが,この広場がバスターミナルになっているので,このブログでは,仮に交通広場と呼ぶことにしよう.
 広場の一角に,マンモスと思われる大きな彫刻が置かれている.
 なぜ,ここにマンモスの像があるのか私には分からないが,ひょっとしたら,この辺りからマンモスの化石でも発掘されたのだろうか.私は,後で現地案内人のクリストファに伺おうと思っていて,結局,それも忘れてしまう.
 交通広場の建物の脇に,一旦,全員が集まる.ここでS村さんから,クールマイヨールの目抜き通りが何処にあるか,どんな名所があるか伺ってから,自由行動になる.

<交通広場の一角に巨大なマンモスが立っている>

■立派な教会
 まずは目の前にある立派な教会を訪れる.教会の中は薄暗いが荘厳な雰囲気が漂っている.何となく長居は無用な感じがするので,内部を一瞥しただけで,教会の外へ出る.
 教会近くの高い所から,クールメイヨールの街を見下ろす.数年前に同じ場所に立って移した写真と,現在の様子を較べてみるが,大きな変化はなさそうである.

<教会の入口>

<古い教会を探し回る>

■狭い路地の繁華街
 広場近くの教会前で,それぞれが行きたい所へ散らばっていく.
 私は,何も買う気はないが,交通広場から北北西に延びている繁華街をブラブラと歩く.この通りが観光の目玉である.仲間の女性軍が数名,何かお目当てがあるらしくて,盛んにあちこちの店を覗き込んでいる.
 以前来たときは,この繁華街がヤケに狭い道のように感じたが,今回歩いてみると,それほど狭いという感じはない.まあ,鎌倉の小町通りとドッコイドッコイの道幅である.そういえば繁華街の長さも,丁度,小町通りほどのような気がする.ただ,小町通りのようにゴチャグチャしていない.道路の両側には小粋な商店が整然と軒を連ねている.
 沢山の観光客が,ブラブラ歩きを楽しんでいる.さまざまな国から遊びに来ているらしくて,イタリア語だけでなく,さまざまな言葉が聞こえてくる.

<狭い石畳の道が独特の雰囲気を醸し出している>

■古い教会は何処かな
 私は,前回,クールマイヨールを訪れたときに,とても感銘を受けた古い教会をもう一度訪ねたかった.前回の資料を片手に,この教会が何処にあるかを探し回るが結局分からない.
 仕方なく,雑貨屋に立ち寄って,お店の方に,私の資料を見せながら,
 「・・・この写真の教会へ行きたいんですが,何処にあるんですか・・・」
と英語で訪ねる.さすがに観光地である.英語が通じる.
 お店のオバサンが,
 「ああ・・この教会,・・目の前の道を5分ほど下れば右手にあるよ・・・」
と教えてくれる.
 ”あれ~っ・・! そんな所にあったかな・・・”
と不審に思いながら店を出る.

<モンブラン登頂の時のメモ;左のページの下の写真を見ながら探す>

■建物が傾いて建っている
 お店の前で不思議そうな顔をしていると,ツアーリーダーの
S村さんとバッタリ.
 「何を探しているんですか・・・」
とS村さんが私に聞く.
 私は自分の資料を見せながら,
 「・・前回,この写真のような古い教会があったので,もう一度見たいと思って探しているんですが,何処にあるか分かりません・・」
S村さんが,
 「私,何回もクールメイヨールに来ていますが,こんな古い教会は見たことないですね・・」
と不思議がる.
 「そうですか・・でも,確かにあったんです」
 「もしあれば,私も見落としています.一緒に探してみましょう」
ということになる.
 2人で,それらしい所を探すが一向に見つからない.
 たまりかねて,再び別の店に入って,ご主人に英語で伺う.
 「実は,この写真の教会を見たいんですが,何処にあるんでしょうか・・」
 「ああ,この教会ならば,すぐそこにありますよ・・・」
 ご主人が言っているのは,先ほど最初に入った立派な教会のことである.
 「いえ・・・あの教会は新しいでしょう.私が見たいのは,この古い教会なんです・・」
 「ああ・・・ア,ハ,ハ,・・・この教会,2~3年前に改装したんですよ」
 「ええ? でも,この古い教会は傾いて建っていましたよ・・」
 「この辺りの地盤は軟らかいんです・・・だからどの建物も少しずつ傾いていますよ.この店の建物も一寸傾いているんです・・・」
 なるほど,そういうことだったのか.私は疑問が解けると同時に,何となく肩の力が抜けてしまった.
 謎が解けた所で,S村さんとお別れして,また一人歩きを楽しむ.

<素敵なショーウインドウ>

■シャワーで汗と汚れを洗い流す
 S村さんとお別れして,再びブラブラと繁華街を歩く.途中で同室のFさんと会う.2人で,繁華街の終点,自動車道路と交差する所まで歩いてから,今来た道を引き返す.
 特に何も買いたいものもないし,飲食店に入る気もしないので,ウインドウショッピングをしがら,16時53分,ホテルへ戻る.
 部屋に戻って,
早速シャワーを浴びる.バスタブにお湯を張っては入れないのが残念だが,数日間の汗と汚れをもシャワーで,サッパリと洗い落とす.下着類も新しいものに着替える.そして,トレッキング中着たままだった下着類を洗濯する.サッパリとして,気分は最高である.

<クールメイヨールの夜>

■本館1階のレストラン

 19時30分から本館1階のレストランで夕食である.
 まずは,ワインで乾杯.その後,下戸の私も,雰囲気に負けて2.5ユーロのグラスビールを賞味する.地ビールでアッサリ味である.まあ下戸が言うことだから宛には出来ないが・・
 次いで,ハムが入っているスープ.続いてスパゲティ.やっぱり本場のイタリアだけあって,このスパゲティは偉く美味しい.メインディッシュはビーフと豆やジャガイモ.
 デザートは,例によって,とても甘いアイスクリーム.












■一人部屋でユッタリと就寝
 20時45分,夕食はお開き.
 外はまだ明るい.別館の自室に戻って,すぐに就寝.
 1人部屋だから,だれにも気兼ねがなくて,実に快適である.今夜はよく眠れそうである.

<第5日目(トレッキング3日目)のラップタイム>

 6:00  起床
 7:00  朝食
 7:55  エリザベッタ小屋歩き出し
 9:02  ビエイユへ分岐
10:28  展望の良い場所(10:37まで休憩)
11:40  リフト下最高地点(11:50まで休憩)
12:18  コルデシェクルイ小屋(13:30まで昼食)
11:40  リフト乗り場(13:51乗車)
13:51  ブランシェクルイ着(14:40発)
14:47  クールマイユール駅着
14:58  ビュー・ポミエ着
15:35  クールマイユール観光(16:53まで)
19:30  夕食(20:45まで)
21:00  就寝

[山行記録]

■公共機関による移動距離
  リフト                  0.9km
  ケーブルカー            2.1km
     (合 計)            3.0km

■水平移動距離                 11.5km
 クールマイヨール市内観光       1.5km
 
■累積登攀高度                    470m

■累積下降高度                    725m

■所要時間
 歩行所要時間
(休憩時間込み)

   エリザベッタ小屋発         7:55
   コルデシェクルイ小屋着   12:18
   (所要時間)   4時間23分(4.38h)

  水平移動速度   11.5km/4.38h=2.63km/h
          (クールメイヨール市内観光を除く)
  リフト・ケーブル所要時間(移動時間待時間を含む)
   リフト乗車           13:51
   クールマイユール着      14:47
   (所要時間)       56分(0.93h)   

■総移動距離    3.0km+11.5km+1.5km=16.0km
      
■総行動時間
   エリザベッタ小屋発     7:55
   夕食後解散          20:45
   (拘束時間)    12時間50分(12.83h)
  拘束時間比率   12.83h/24.0h×100=53.5%)

                                      (つづく)

「ツールドモンブラン」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/fcb6a4a6fc2d93e81cf65ac2e20e114e
「ツールドモンブラン」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/653cac5b940eea2a5bceeb6020ff14fa 
「ツールドモンブラン」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4a4c5fb759853b8b140c4d3944095d8c

             *********************

[編集後記]

2011年10月5日(水)

 何時ものように4時頃起床.
 天気予報によると,今日,日中は,残念ながら雨.塔ノ岳行は諦めるしかない.
 昨日午後,運搬業者に展覧会場から運んで貰った自分の絵を,朝からシゲシゲと眺めている.この自分の絵を眺めながら,一体何がこうも私をイライラさせるのか知りたい.とはいえ,この絵の元絵をスケッチしていたときの間道も同時に私の心の中に蘇ってくる.
 私の絵では,山は単なる背景や遠景ではなく,自分が位置している場所そのものだと思っている.自分の目,肌,足許から感じる山の息吹や鼓動をそのまま絵にしたいなと何時も思っている.
 でも,でも,・・である.
 実際に自分が画いている絵は,いかにも写実的で,下手くそに取った写真のようなもの.この矛盾,この落差にイライラしている.
 私は自分の絵から感じているイライラ感と,ままならないお天気によるイライラ感を押さえるために,今日は午前中に床屋へでも行ってこようかと思っている.もう3ヶ月も床屋へ行っていないので,頭のてっぺんが薄くて困っているのに,首筋辺りの頭髪がモジャモジャし始めている.
 明日は,仲間と行く第11回中仙道六十九宿の下準備の打ち合わせがある.午後から明日の午前中にかけて,中仙道の下調べをしなければならない.これがまた厄介だが面白くもある.
 そして,明後日は故郷の小諸へ.一寸したヤボ用をこなした後,故郷にいる親族と浅間山湯の平の紅葉見物に出掛けるつもりである.
 心の中に巣喰っているもう一人の私が,
 「・・オマエのやっていることは支離滅裂で,筋が通っていないぞ・・」
と盛んに揶揄している.マア,いいさ! オマエはオマエ,オレはオレ・・・でも,これって,ちょっと矛盾しているな.
                                 (愚痴おわり)



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