80ばあちゃんの戯言(2)

聞いてほしくて(つづき)

禅(3)

2016-04-08 19:23:49 | 最近の出来事
NHK テレビ“あさいち”よりの抜粋

午後6時半座禅の時間です。30分修行して、少し休んだら、また、

30分間、合計1持間の修行です。

この時間、誰でも参加できます。

中には、京都で英語を教えているアメリカ人の男性も居ました。

背筋をまっすぐに伸ばして、腹式呼吸を行うのが、コツです。

少しでも動くと、和尚さんの警策(きょうさくとか、けいさくという)

という棒が飛んできます。例え、子供さんでも容赦はありません。

中には、気持ちを引き締めたいと自から申し出る人もあります。

室井さんは自ら申し出た訳ではありません。

室井さん

“あれ、不思議なのよね。和尚さんが近づいてきた時、心の中で、

うほーって叫んだら、バンとやられちゃった。”

前半の30分が終わりました。

和尚さん(黄檗宗 大田和史博)

“もうこれでいと思われる方はどうぞ退席してください。”

これを聞いて、室井さんはあっさりと離脱。

“つらかった。めっちゃ寒かったです。

寒くて、寒くて、どうやって息していいのか

わからなかった。“

後半の座禅が始まりました。

石井アナ

“私だって、寒かったんですが、耐え忍びました。”

室井さん

“私だって、彼女が心配だった。やめればいいのに、あんなに

頑張っちゃって!あれは相当会社に教育されて居るなって・・・・。

石井アナ

“いや いや いや、室井さん、でもね、寒さで体の感覚が麻痺して

なくなっちゃっていく中で、無の境地に近づいていくなって気がした

んですよ。“

翌日は朝4時半起床。朝食の前に作務(さむ)と呼ばれるお掃除があり、

和尚さんからお風呂場の掃除を命じられました。

掃除は動く座禅といわれて、修行の一つ。

掃除に打ち込むことで、余計な思考を絶ち切り

煩悩を振り払います。勿論私語は厳禁です。

室井さん 掃除に集中して、心を磨いていると思いきや、

室井さん

゛身体を動かす方が寒くなくていいね。 和尚さんが居ないとしゃべれ

ていいわ。しゃべれないって、辛くない? ねえ?“

室井さん生き生きしている!

何とか、二日間の修行が終わりました。

和尚さん

“寒い中・・・。”

室井さん

“寒くて、殺されるかと思いましたよ。”(笑い)

和尚さん

“ずっと一生懸命にやっていくと、全うした人だけが気づく何か

がある。要は、終わった後に、普段の生活が如何に有難いかが解って

貰えるというところにあると思いますが・・・。”

室井さん

“それ、分かりました。あそこのすごい寒いところから、今、ポカポカ

したところに入ったら、お日様ってすごい有難い。”

石井アナ

“そう。そう。そう。”

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

イノッチさん

“どうだったんですか? 室井さん”

室井さん

“円満に終わりました!”

イノッチさん

“本当にそうだったの?”

室井さん

“マイナス何度というところにですよ、スタッフ全員ダウン着て、

ボアの足カバーをつけているのに、私達には作務衣になれって言うんですよ。”

有働さん

“すいません。あの後,全然変わらなかったんですか?”

室井さん

“痩せた気がする!”

石井アナ

“室井さん 最初の30分だけだったんですが、ちゃんと科学的効果はあったん

です。証明されているんですよ。ある調べでは、座禅をすると、心を安定させる

脳内物質のセロトニンが増えてくるそうですよ。これは腹式呼吸の作用がそう

なんですが、心が安定して穏やかになるということが数字的にはあるそうです。“

室井さん

“すごーい作って!!!

石井さんとは魂の友だったのに!!! 一緒にロケの間、殺されるって騒いでいた

のに!!!“

イノッチさん

“二人で騒いでいたの?”

石井アナ

“私も長い間、アナウンサーをやっていますが、こんな厳しい時間を過ごしたのは

初めてです。だって、本当に寒くってどうしようって、どうしたら心を落ち着かせ

られるかってところから始まって、段々手足の感覚がなくなって、もう自分がどういう

形をとっているかもわからなくなって、ボーっとした時に、何か耳がすごーく冴えて

くるんですよね。鳥の囀りとか、ちょっとした空気の音とか聞こえてくるんです。“

イノッチさん

“それ、室井さんは聞いていないんですよね?”

室井さん

“あたしだって、そうなったら、其の後、救急車だと思っていた。”

有働アナ

“枡野さん これどうなんでしょうか? この二人?”

枡野俊明さん(曹洞宗 徳雄山建功寺住職 〔2,006年 世界で尊敬される日本人

100人に選出〕

“本当に今のお話のように、鳥の囀りとか、 風の音が聞こえてくるというのは本当に

無心の状態なんです。考え始めは、考えてはいけないということを考えてしまうんです。

 取り付かれてしまうわけです。

 ところが、例えば、水面があって、石を投げるとしますね。水面に波紋が出来ます。

それが執着なんです。止めようとして、手を出しますと、新たな波紋をうんでしまう。

それと同じで、考えちゃいけない、考えちゃいけないと思うと、それにとりつかれて

しまう。“

イノッチさん 

“本当に考えない無のところにいくには座禅しかないんですか?”

枡野さん

“それは,放っておくんです。とりつかないことです。右から入ってきたものは

左へ流す。”

有働アナ

“なかなかできないんですが・・・。”

枡野さん

“頭の中にとどめない、そうすると呼吸と一つになって,今のように、普段聞こえている

鳥の声があまり聞こえていないんですが、心地よく聞こえてくる。”

有働アナ

“室井さんでも出来ますか?”

室井さん

“今、中々出来ないって、有働さん 行った方がいいよ。”(笑い)

有働さん

“室井さん一緒に行きましょう”

枡野さん

“なりますよ。私、入った時には、姿勢が曲がっているんじゃないかとか、

頭叩かれるんじゃないかと、そういうことに、ずっと、執着ができて、

年中叩かれていたんですね。それが、だんだん だんだん ふっと、気持ちのいい時間が

長くなって・・・・。”

柳沢さん

“どのくらい立つと、そうなれるんですか?”

枡野さん

“毎日、毎日やって、三ヶ月から 半年”

(つづく)