北朝鮮は11日と12日に新型長距離巡航ミサイルの試射に成功した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が13日に伝えた。
北朝鮮の領土・領海上空に設定された「8字型飛行軌道」に沿って2時間余り飛行し、1500キロメートル離れた標的に命中したとしている。この新型ミサイルは、国防科学発展および武器体系開発5カ年計画の重点目標達成で大きな意義を持つ戦略兵器だとした。報道された飛行距離が事実だとすれば、日本列島の大半が射程内に入る。
北朝鮮は先週、バイデン米大統領の就任後初となる軍事パレードを実施。金正恩朝鮮労働党総書記が出席した。従来よりも規模を縮小しミサイルは展示されなかった。
韓国国防省は朝鮮中央通信の報道についてコメントを控えている。北朝鮮は、米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表が日本と韓国の当局者と会談するため東京を訪問する直前にミサイルを試射したことになる。
国際原子力機関(IAEA)は先月公表した報告書で、北朝鮮が7月初旬から寧辺(ニョンビョン)核施設で、プルトニウムを生成する原子炉の稼働を再開した可能性があると指摘していた。