警察庁などは8日、2019(令和元)年ごろから政府機関や企業に対し、中国政府の関与が疑われるサイバー攻撃集団「ミラーフェース」の攻撃が相次いでいると明らかにした。警察庁はこれまで210件の攻撃を把握。安全保障情報や先端技術の窃取が目的とみられ、注意を呼びかけている。
警察庁によると、ミラーフェースが初期から行っている攻撃の手口はメールでマルウエア(悪意あるソフト)を送って感染させる「標的型メール攻撃」だ。
«サンドボックス»や«VSコード»と呼ばれるマイクロソフト社の正規のプログラムを作動させ、情報を見たり、盗み取ったりしている形跡もある。正規のプログラムのため、ウイルス検知されず、攻撃が発覚されにくいとされる。
警察庁は不審なメールを開かないことや、添付ファイルの提供元を確認するよう要請。担当者は「サンドボックスやVSコードはIT技術者以外が使う機会は少ない。パソコン内で使える状態になっていないか確認してほしい」としている。
産経新聞