中国が台湾人への身分証発行を拡大 統一工作に新たな法律戦、仲介者に奨励金 西見由章
中国当局が台湾統一に向けた新たな法律戦を展開している。中国を訪問したり滞在したりする台湾人らに対し、「台湾居民居住証」と呼ばれるカードの取得を積極的に奨励しているのだ。この「居住証」から一歩進んで、中国の国民が保有する「中華人民共和国居民身分証」を多くの台湾人に取得させようとしている疑惑も浮上した。
昨年1~10月に中国を訪問した台湾人は延べ約230万人。また2023年時点で、中国で働く台湾人は約21万人とされる。台湾当局者によると、中国の各地方政府は昨年から、こうした台湾人に対して「3つの手続き」を行うよう重点的に働きかけている。先の「居住証」と現地の銀行口座、そして携帯電話だ。
中国側は利点として、中国で生活する上での利便性を強調。マイカーローンや住宅ローンも利用できるようになると説明している。
産経新聞