2013年4月30日(火)
旅行5日目。
市民会館。
アールヌーヴォー様式の美しい建物。
中の見学はガイドツアーのみで、1日2回だったり1回だったり。
不定期なので事前にチェックした方がいいです。
この日は11時からのツアーに参加。
ガイドツアー 290コルナ(約1450円)
写真撮影代 55コルナ(約275円)
写真撮影代というのは、お金を払った人だけ内部の撮影が許可されます。
チェコはこういう仕組みのところが多かったです。
お金を払うと許可証がもらえ(借りられ)、
常に首からぶら下げていなくてはなりません。
ガイドは英語のみですが、各国の言語の説明文が借りられます。
しかも何ページもあってかなり詳細に書かれています。
返さなくてはいけないのが残念。
まず最初に見学したのは、
スメタナ・ホール。
チェコの音楽家、ベドジフ・スメタナにちなんで名付けられたホール。
毎年100を超えるクラシックコンサートが開かれていて、
中でも、「プラハの春 国際音楽祭」のオープニングを飾る
スメタナの交響詩「わが祖国」全曲が演奏されることで有名です。
でも、私にとってより身近なのは、のだめカンタービレで
千秋先輩のプラティニ国際指揮者コンクールと、
デビューコンサートがこのスメタナ・ホールだったということかな。
お~TVと一緒!とミーハー気分でした。
ステージ上のパイプオルガンは4814本ものパイプからなり、
世界最大級だそうです。
天井は巨大なアーチ状のステンドグラスになっていて、
昼間は光が注いでホールの美しさがより際立っています。
数多くの彫刻や装飾画がホールの左右を飾っています。
ステージに近い左右のボックス席は、右側がプラハ市長、
左側がチェコ大統領のための席だそうです。
スメタナ・ホールの隣りにあるカフェ。
おもにバロック様式ですが、各所にアール・ヌーヴォー様式も混在。
カウンターは大理石です。
スロヴァーツコ・サロンにある
金属製カタツムリがついた水槽。
アール・ヌーヴォー様式。
現在は使用されていません。
ボジェナ・ニェムツォヴァーの小サロンにある噴水。
カラフルなタイルをはめ込んだモザイクで覆われていて
かわいらしいですね。
噴水の上部に小さな陶器の人形。
この人がボジェナ・ニェムツォヴァー。
チェコの有名な女流作家です。
オリエンタル・サロン。
アール・ヌーヴォーとオリエンタルな装飾が見事に調和。
主に、チェスやカードなどゲームを楽しむ目的のサロンだそうです。
グレーグル・ホール。
チェコの有名な政治家で、チェコ青年団の創始者の一人であり、
「国民新聞」の創始者である、ユーリ・グレーグル博士の名前から
付けられたそうです。
壁や天井の絵画はフランチシェク・ジェニーシェクの作品。
夜のコンサートの準備でしょうか?
パラツキー・ホール。
チェコの歴史家であり政治家であった、フランティシェク・パラツキー
の名前にちなんで付けられたホール。
壁や天井の絵画は、ヤン・プレイスレルの作品。
市長ホール。
市民会館の正面のちょうど真上に位置します。
このホールの装飾はすべて、アルフォンス・ミュシャのもの。
ミュシャはムハとも呼ばれますが、ガイドさんが
「チェコ語の発音は難しいけどムハよりはミュシャに近い」と
言っていたので、私はミュシャと呼びます。
ミュシャはアール・ヌーヴォーの代表的画家です。
私は美術にもうといのでチェコに行くことが決まるまで
名前すら知らなかったのですが。。。
「スラブの団結」という名を持つ天井の壁画。
その周りを8人のチェコの重要人物画が描かれています。
それぞれの人物の性格を象徴する言葉がミュシャ独自の飾り言葉で書かれています。
ヤン・ジシカ=戦いに臨む勇者。
ヤン・アモス・コメンスキー=忠誠。
ドゥバーのヤン・ロハーチ=厳格さ。
などなど。
8枚すべては紹介しきれません。
3つの壁画は左から、「犠牲(過去)」。
「自身の力(未来)」。
「男らしさ(現代)」を表しています。
その他、柱の装飾・ステンドグラス・家具の装飾からカーテンの刺繍まで、
このホールすべてがミュシャの作品。
持ち出すことができない作品ばかりなので、
たとえ日本でミュシャ展が開催されてもこれらは見られませんからね。
貴重ですよ~。
リーグル・ホール。
2枚の大きな絵画はマックス・シェヴァビンスキー作の「チェコの春」。
左の絵の5人はチェコの作家。
右の絵は左の3人はチェコの芸術家で、右2人が作曲家で
右から2人目がスメタナ、一番右はドヴォルザークです。
スラトコフスキー・ホール。
新聞記者で政治家だったカレル・スラトコフスキーの名前が付いたホール。
他のホールに比べるとシンプルな造りです。
こちらでもよくコンサートが開かれるそうです。
以上で2階の見学は終わり。
1階には、バーや、
レストランがありました。
市民会館はコンサートで来れば、スメタナ・ホールは入れますが、
他はガイドツアーでしか入れません。
どのホールもすばらしく、とくにミュシャの作品を見たい方は
市長ホールは必見ですよ。
1時間ちょっとのツアーでしたが、大満足でした