胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

Gastric schwannoma, S100, 胃神経鞘腫

2010-05-18 | 非上皮性腫瘍
 胃の神経鞘腫です。意外と稀な病変です。胃の非上皮性腫瘍といえばGIST、あるいは胃上部から食道下部に多い平滑筋腫が頭に浮かびます。
 本例は胃神経鞘腫の特徴をよく表しています。少々の細胞異型もみられます(右上)。Lymphoid cuffが明瞭で(左上)、腫瘍内にはxanthomatous aggregates(左下)もみられました。
 S100がdiffuse strong positiveでした(右下)。S100はその名の通り、100種類の腫瘍に染まると揶揄されることがあります。しかし、diffuse strongにS100が発現する可能性があるのは(もちろん核に)腫瘍は少なくて、cellular schwannomaとmelanomaです。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 手つなぎ癌、横這い癌 (2), ... | トップ | 胃と腸大会 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
胃の神経鞘腫 (ドクトル・クッシー)
2010-06-14 21:40:53
YD様。ご来室ありがとうございます。今日もたまたま、臨床診断GISTで、胃の神経鞘腫がありました。今度GFAP染めてみます。○○の手習いで骨軟部腫瘍勉強中です。またご指導下さい。
返信する
胃の神経鞘腫-2 (YD)
2010-06-11 11:47:00
胃の神経鞘腫は、GFAPも染まるのが特徴のようです。同様の腫瘍をまれですが、食道と小腸にも経験しました。lymphoid cuffは術中迅速の時に役立ちます。
返信する

コメントを投稿

非上皮性腫瘍」カテゴリの最新記事