先ほどの粘膜下層浸潤癌の粘膜内病変を何カ所か示しています。上の写真で、核の多くは不整な類円形に腫大し複数の核小体を持っています。私は若い先生に「芽の出た不揃いな男爵芋の様な核は怪しい」と教えています。欧米基準でもhigh-grade dysplasiaとしたいところです。
下の写真は、粘液産生の目立つところです。前の記事の、粘膜下層に浸潤した腺管も同じ様な形態を示しています。粘液が豊富な腫瘍細胞は一見異型性に乏しいですが、よく見ると類円形に腫大した不整な核が認められます。また、緊満感のあるような杯細胞型(あるいはgloboid型)の細胞が腫瘍腺管内に目立ち、その高さや方向が揃っていない時は明らかな癌(あるいはhigh-grade dysplasia)と言えないまでも、それを疑うようにしています。
下の写真は、粘液産生の目立つところです。前の記事の、粘膜下層に浸潤した腺管も同じ様な形態を示しています。粘液が豊富な腫瘍細胞は一見異型性に乏しいですが、よく見ると類円形に腫大した不整な核が認められます。また、緊満感のあるような杯細胞型(あるいはgloboid型)の細胞が腫瘍腺管内に目立ち、その高さや方向が揃っていない時は明らかな癌(あるいはhigh-grade dysplasia)と言えないまでも、それを疑うようにしています。
ありがとうございます。
ランダム生検の検体でgoblet cellの形態異常は非常に大事な所見である症例を経験しました。内視鏡では検出できない病変で、現在高度異形成ないしAIS(goblet cell ocarcinoma)としてfollow upしていただいています。
核内にはP53の強い発現がありました。
今までこのような腫瘍を「これは腫瘍だ」と言われても、よくわからなかったのですが、先生のご説明で非常に良くわかりました。
本当にありがとうございます。