皆様ごきげんよう。そろそろ昼夜の逆転というか四半日ほど人様とズレた生活リズムをどうにかしなきゃなと思う午前4時過ぎの黒猫でございますよ。これ書いたら寝るわ。
今日は本の感想。
『黒猫オルドウィンの冒険 三びきの魔法使い、旅に出る』(アダム・ジェイ・エプスタイン&アンドリュー・ジェイコブスン著、大谷真弓訳、早川書房)
ブリッジタワーの街に住む野良猫・オルドウィンは、ひょんなことから高名な魔法使い・カルスタッフの弟子であるジャックのファミリア(使い魔)になることになってしまう。ファミリアには何らかの魔法が使える動物が選ばれるが、オルドウィンにはそんな力はなかった。
しかし自分を選んでくれたジャックに分かちがたい絆を感じ、魔法が使えないことを隠したままファミリアとしての暮らしを始めるが、ほどなくして国を治める女王ロラネラがカルスタッフの家を襲撃し、ジャックを含む三人の弟子が攫われてしまう。
ロラネラは三人の弟子が国を滅ぼすものとして彼らを殺すつもりだったが、襲撃された際にカルスタッフが命を賭して三人に守護の魔法をかけたため、実際に手を下されるまでに三日の猶予があった。
オルドウィンはジャックを救うため、他の二人の弟子のファミリアであるアオカケスのスカイラー、アマガエルのギルバートと共に旅に出るが・・・?
というようなお話。
三部作のファンタジーの第一作。
わたし、こういう異種族と相棒関係を結ぶ話って大好きです。しかも相棒が動物ときたもんだ。たまらん。しかも主人公猫が猫。ツボすぎる。オルドウィンかんわいいい!(※オスです)
オルドウィンは独立独歩の野良猫でしたが、なりゆきでジャックのファミリアになることになり、なってしまうとその立場を気に入ります。でも魔法が使えないので、それがバレないようにその場その場を野良育ちの機転で乗り切るんですが、弟子たちを助けるための旅に出てからは困難の連続で、いつそれがバレるかヒヤヒヤしながら読むことになります。もしかしてこのままずっと機転で乗り切るのか、それとも・・・と思ったりしながら読み進むのも楽しかったです。
基本的に人間は自分のファミリアとしか言葉が通じませんが(例外として偉大な魔法使いは動物の言葉もわかる)、ファミリア同士は話ができ、オルドウィンは他の二人のファミリア、スカイラーとギルバートと一緒に弟子たちを救うために旅をします。物知りだけどひけらかし屋のスカイラー、食べ物のことしか考えていないようなとぼけた性格のギルバート、両方いい味出してます。
野良猫時代は自分が食べて生き残ることしか考えていなかったオルドウィンが、次第に仲間を大事に思うようになり、助け合ったりして成長していく過程が興味深いです。ちょっぴり恋愛要素?もあったりして盛りだくさん。
あと、野良猫時代からのオルドウィンの宿敵である賞金稼ぎの人間、グリムスレードがいい味出してます。びっくりするほど追ってくる(笑)。でもただの悪役っぽくない感じがいい。
オルドウィンの出生など、いくつか伏線があり、それらが次巻以降で明らかになるんだと思います。続きも楽しみ。
尚、映画化が決まっているそうです。楽しみ。
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