机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

眼の壁

2020-03-07 06:41:00 | 映画の味方
 映画好きで知られる手塚治虫先生。
年間三百本以上は映画を観たというエピソードは有名な話しだ。

 ただ、どんな映画を観たとか、こういう映画が好きだとかいう記述にはふれた記憶がない。アニメが好きだ。西部劇は嫌いだというのは何かで読んだ事がある。

 それはともかく書かれた作品から、どういう映画の影響を受けたのかを読み砕くしかないと思う。

 手前が思うに、この映画の影響は大きいのではないかと思う。
その映画とは「眼の壁」である。
この映画からは手塚作品の香りがする。多分にこの映画の影響が個々の手塚作品に反映されている。

 ひとつは主人公の佐田啓二のキャラクターである。
この佐田啓二似のキャラクターが手塚作品には多数登場する。
顔の雰囲気はもちろんの事、背格好そして何よりは髪型である。
 
 髪型は当時流行のリーゼントである。
きめてはそのリーゼントから垂れ下がった前髪である。じつに色っぽい。
初期の作品から後期まで、とくに青年誌に登場する青年は佐田啓二そのものである。

 おそらくは手塚先生は数々の佐田啓二の映画作品を観て、イメージして青年像を作り上げたに違いない。

 「眼の壁」を観て、そう思った。

 
   眼の壁

 監 督 大庭秀雄
 脚 本 高岩肇
 製 作 小松秀雄
 出演者 佐田啓二
     鳳八千代

     松竹・1958年

 

 

半世紀・反省記

2020-03-02 04:47:00 | 楽描き
 以前に、それこそ五十年以上も前の雑誌に将来五十年後には地球の石油が無くなると表されていて、それが今でもあるのは不思議だと書いた。

 テレビを観ていたら、その答えが明かされていた。
今日、科学が発達して人工衛星などから油田を発見出来るのだという。ただ発掘してペイする確立は100分の1だという。

 いずれにしても石油は無くならないし、今や石油産出国は中東を抜いて米国が一位だというから、まさに映画「ジャイアンツ」だ。

 その石油、諸説あるのだが生き物の死骸が元となっているのだという。プランクトンやら何やらかが、地層にうずくまって何億年もの時を経て石油になる。

 その生き物の中に人の命もあるのだろうかと、ふっと思った。
石油を巡っては争いが絶えない今の世の中、儲ける為には人の命も足下にしている。
今、足下にされて亡くなった方々も、やがては石油になり果てしない利権争いは永遠に続くのだろうか。

 本当はこんな事、五十年で終わってほしかった。