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【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

No 1068 身体との会話34

2010-07-26 | カイロプラクティック
画像がありましたのでアップしておきます

<「理解する」研究>道具使用の脳内表現

 道具でものを触るとき、我々は道具を持っている手そのものというよりも「道具の先端」で感じがちです。例えば、ボートの漕ぎ手はオールで水をつかむ感覚を、オールを握る手というよりもむしろ視界の外にあって見えないはずのオールの先にありありと感じるといいます。我々が日常生活で箸や鉛筆を使うときにも、やはり箸や鉛筆の先端で触っているという感覚があるのではないでしょうか。このような体験に関する記載は、神経科学の文献でも比較的古くまで遡ることができます。もちろん、哲学の恰好の考察対象であることは言うまでもありません。しかし、これらはすべて主観的な体験に関する記載で、科学の俎上に載せるには、我々の主観を裏付ける客観的な証拠が欲しいところです。道具で何かを触る際に、我々の脳は本当に「道具の先端」で感じているのでしょうか。

 最近我々は、「腕を交差すると主観的な時間順序が逆転する」という現象を発見した。用いたのは、閉眼した被験者の右手と左手にそれぞれ1発ずつ刺激を与え、その順序を答えさせるという簡単な課題です。腕を交差しない場合【図1の○印】は、誰でも右手と左手の刺激時間差が0.1秒あれば確実に正解することができました。腕を交差しても【図1の●印】、刺激時間差が1秒を越えると、やはりほぼ確実に正解することができました。ところが、驚いたことに、刺激時間差が0.3秒以内の場合には、時間順序判断が逆転しました。図1の例ではほぼ完全に逆転し、グラフはN字状になりました。一方、右手単独、あるいは左手単独の刺激の場合には、どちらの手を刺激されたかの判断を誤ることはありませんでした。つまり、我々の発見した現象は、左右の手の単純な取り違えでは説明できません。手の空間配置が、時間順序判断を劇的に変化させたと結論できます。この現象は、一見すると道具の先端の知覚とは無関係です。しかし、手に棒を持った途端に、道具の先端の知覚を検証するのにうってつけの実験系を提供したのです。

 今度は手そのものではなく、手に持った棒の先端に刺激を加え、時間順序を判断させます。その際に、腕を交差することなく棒だけ交差したら、棒の先に与えられた刺激の時間順序は逆転するのでしょうか。もし刺激を「手」そのもので感じているなら、逆転しないはずです。なぜなら、手の位置は交差していない状態のままだからです。一方、逆転傾向があるなら、棒の先に与えられた刺激は、「手」ではなく棒の先の出来事として処理されていることになります。

 図2を見てください。眼を閉じた被験者の、棒を交差しないときにはS字型の判断が、交差によってN字型に劇的に変化しました。手を交差させずに棒を交差するだけで、時間順序が逆転したのです。このようにして我々は内観報告に頼ることなく「触覚が手から道具の先端に移る」ことを示すことに成功しました。

 感触を脳に伝える起点となるセンサーは「手」の皮膚にあることを考えると、「棒の先」で知覚されるのは、驚くべきことです。脳にはセンサーからの情報を、センサーの現実の位置にとらわれずに、道具と対象が相互作用する道具の先端に即座に関連付ける能力があることを示す成果です。現在、我々はこの能力が及ぶ道具の範囲を調べ、さらに道具を操るロボットの開発に役立てることができるよう、脳の中の機構解明に取り組んでいます。


出典:AIST: 産業技術総合研究所 さんのホームページより

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拳骨



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