No 924 首の骨のズレ

昨日の新患。50歳代女性。数年前からの肩こりと両手指のシビレ感、両足の趾のシビレ感の主訴である。

肩こりは数年前からあったが昨年末より急に増発し首が回らなくなり専門医へ受診する。その専門医も田舎ゆえ総合病院といわれて国立大学の有名な先生が担当する病院である。

レントゲン検査で頚椎の「関節が歪んで隙間がなくなっている」それで痺れがでているといわれる。神経根圧迫説である。検査をしてみると橈骨筋低下、感覚鈍麻あり。

左頚部の付け根に痛みが強く、可動域の減少、頚部の圧迫で手指にシビレ感が増幅する。ここまでの検査では神経根圧迫説も否定できない。教科書どおりの結果である。

では治療は？頚椎牽引？シップ？　整形外科ではシップ、痛み止めの薬の処方があったが改善しない。当院での施術ではシンプルにAMで行う。施術後は8割方改善した。

ここで問題は、患者さんが「頚椎のゆがみ」が払拭されないことである。施術後も「頚椎のゆがみは戻ったんですか？」と聞かれた。最初に説明したときに歪みによる「神経根圧迫説」を否定する説明したときに怪訝な顔をしていたのがいんしょうてきであった。

レントゲンで見せられた印象的な診断は脳裏から離れないようである。痛みが取れても「骨のズレ」は治してもらいたいらしい。

拳骨

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