木更津で整体、カイロで肩こり、腰痛、スポーツ障害の自然療法の専門家が施術するCCRKです

【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

No 970 痛みの診たて

2009-05-08 | カイロプラクティック
坐骨神経の痛み。通常は「坐骨神経痛」と診断されるのか? 左臀部から大体後面、下腿後面にうずくような自発痛、運動痛、知覚鈍麻、アダムポジション0度(体幹を少しでも屈曲すると左坐骨神経に沿って激痛が走る)、ネリーバウイングサイン、ラセーグT、セキ、くしゃみで脊髄圧を高めると増発する。その他神経根障害、椎間板ヘルニアの検査は全て陽性。

起立方向は膝関節と腰部の屈曲をして坐骨神経の緊張を和らげる歩行は可能であるが、10歩も歩けば痛くて歩行不可能になる。寝ていても呼吸時の拍動でうずくような自発痛がある。

専門医でMRI検査をしたらL4/L5間にヘルニアが見つかり、即手術を勧められる。CCRK来院時の検査では上記の検査で全て陽性がでてMRIのヘルニアも納得するような所見である。うつぶせの治療もままならずどうしたものか思案のしどころである。

さて、カイロプラクターであるならやはりこれだけの所見がそろってMRIでもヘルニアが確認されたのでヘルニアによる「神経根圧迫」かなと思うはずである。小生もにわかに頭をかすめた。

冷静に考えてカイロプラクターの看板をはずし、有機論的臨床家としての感性をフルに生かして原因を見つけ出す。カイロプラクターの看板で痛みを追いかけると神経根圧迫や軟部組織の問題としか目が行かず本質的なところを見落とすことになる。

痛みだけを評価すると構造由来、病理由来と複数ある。複数ある痛みの原因を専門分野の目線でひとつに絞ってみてしまうと落とし穴がまっている。この方は後に発熱、回転性のめまいと次々に他の症状がでてくるる。

検査を進めていくと、この坐骨神経痛様の痛みは「ウイルス」がでてきた。新たな外部からのウイルスではなく本人がすでに持っているウイルスである。そのウイルスが神経に悪さをして「坐骨神経痛」「めまい」の症状を引き起こしていた。

カイロプラクターであれば禁忌であり、ヘルニアで追求していくと思わず落とし穴に落ちる。臨床家としての引き出しの中身は沢山あったほうがいい。特に臨床家としての頭のなかは柔軟にしたほうがいい。理屈ではない。

拳骨


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