サムライ山羊

　やはり皆様が危惧していたように日報は来ない。土曜の昼下がり、泣きながらリヤカーを引いて会社に現れたのは、まさしく日報運び係の子ヤギ。「僕、朝一で毎日日報を持ってこちらに向かっていましたが、朝飯抜きの空腹に堪らずムシャムシャ。嗚呼、美味しい紙だねイケない事とは知りつつ我慢できませんでした」と告白、月火水木が同じように過ぎて、金曜の午後、息子の態度に不信感を持った父山羊が問い詰めると事実が判明し、父山羊、書状をしたためる。

　我が愚息、子ヤギの忠太郎、貴殿の恩に報いる為、日報運びを申し付けまつり候。しかるに己の欲に負け、貴殿に多大なご迷惑をお掛けしたのは拙者の見込み違いが原因の因果。よってこの度の不始末は拙者がその責を負うが道理、また本来ならば、忠太郎にも責めを負わすが道理でもあろうが、元服前の子ヤギにてご容赦つかまつりたく寛大なお心にてお許し頂きますよう、深くお願い申し上げます。心中よりのお詫びと切腹にて、此度の不祥事お許し願いたく、重ねて願い候。　書　父山羊　牛の進太郎左衛門

　泣きながら子ヤギ忠太郎が荷物をリヤカーから降ろし始めます。見れば「大鍋＆大皿」中身は

　お品書き　品　山羊汁２０人前　品　山羊刺身　ご笑納ください　記　頭はローリングストーンズと申す、毛頭がスープにして食いました。

　と言う訳で社員全員で「たら腹山羊パーリー」。あっと言う間に完食。目出度しめでたし。あっ、そうそう、日報運びの後任は「２年前鉄砲水で側溝に流されて死にそうだったヤンバルクイナ一家を社員が助けて、その恩返し」で入社した父親クイナです。山羊の蹄や羽ではワープロ打てませんが嘴で入力は「キツツキより早いね」で優秀です。

お付き合いくださり感謝。お礼の、

ジェフのチキンバスケット１ピースドリンク付き５１８円(税込）

 

 

 

 

 

栄町の思い出（３５年かもっと昔）

　新入社員であった私の歓迎会を先輩方（５名）がセットしてくれました。場所は栄町。現在、沖縄銀行になってますが、当時は一階に大型居酒屋チェーン店（ここは、さらにその前ボーリング場でした）。ここでしこたま飲み、上司の向井さんの行きつけの店に行こうと話は決まります。場所は現在のチリアウトの通りですが、向かっている途中で異変が起きます。先頭で歩いていた向井さんが消えます。「引田天功か？」と驚きますが他の先輩方、にやにや笑って「またか」という雰囲気。で、向井さんが消えたあたりの捜索をすると「ブロック塀の隙間のドブに右半身を水没させた」状態の奴を発見。二人がかりで引っ張り出し無事救出。ドブ水まみれですが、その後平気で２軒目に行き「とっても臭い」と言われながら平気でビール飲み続ける向井さんに「やんちゃなおぢちゃんだな～」と感心する新入社員。でも、もしかして入る会社を間違えたのかもしれませんね。

後日、向井さんの事情と武勇伝を聞きました。（１）酒が大好きでビール専門、大瓶１ダースは軽く飲む（２）でも足腰が立たなくなるという弱点が有る。だから新入社員歓迎の夜「左手でブロック塀を体重を掛けながら触りつつ転ばないように歩いていたが塀の切れ目で横に転落からの消滅ショーだったわけです。武勇談は当時、酒気帯び運転は平気な時代で、かなり飲んだ後、なんとか自宅に帰りついたが安堵からか、もしくは「やっぱりね」のブレーキ踏めず自宅ガレージに全力で突入し顔面傷だらけになりますね。があります。初対面の時「これって元やくざ？、それにしては目付きが温厚そうね」と思ったことを、後でそうだったんだね」と納得。

残念ですが時間切れ。那覇に戻ります。続きは後ほど（本当かしら？）

よんでくれてありがとうございます。