リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

姉も色づく、枯れ木も賑わい

2022-05-06 12:02:08 | 日記

5月4日(水)9時に起きる。今日もさわやかな1日を予感させる朝だ。 

明け方、カナが布団の上に飛び乗って来て、お腹や背中のあたりをもぞもぞ動き回って

いたようだけど、眠たいので相手にしてやらなかった。朝目が覚めてみると、また元の

場所に戻って、丸まって眠っていた。

 

今日は「みどりの日」だ。もともとは4月29日の昭和天皇誕生日だったが、昭和天皇が

崩御したので、みどりの日になった。その後、5月3日の憲法記念日と5日の子どもの

日の間の4日に移し、3連休になるようにした。29日は「昭和の日」として、昭和天

皇をしのぶとともに「激動の昭和の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の

将来に思いをいたす」と、名称を変えて祝日として残した。

 

時々、お気に入りの茨木のり子さんの詩集を開き、そのユーモアに触れてクスリと笑い、

無聊を慰めている。

「笑う能力」の一篇から。

   「先生、お元気ですか 

   我が家の姉もそろそろ色づいてまいりました」

   他家の姉が色づいたとて知ったことか

   手紙を受け取った教授は

   柿の書き間違いと気づくまで何秒くらいかかったか

 

   「次の会にはぜひお越しください

   枯れ木も山の賑わいですから」

   おっとっと それは老人の謙遜語で

   若者が年上のひとを誘う言葉ではない

 

「枯れ木も賑わい」の誤用は、若い世代を中心に良くあると聞いたことがある。本来

の意味は

「あまり役には立たない人でも、いないよりはまし」で、先輩を「あまり役に立たない

枯れ木」にしちゃあ失礼だよ、気を付けましょう。

 

5月5日(木)9時20分に起床、気持ちの良い朝。雨戸を開けて、風薫る空気を胸い

っぱいに吸い込む。

今日は子供の日で、端午の節句でもある。お風呂に香りの高い菖蒲の葉や根を浮かべ、

邪鬼を払う風習がある。我が家も毎年菖蒲湯に浸かっている。

    さうぶ湯やさうぶ寄りくる乳(ち)のあたり   白雄

テレビのニュースは、子供の数が年々減っている、と伝えている。国の未来を担う若い

力が減っていくことは、国の活力が衰えることにつながり、将来は暗い。

 

子どもの日を挟んで、12日までが「子供の読書週間」。本を読まない子供が増えてい

るようで、これも困るねえ。ゲームにハマる子供が増え、読書しなくなっているから

だろうと分析しているが、大人たちが「本嫌い」にしていることもあるんじゃないか、

とも思う。学校で夏、冬休みの宿題などに「読書感想文」を書かせる先生が今も多いの

だろう。読書はまったく個人の愉しみであるはずで、感想文を書くために強制されるも

のではない。感想文を書くのが好きな子はいるかもしれないが、読書の喜びは自由に好

きなものを読んで自由に想像することに尽きるだろう。

以前の日記でも触れたが、 丸谷才一さんや有川ひろ(浩)さんは「子供に読書感想文を

強制するな」と言い切る、強硬な読書感想文廃止論者だ。

安直な先生ほど、教育現場で十年1日のごとく子どもに読書感想文を書かせているような

気がする。自分がろくな感想文も書けないくせに、と皮肉りたくなる。子どもの本離れが

増えているのも、ひょっとしたらこの「読書感想文」のせいではないか、と勘繰っている。

 

   🌸カキツバタが咲き始めた

   🌸ポピーも風に揺られてひっそり