2019.01.20 16:00 女性セブン
日本の農林水産物の主な輸入相手国をみると、米国1兆7116億円、中国1兆2110億円、タイ5694億円となっている(2017年)。いわば“中国依存”しているわが国だが、中国ではまだまだ食の衛生管理態勢が進んでいないのが現実だ。『中国「猛毒食品」に殺される』(扶桑社)の著書があるジャーナリストの奥窪優木さんはこう話す。
「日本の食品会社は『食中毒を出したら会社が潰れる』という高い意識で商品管理を行っていますが、中国の場合は大きな事故を起こしたメーカーも、ほとぼりが冷めると普通に営業を続けるケースが多いのです」
もともと中国人は他人を信用しない。食べ物に関しても同じで、農村では農薬除けのために洗濯機で野菜を洗う習慣があるし、飲食店では食器を使う前にお茶で熱湯消毒してからでないと口にしない地域もあります」(日本商社の中国駐在員)
一方で、富裕層はかなり気を配っていると話すのは、ジャーナリストの富坂聰さんだ。
「非常に二極化しているというのが最近の特徴。安ければ健康はどうでもいいという人もいるが、富裕層向けの高級食材スーパーでは、QRコードを読み取ると、どこでどう作られたかがわかるトレーサビリティーの仕組みが取り入れられていたり、生産した畑の様子を動画で見ることができるものまであります」
日本の安全な食品を取り寄せる中国富裕層も珍しくなくなり、日本人が中国食品を食べ、中国人が日本食品を食べるという逆転現象さえ起きているのだ。
※女性セブン2019年1月31日号