１０月２０日
今日は 母の通院日だ。
母の 貧血のための点滴。
他の方々の 話を聞く。転移した人。
かつらをつけた人。顔色も 黒くなっている。
手の爪は １／３位が ない。
めくれてくるので 切っているのだそうだ。
深爪というには 痛々しい。
でも 彼女は実に明るい。
「病気に 付き合っていかないと。今日も 自転車で来てるの」と、言う。
私は 母が病気になるまで 抗がん剤を全否定していた。
苦しむ治療は したくない。
もし 母が苦しむなら 生活の質が変わってしまうなら
そんな治療は 拒否しようと思っていた。
しかし、今は抗がん剤でも その人にあった副作用も比較的に
少ないものがある。
母を失うかもしれない。そう思った時 私は 先生に相談した。
母の前の主治医は 抗がん剤を全否定した。
母の年齢も 考えてのことではあった。
しかし、先生に相談して 軽い抗がん剤がある事を知った。
治らないかもしれない。でも 生活の質を変えず暮らせるなら。
私は 抗がん剤を受け入れる事にした。
何もしないで 悪くなっていくなら いい時を 少しでも長くしたい。
ここに来ている 患者さんは みんなが そういう気持ちだ。
私自身も そうなった時には 受け入れる。
確かに 抗がん剤は 毒かも知れない。
でも それしか助かる方法がなかったら。
私は 頑張ってみたい。
そして 抗がん剤を受け入れると はっきり言いたい。
