
どういう訳かボクも残った。
最終審査は何と、その場でランダムに指定された曲を自分なりにアレンジして歌うってもの。
それだけでも難しいのに、一覧表を見たら、ボクの所に書かれているのは
吉川晃司ゲートウェイ
他の人たちは、誰もが口ずさめるような、それなりに有名な曲ばかりなのに
何故かボクだけ
吉川晃司ゲートウェイ
そもそも吉川晃司の名前くらいは知ってるけど、一曲も曲と名前が一致しない。
てか知らない。
吉川晃司の姿形が何とか思い浮かぶ程度だ。
アップテンポな曲のイメージあるし、ホントどうしよう。
そもそも、何故このボーカリストオーディションを受けるに至ったかは、ひとまず置いておく。
いやー無理だーーー。
まぁ仕方ないって腹をくくって、とりあえずスマホのYouTubeで検索してみるコトに。
吉川晃司ゲートウェイ
そんな曲は存在しない!
なんでボクだけがそんなセレクトなんだ!?
ボクの順番は17番目。

おいおい、どうやってこの場を乗り越えればいいんだよ。
吉川晃司ゲートウェイってなんだよ!
無理無理!
…
…
そこで汗だくになって目が覚めた。
夢かよ。
ものすごく不快な目覚めだった。
他人の夢の内容を話される程、つまらなくて、どうでも良いコトはない。
それは重々承知している。
でも…
なんで、ボクが「吉川晃司ゲートウェイ」を歌わないといけないんだよ。
ボクは納得出来ない。
誰か夢占いに長けてる方、教えて下さい。

どういう心理状態なんでしょう?
ボクはボーカリストを目指すべきなのでしょうか?