親にしてもらったコトはなるべく子どもにもしてあげたい。
そう思ってはいるけれど、我が子にしてあげられていなかったコト。
それは…
犬を飼う。
思えば中学生の頃、野良犬を拾ってきて、半ば強制的に飼い始めたボク。
その後、更に二匹を拾ってきた。
ゴン、ジョー、ぺぺ
けれど、受験勉強やら部活やらであまり世話しなくなり、そのまま進学のため実家を離れたボク。
生き物を飼う責任とか考えられていなかったんだろう。
結局、三匹の世話は弟や両親がしてくれた。
一番世話してくれたのは、今は亡き親父である。
そしてそんな三匹は、それぞれの一生を終えた。
三匹は幸せだったんだろうか。
ボクには分からない。
ゴメンナサイ。
そんな罪悪感からなのか、大人になってからのボクは犬を飼うコトに消極的に。
そもそも家を建て替える前には、犬を飼える余裕がなかった。
色んな意味で。
思えば、子ども達は何度も犬を飼いたいと懇願してきた。https://blog.goo.ne.jp/gogomingming/e/8bc6a88c5b382ffeb7fd0d022be4a34b
その度、あれこれ理由をつけてはぐらかしてきたボクである。
愛情だけでなく、経済的な事情だってある。
そんなボクだったけれど、つい先日、地域の交流サイトにアップされた犬の画像に釘付けとなった。むむ!
かわいい…。
動物病院に保護されている犬が、飼い主を探しているという投稿だった。
一目惚れしやすいボクだけど、犬に対しては人生初。
しかもオス👦に(笑)
緊急家族会議が開催された。
急に犬を飼うコトに前向きになった父に驚く子ども達。
飼いたい!飼いたい!
当然の反応である。
現実的な問題も含めて話し合った結果、その犬を引き取り、飼うコトが決まった。
早速、動物病院に行き、対面するコトに。
実物は思っていたより小柄で、でも思っていた以上にかわいかった。
以前は誰かに飼われていたらしいけど、どこでどんな風に飼われていたかは不明。
推定年齢3歳になるその犬は怯えて不安そうだ。
どこか心に傷を負った様な、そんな表情だ。
どんな飼い主の元にいたんだろう。
犬と人を比べちゃいけないけれど、傷ついた子ども達の不安を安心に変えるコトを仕事にしているボクである。
よし、引き取ろう。
翌日、家族で引き取りに行き、その犬は我が家にやってきた。名前は家族会議で決定している。空にちなんだ名前の娘、樹にちなんだ名前の息子、そこに加わる新たな家族の名前は「ふう」。ボクたち夫婦の結婚式記念日(嫁さんの誕生日)を終えた翌日であり、親父の命日を迎える数日前、そして動物愛護週間初日…
そんな何だか特別なタイミングで、我が家に新たな風が吹いた。成犬なのに6キロ弱しかない「ふう」ちゃん。やたらと音に過敏でビクビクしている「ふう」ちゃん。「ふう」ちゃんの鳴き声を一度も聞いたコトがない。でも焦る必要なんてない。鳴かない今の姿を笑って思い出せる日がいつか来るだろう。かつてのボクとは違って、何年も我慢してきた子ども達がいる。生き物を飼うコトの責任をしっかり理解した子ども達がいる。
だから大丈夫。
ふうちゃんにとって、我が家が安心できる居場所になりますように。