日本の痛み治療は“ガラパゴス化”している!? 医師「欧米より20年は遅れている」
10/25(金) 16:56配信
夕刊フジ
【ガマンは禁物 慢性痛に克つ!!】
痛みを慢性化させない、病気にしないために気をつけたいことの1つが手術。お笑いトリオ、ネプチューンの名倉潤さん(50)も、頸椎椎間板ヘルニアの手術後の侵襲(しんしゅう=ダメージ)によって、うつ病を発症したと発表している。術後の痛みは多くの人が抱える問題だ。
横浜市立大学附属市民総合医療センター・ペインクリニックの北原雅樹診療教授によると、鼠径ヘルニアや虫垂炎(盲腸)の手術後に痛みが残る割合は、5%ほど。日帰り手術も可能で、比較的簡単と言われる手術でもこのくらいの割合だ。
「日本の医療は、悪いところを治すまでで終わりですが、欧米では社会復帰させるまでが治療のゴール。手術が本当に必要かどうかの検討から、必要ならどうやって術後の痛みや苦しさをケアして、社会復帰できるようにするか。本来は医療がそこまで考えなければいけないのです」
北原医師が現在最も危惧しているのは、乳がんの術後の痛み。年間8万人くらいの女性が乳がんになり、ほぼ全員が手術する。うち腋窩郭清(えきかかくせい=腋の下のリンパ節に転移があると切除。後遺症が多い)をする人が半分くらいとすると、4万人。その中で手術後に痛みを残す人が4~7割、少なく見積もって1万6000人が術後の痛みを抱える。
こうした痛みは、異性の医師には伝えにくく、聞いても伝わりにくい。「ブラジャーが痛い、と訴えても、まずなぜ痛いかもわからず、じゃあ着けなければ? と言われてしまう。外出時に着けないわけにはいかない、というような事情は、男性医師には理解しにくい」(北原医師)
こうした痛みを診る女性医師は、日本で10人程しかいないのも問題だ。
がんの治療として緩和ケアが重要視されてきてはいるが、日本の痛み治療は欧米より20年は遅れていると北原医師は話す。日本の痛み治療がガラパゴス化する理由がある。一つは、医師の教育の問題。心理社会的な要因が軽視されているなど、知識が不足している。そして、医療制度の問題。痛みの予防、初期の治療には、生活習慣やストレス対応の指導などが大切。だが診療報酬の点数はつかないし、マンパワーにも限りがある。
「一般の人も、専門知識は必要ありませんが、痛みを軽視してはいけないなど、基本的なことは知っておいていただきたいのです」
ガラパゴス化する痛み治療の例を紹介しよう。ペインクリニックや痛みセンターという名前がついている診療科では「神経ブロック」という、痛みの信号が脳まで届かないように、神経の経路に注射をする治療法を行うことが多い。ところがこれは、20年は古いアプローチだという。
「神経ブロックが必要で、奏功することももちろんあります。しかし、それ以外にも考えるべき介入法は山ほどあります」
また、腰の痛みを訴えて整形外科に出向くと、骨の異常がないか調べるため、X線検査が行われることが多い。欧米では、とくにぎっくり腰のような急性の痛みで来院した場合は、まず撮影しないと北原医師。
神経ブロックもX線も、大切な治療、検査だが、痛みが主訴の場合は「それは本当に必要なのか」という視点もまた重要だ。
次回は痛みと薬について。(石井悦子)
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cke***** | 4日前
ガラパゴス化しているのは、痛みの問題だけではないけどね。
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***** | 4日前
接骨院でアメリカの機器を使って治療してくれるところに通っているが、的確に治療をしてくれる先生とよく効く機械で助かります。
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Upat***** | 3日前
ブロック注射を勧められたが薬が切れた時の恐怖を考えると安易にやりたくないので一切やっていない。
難病で全身に激痛持ちで薬を飲み若干散らす程度。
効いてない時のが多いけど。
皆さんレントゲンで異常なしでそれでも痛みがとれない(未体験な激痛)なら神経内科へ行ってください。
早めに処置できれば私のように後遺症で苦しむ人が少しは減るはずです。
年だから痛むんだろう・・若いからこのくらい大丈夫!が一番厄介です。
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kae***** | 1日前
私は痛みにかなり強いタイプだけど、偶に処置後に強い痛みが残って訴えたりした時に看護婦なんかが「そんなにー?笑」と返す人がいる。
医療関係者は痛みを軽視してると感じることがある。
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hrl***** | 4日前
坐骨神経痛と膝痛に苦しんでいます。
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hgo***** | 1日前
欧米の最先端の医療と日本の普通の医療を比べて、
何年遅れているというのやめれ。
イギリスやフランスの病院なんてそもそもクーラーがなく
扇風機置いてるとこ、ワールドニュースでやってたわ。
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ka_***** | 4日前
肩関節周囲炎と股関節痛があり整形外科2件行ったがレントゲンで異常なし、あとは湿布と痛み止めの薬しかないと言われたが、両方とも胃が荒れるので使えない。本当にこれしか無いの?
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物申す!! | 4日前
日本全体ガラパゴス化!悪政の結果!
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nemui | 3日前
20年進んでいるアメリカの医療制度では、お金持ちでなければ、記事に書いてあるような医療は受けれません。
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yami**** | 1時間前
なぜガラパゴス化するのかな?言葉の壁?国民性?世界が意地悪してる?
ghv***** | 4日前
日本の医療の問題点。製薬会社の儲けの為に血圧の適正値を低く設定し降圧剤を無駄に売る。血圧は高齢者なら本当は150を少々超えても問題ない。薬で無理に120にすると低血圧。ぼーっとして無気力で生ける屍ですよ。血圧は低いのも問題。血の巡りの為には年を重ねたら若い時より上がっていいです。医師は本当はわかっていても適正値より高いと降圧剤処方を強制されている。
世間が血圧の適正値をわかってないから。製薬会社が人命より利益を優先している。利益の為にメディアを利用して国民を洗脳する。減塩も本当はほとんどの人には不要。病的高血圧の原因として塩分取りすぎは2割程度。
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jab***** | 4日前
痛みを訴えたらみんな我慢しているからと根性論出される国だからね。
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nab***** | 2日前
ヘルニアひとつ挙げても整形外科医は患部だけを診察し、物理療法、 投薬、手術など行うが、私がそこそこ評判のいい整体治療院を何か所か
通所したところ、ヘルニアは患部だけの処置では意味がなく、背骨全体、頸、骨盤、スジ、筋肉硬直の問題とし、全体を解しながらの施術を受けました。よって日本の医師は西洋医学に傾きすぎて知識的にアンバランスなのではと思います
急性痛と慢性痛…痛みの種類で適応する薬は違う! ガマンは禁物
10/26(土) 16:56配信
夕刊フジ
【ガマンは禁物 慢性痛に克つ!!】
痛みをなんとかしたいときに、多くの人がまず頼るのが、痛み止めの市販薬だ。ロキソニンやバファリンなどが有名だが、痛み止め薬にお世話になったことのない人は少ないくらいだろう。
しかし、痛みは他の体の不調、病気に比べて軽視されがちだ。「このくらいの痛みならがまんしよう」「なるべく薬を使わないようにしよう」と考える人は、一般の人ばかりでなく医療従事者にもいる。
慢性痛への誤解にいち早く警鐘を鳴らしてきた、加茂整形外科医院(石川県小松市)の加茂淳院長は、痛みが出たら長引く前に、適切な薬をしっかり飲むことが大切だと説く。
「悪性腫瘍(がん)、感染症、リウマチ、痛風。これら4疾患以外の痛みであれば、痛みが初期のうち、つまり急性期のうちに薬をしっかり服用して、慢性痛になるのを防ぐことが大切です」(加茂院長)
急性痛と慢性痛では、治療薬が違う。急性痛は、先ほど述べた、いわゆる痛み止めの薬、解熱鎮痛薬やNsaids(エヌセイズ=非ステロイド性消炎鎮痛剤)と呼ばれているものが効く。これらの薬は、炎症を抑えることによって、炎症に伴う痛みを軽減することができるためだ。
慢性痛は、炎症性の痛みではなく、簡単に言うと、神経の痛覚と、その信号を受信する脳が過敏になってしまった状態だ。そのため、ちょっとした刺激でも痛みとして過敏に反応してしまう。加茂院長いわく、壊れて過剰反応する火災報知機のようなものだ。
同じ部位に3カ月以上痛みがある状態が慢性痛と定義されるが、急性痛と慢性痛の重なった痛みもある。そのような場合は、「患者さんを診ただけでは判断できないので、どの薬が効くかどうかで判断します」。
慢性痛に処方されるのは、トラマドール(商品名トラムセット)やプレガバリン(同リリカ)など、神経細胞の過剰興奮を抑制するような作用を持つものだ。
ただし、正しく服用するためには、長期連用は避けるべきで、漫然と飲み続けてはいけない。横浜市立大学附属市民総合医療センター・ペインクリニックの北原雅樹診療教授は話す。
「例えばロキソニンという鎮痛薬であれば、長期服用で胃潰瘍や腎機能障害を起こす可能性があります。あくまでも炎症を伴う痛みに対して、炎症を抑えることで痛みをなくす作用ですので、必ずしも長期投与を想定していないのです」
痛みに苦しんでいるときは、睡眠もままならず、痛み止めとともに睡眠薬も処方されることが少なくない。これも長期の服用は想定されておらず、漫然と飲み続けると問題が起こりやすい。
「痛くて目が覚めるのと、目が覚めたら痛いというのは全く違います。目が覚めたら痛いのは、睡眠に対処すべきで、睡眠薬を一時的に処方するのも一つの方法でしょう。しかし、痛くて目が覚めるのであれば、痛みをとってあげなければいけないのです」(北原医師)
慢性痛の治療には、筋弛緩薬を使う病院もある。北原医師によると、この薬は直接的に筋肉を緩めるわけではなく、中枢系(脳と脊髄)の神経に働きかけて、簡単に言うと頭をボーッとさせることによって、間接的に筋を弛緩させるものだ。そのため、ふらついたり眠くなったりして、車の運転が危うくなったり、高齢者が昼間に飲むとボーッとしてしまったりするそうだ。
次回は筋筋膜性疼痛症候群について。(石井悦子)
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